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2012.04.04

最初に:考えすぎない

さて、本当は絵のところで構図などについて記載したかったのですが、諸事情より先にこちらに入ります。
このブログは順番に読んでゆくというより、カテゴリごとに読んでいくことを想定していますので、順番に読む方には読みづらいと思います。すみません・・・。

さて、ストーリーの考え方ですが・・・・。
ここについては、本当に千差万別・何が正しいとか良いということはありません。
どんなやり方をしても、最後に面白いものができればそれでいいんです。
それができないからいろいろ考えたりするわけですが。

私が投稿していた雑誌の移動教室(その雑誌で活躍している先生が講師をしてくれる漫画スクール)にて、志望者の一人がに「どうやったら面白い話を作れるんでしょうか」と質問したときには、講師三人の先生方が口をそろえて「そんな方法があるなら私が聞きたいです」と答えていました。
まあ、質問した方も想定していた回答らしくて、苦笑いしていました。
そういうことです。

ただ、それでは味気ないので、一応私が今までに自分なりに考えたやり方などを書いてみます。
もちろんこれが正しいわけじゃありません。また自分で書いておいてなんですが、私も実践できていません(泣)。
なので、本当に良いやり方なのかもわかりません。
また、もし私にとって良い良いやり方だったとしても、他の人にとってはそうでないこともありますので、「こんなこと考える人もいるんだな」くらいに読んでおいてください。

さて、最初に。

ここには、かなりいろいろなことをごちゃごちゃと書いています。
しかし、ミもフタもないですが、正直ごちゃごちゃ考えなくても、面白い話を作れる人は作れます。
ごちゃごちゃ考えなければならない、ということは、それだけ話作りの才能がないということなのかもしれません。
実際、経験から言っても、長く悩んだり考えたりして練り上げた作品より、ぱっと思いついてすぐできた作品のほうが結果は良かったです。


長く悩んだり考えたりしなければならない、ということは、自分の中で曖昧でちゃんと見えていなかったり、設定や展開に矛盾や無理があったり、無駄に複雑である場合が多く、なんとか形にしても、良い作品にならなかったりします。


漫画家の中には、一晩でネームが仕上がらない作品は即ボツにする、という人もいるくらいです。

なので、あまりここに書いていることを真に受けて、ごちゃごちゃ考えすぎないようにしてください。
考えることは大事ですが、ある程度考えてもどうにもならないなら、早めに気持ちを切り替えて次の作品にいく方が絶対いいです。

ネームにかける時間は、制作スタイルにもよりますが、だいたい一週間くらい。どんなに長くても一ヵ月にしましょう。

※まだ担当さんがついていない場合のことです。担当付になると担当さんと打ち合わせながら製作するのでもう少し長くなると思います。

その期間で「これ!」というネームができあがらなければきっぱり諦めるといいと思います。
それ以上時間をかけると、時間の無駄になるだけでなく、自分の中でも作品に執着ができてしまって、次にいくにいけなくなってしまいます。(私がそのタイプです・・・)

また、それだけ時間と労力をかけて、結局ダメだったときの精神的ダメージといったら。
ヘタすれば立ち直れません。
私はこれを繰り返した挙句、かなりのダメージを負って、一年くらい何も描けなくなりました。今思えば(漫画に関してのみの)プチうつ状態だったと思います。

もちろん、それだけのリスクを負う価値がある作品だと、自分で信じきれるならやりきるのもいいと思いますが、投稿者とか新人のうちは、ネタ自体が素晴らしかったとしても表現するだけの実力が伴ってないことも多いので、あまりやらない方がいいと思います。

作成途中の作品は愛着が湧くので、なかなか切り捨てられなくなりますが、いつか描ける日が来るまで熟成させると思えばいいでしょう。
実際、プロの作家でも、同じモチーフを何度か描きなおすというのはよくやっていますし、学生時代やデビュー前に思いついたネタを、自分の実力が伴うまで、大事に練り続けてヒット作にしたという話も割りと聞きます。
その間に他の作家に同じネタで先を越されたりすることもあるでしょうが、それならそれで、そこまでのネタだったということです・・・。

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Posted at 20:10 | 考えすぎない | TB(0) |
2012.04.03

お話の構成要素と考える順番


私は漫画を構成する大きな要素として、設定、キャラ・エピソード、ストーリー、テーマの5つがあると思います。

そのうち、どこから考えても自由です。設定からの人、キャラからの人、エピソードやシーンからの人、毎回違う人、いろいろです。
最終的に面白いものにさえなっていれば、どこからどんな方法で作ってもいいので、正しい方法論はありません。

ただ、どこから考えるにしても、実際に作成してゆく上では、キャラとエピソードを中心に考えていくのが良いと思っています

設定や、ストーリー、テーマも当然重要なのですが、「設定だけが優れている漫画」や、「テーマだけはすごい漫画」というものは、漫画としてはあまり面白いものになっていないと思います。
しかし「キャラとエピソードだけが優れている漫画」というものは、それらに比べると、格段に面白い漫画になっていると思います。

なぜなら、漫画の面白さを読者に伝える役割をするのがキャラだからです。
読者はキャラと、キャラがおりなすエピソードをもって、その漫画の面白さを知ってゆきます。
いくらテーマやストーリーが優れていても、うまく読者に伝わらなければ意味がありません。
ですので、漫画を表現する「主体」としてのキャラは、とても大事なのです。


もちろんキャラとエピソードが良いのに、テーマが破綻していたり、ストーリーがわけがわからなかったり・・・という漫画もなくはないですが、キャラとエピソードを上手に作れる人は、正直あとはけっこうなんとかなります。
逆にこれがダメな人は、他がすばらしくても、漫画家としてはかなり厳しいと思います。


個人的な考えですが・・・(そりゃこのブログは全部個人的な考えですが)

?キャラ…漫画全体を表現してゆく「主体」
?ストーリー…漫画全体の「大きな外枠」
?設定…キャラやストーリーを魅力的に見せるための「土台」
?エピソード…キャラを表現し、ストーリを紡ぐ、「漫画全体のひとつひとつの材料」
?テーマ…漫画を組み立てる上での「中心軸」


という感じでとらえると、考えやすいような気がします。
詳しくは別に説明します。
2012.04.02

キャラは漫画の「主体」

「漫画はとにかくキャラが大事」、というのは聞いたことがあるかもしれません。
自分が漫画を読むときのことを思い返せばわかると思うのですが、確かに深いテーマやメッセージ性、凝ったストーリー、そういったものも大切ですが・・・、まずその漫画を「読もう」「もっと読みたい」と思わせるのはキャラクターです。

読者はキャラクターに感情移入して、彼ら彼女らの物語を読むのですから。
キャラクターに興味が持てなければ、かなりの確率でその漫画を読むのをやめてしまいます。

「この子なんだか面白いな」
「この人がどうなっていくのか、何をするのか、見てみたい」

そう読者に思わせるのが大切なのです。

テーマもメッセージ性もストーリーも、読んでもらわなければ伝わりませんし、読んでもらうためには、まずキャラなのです。
だからこそ「主体」なのです。

なので、「このキャラの物語を読みたい」と読者に思わせるようなキャラクターをつくり、さらには読者に興味を持ってもらう必要があります。


■キャラを「つくる」


さて、キャラを「つくる」ところまでは、けっこう皆さん簡単にやっているのではないでしょうか?
このキャラはこんな外見で、こんな性格で、こんな能力を持ってて、こんな過去があって・・・、と設定を作るのは楽しい作業だと思います。
ノートにけっこうそんな落書きをしているのではないでしょうか。

実は私はキャラづくりが苦手…というか、キャラを中心にした漫画づくりが苦手でした。これが苦手というのは前に述べたように漫画家としてはかなり致命傷です・・(多数ある漫画家を諦めた理由のひとつがこれです・・)。なので、ここであまり参考になることは言えませんが・・・。

魅力的なキャラをつくる!という方法があれば苦労はしないのです!

ですが、今流行している漫画や、自分が好きなキャラのことを考えてみると、なんとなくどういうキャラが人気が出やすいのかはわかると思います。
私がざっと考え付くのは以下のようなものでしょうか。

1.見た目や名前、口調などが面白い。

ギャグマンガだとよくありますよね。
一見しただけで忘れられないようなすごい髪型、すごい顔、すごい服装などなど、けっこうあると思います。
名前も、駄洒落になっているものや、誰もがつっこまずにいられないようはヘンな名前。
また、昔からある手法で語尾をヘンなものにするというのもありますね。
方言をしゃべらせるというのもいい方法です。
「わかりやすい・覚えやすい」というのは、かなり大切です。
読者はとにかく忘れやすいし、いろんなことを覚えないんです。よっぽど面白い、興味あることしか覚えないんです。
なので、見た目・名前・口調などのぱっと見てすぐにわかる部分が面白い、というのはそれだけで覚えてもらいやすくなります。

2.見た目がかわいい・かっこいい。

少年・少女マンガではけっこう重要なことです。
人間、なんだかんだで「かっこいい・きれいなものがすき」です。
何も全員を美形設定にしなくていいですが(それはそれでキャラの個性がなくなりますし、リアリティがなくなりすぎてしまうかも)こういうキャラが数名いると漫画が華やかになります。
絵が苦手でかわいく見えない・かっこよく描けない場合も、他のキャラとかにかわいいとかかっこいいとか言わせれば、その作品内ではそういうことになるので問題ありません!

3.性格が明るい・善良・素直・がんばりや

前の2.にも通じるのですが、人間はやっぱり「よい」ものが好きです。
ダークな登場人物も人気が出やすいですが、やっぱり人は基本的に「明るい善良な人間」に惹かれます
2.と3.は人間が、普遍的に普通に好感を抱きやすくなる性質です。
やっぱり、無条件に好かれるスペックというのは大事です。

4.ギャップがある

これは最近はかなり重要ですね。
やっぱり「予想外」というのは、かなり人を惹きつけます。
ルックスと中身がまったく違っていたり、普段とある特定のときの性格が全然違っていたり・・・というようなもの。
自分の周囲でも実際にそういう人がいるのではないでしょうか?
そこを広げてゆくと面白いキャラができるかもしれません。

極端でなくても、多少でもギャップをつけることによって、キャラをたてている漫画はとても多いので、ちょっと読むとあちこちで見つけられると思います。

自分でうまく思いつかない場合は、紙に適当に「美人」「イケメン」などの外見情報、「おばか」「超天才」などの性質・性格の情報、さらに「格闘家」「宇宙飛行士」など職業などの情報をバラバラに書いて、目をつぶって何枚か取り出してみると、思いもよらない組み合わせが出て面白いかもしれません。

5.何らかのポリシーがある

たとえば「どんなときも仲間は裏切らない!」というすばらしいポリシーでもいいですし、「どんなときもカツラは斜め45度!」という他人には理解しづらいポリシーでもいいと思います。


その漫画の決め台詞になっていることも多いですね。「真実はいつも一つ!」とか「海賊王に、俺はなる!」とか(これ、「いつも真実は一つ」とか「俺は海賊王になる」ではないところもミソですねえ)


もちろんそれがある程度ストーリーの中で活きてこないといけませんが。
ポリシーというのはその人の生き方の中で、重要な基準になるものです。
これがきちんとある人物は、読者にとって理解しやすい人物となります。
また、作品のテーマを支えるものになることも多いです。





なお、投稿作くらいの読みきりですと、たいてい主人公の「相手役」とも言うべきキャラがいると思います。
恋愛物なら恋愛の相手、バトル物やスポーツ物ならライバル、友情物なら親友など。


そういう重要な準主役というべき相手役と、主人公のキャラは正反対なくらいにまったく違うキャラに設定するといいでしょう。


やっぱり漫画というのは「キャラ同士がおりなすドラマ」が一番重要なのです。
同じような人間が二人いて、同じようなことをしていても、ドラマをつくるのは難しいです。
全然違う人間同士が、自分と違う人間と、あるいは反発し、あるいは同調し、切磋琢磨したりして、成長してゆくから面白いのです。

あと基本的なこととして、似たようなキャラだと、読者が見分けられないという可能性があります。
これは、作者としては信じられないことかもしれませんが、読者は本当に漫画というものを最初は適当にしか読みませんので、よっぽど違ったキャラでないと、別キャラとしてあまり認識しないのです。

私はある読みきりで、少年二人のキャラを1人は「黒髪短髪でおとなしい性格で名前を漢字」もう1人を「金髪長めで活発な性格で名前をカタカナ」にしたのですが、この性格の違いがほとんど表現できてなかったため、担当さんに「なんかキャラが似ていて区別しづらい」と言われました。
黒髪と金髪でも、区別してもらえないのです・・・!

おおげさにやりましょう!


まだまだあると思いますが、まあこのへんで・・・。


 


 



■キャラを「たてる」



・エピソードでキャラを魅せる

しかし、漫画家の大変で大切なところはキャラをただ作るだけではなく、、「キャラの魅力を読者に伝える」そして、「キャラに興味をもってもらう」ことです。
どんなに自分で「すばらしいキャラ」だと思っても、それが読者に伝わっていなければ意味がありません。

その「伝える」ために、重要になってくるのが「エピソード」です。

ただキャラの設定を作っただけでは、キャラの魅力は読者に伝わりません。
かといって当然、「このキャラはこういうキャラなんです」と文字だけで説明しても伝わるわけがありません。

キャラをたたせようと思うなら、そのキャラの魅力が充分伝わるようなエピソードをつくらなければなりません。

たとえば「このキャラはドジですよ」と言うなら、いかにそのキャラがドジなのか、具体的なエピソードをつくらないといけませんし、「でも、とても優しい子なんですよ」というなら、どう優しいのか、その子が優しいことがわかるエピソードを入れなければならないわけです。
このときに魅力的なエピソードを考えられること、それがとても大事です。
なお、エピソードについてはまた別に説明しますので、そちらもあわせて読んでください。

ある人気作家さんは「すべてのエピソードはキャラをたたせるためにある」と断言したそうです。
もちろんエピソードの役割は他にもありますが、メインはその意識で考えることが大事だと思います。

自分の中でそのキャラが確立されてくると、いちいち頭で考えなくても、そのキャラクターならどういうときにどういう行動をとり、何を言うのか、感覚でわかってくるようになります。そうなると、いわゆる「キャラが勝手に動く」状態になってきます。
作者側がコントロールするのではなく、キャラが自分の意志を持ったかのように、自分で物語を動かし始めます。
こうなってくるのが、漫画としては望ましい状態です。


 


・キャラの中で矛盾する設定・エピソードを入れない


人間にはいろんな面があります。優しいところもあれば冷たい部分もあるでしょう。
でもここもバランスをよく考えて入れないと、「基本は優しいけど、冷たいところもあって、ちょっと残酷で、冷静だけど優柔不断で、でも本当は寂しがりやなんです」みたいになってくると、読者にとっては「曖昧でよくわからないキャラ」ということで落ち着いてしまいます。
リアリティは大事ですが、漫画ですので「読者にわかりやすい、アピールしやすい」ということを忘れてはいけません。せめて「普段は冷たいけど、実は優しい」くらいにしておきましょう。

また、友情を大事にするキャラのように描いておきながら、途中で当たり前のように友達を見殺しにすれば、やっぱり「え?さっき友情が大事みたいに言ってたのは何だったの?」と、読者も混乱して、「何考えているかわからない人」となり、感情移入できなくなってしまいます。

作者にとってはストーリー上必要なことだったり、あるいは作者の中だけでは「そういうことをするキャラ」ということになっていても、読者にはついてゆけなくなってしまいます。

キャラの性格に合わないエピソードは入れないように、入れるならなぜそうなったのか読者に充分わかるような準備をしましょう。
意外性や多面性を持たせるのも大切かと思いますが、キャラの一貫性を壊さない程度に。


 



・キャラの考え方や性質が変わるなら、読者に納得のいくような説明をエピソードで行うこと

少年少女漫画では、主人公の成長を扱った話が多いと思います。それもキャラの性質の変更です。

たとえばヘタレの主人公が強くなるなら、彼に何があって、何を感じて、何をやって、何を学んで、彼が強くなってゆくのか、説得力のあるエピソードを積み重ねてゆかなければならないということです。
ここがちゃんと伝わっていないと、「展開についていけない」「ご都合主義」と読者に思われてしまいます。

たとえば、イジワルだったキャラがやさしくなるには、「自分がイジワルしていた相手に助けられた」など、読者に「こういう出来事があれば、確かにキャラの性格も少しは変わるんだろう」と思わせるようなエピソードが必要なのです。


「キャラに感情移入できない」「キャラがたってない」と言われる場合には、キャラ自体に魅力がないという場合もあるでしょうが、それ以上に、キャラを魅力的にみせるような説得力のあるエピソードが足りない、あるいはエピソードが矛盾したり、設定に無理があるなど、設定や表現方法の問題であることも多いと思います。

これはけっこう自分ではわからないので、人の意見をきくといいでしょう。
「なんでこの人が、ここでこう思ったのかわからない」「なんで、突然こんなことを言い出したのか(やったのか)わからない」というような感想があった場合は、きちんとわかるように、もう一度詰めて考えましょう。


2012.04.01

ストーリーは大きな外枠

キャラが自分で動くようになるのが大事と言いましたが、キャラだけがただ暴れまわって、ストーリーは何もない・・・というのも、幼年向け漫画ならともかく、少年誌以上なら厳しいでしょう。そのキャラの魅力だけが伝わっても、漫画としてのストーリーもないと物足りないと思うものです。

「面白いストーリーの考え方」については、残念ながら方法論はありません。そんなものがあれば・・・そんなものがあれば・・・・世の中の漫画家、小説家、脚本家は何も苦労などしないのです!

ですので、非常にざっくりとしたことですが、とりあえず以下のようなことを心に留めて、考えてみてはどうかと思います。


■初歩的なストーリーの考え方


やっぱり「キャラ」から考えてみるのが一番いいと思います。

あなたの身の回りでちょっとでも「面白い」「変」と思える人はいませんか?
もしいたら、その人の「面白い」と思うところをちょっとおおげさにして考えてみましょう。

もしいなくても、周囲の友達や先生を見ながら、「この人、ぱっと見普通の人だけど、実はこういう人だったりしたら面白いかも」などと想像してみましょう。
たとえば、普段はしかめつらしいオッサンの教師が、実は夜になると少年の姿に戻っているとか、優等生の友達が実は二重人格の不良少女だったりとか・・・。

そうやっていろいろ空想して、キャラをつくることから始めてみると楽しいと思います。
キャラができてきたら、「このキャラはどんなことをするんだろう」と想像してゆくと、そこからストーリーがふくらんでいきます。

他にも、身近な人たちのことで、感動したことがあったり、面白いと思った出来事や話などがあったら、そこから話をちょっとふくらませてみましょう。

こういう「身近なこと」で「自分が実際に体験して、感動したこと」というのは、漫画の中で説得力をもたせやすいので、初心者はそのあたりから考えるのが一番いいと思います。

あと、新人からあまりに「スゴいモノを描こう!」「これで絶対デビューしてやろう!」と意気込みすぎると、いつまでたっても第一作が仕上がりませんので、そういう意味でも最初は身近な話から始めるのがいいと思います。

投稿作のページ数というのはかなり短く、「スゴいモノ」を描くのはかなり難しいです。
新人の場合は、とにかく「ちゃんと最後まで仕上げる」ことと「まずは持ち込みにいってみる」ことが大事だと思うので、あまり一作にこだわって、いつまでたってもできあがらない…ということがないようにしてください。
またこのへんのことについては別のところにかきます。

なお、もし「全然漫画のストーリーが思いつかない。何のキャラもエピソードもまったく思いつかないし、描きたいことも特にない」場合・・・。

そもそも、あなたは漫画家に向いてないかもしれません。
漫画家というのは「描きたい漫画があるから」漫画家になるものです。
「漫画家になりたいから描きたい漫画を考える」というのは、本末転倒していますので、ちょっと難しいかと・・・。

※追記:こちらの記事に他の発想方法も書いています。




■内容的なこと

1.読者が好感を持てる内容かどうか

ひたすら悲惨な物語だとか、悪人が幸せになって終わりだとか、そういう「悲しいだけ」「暗いだけ」「なんか理不尽」などの内容は、難しいです。(ダメとは言いません。よっぽど面白ければアリかもしれません。)
そういう話は読者を不快な気持ちにしてしまうことが多いからです。不快な気持ちになりたくて漫画を読む人はあまりいません。

バッドエンドの話が悪いわけではないですが、バッドエンドでかつ、読者にそれなりの納得感を与え、不快さを感じさせないというのはけっこう高等技術です。安易にはやらないほうがいいでしょうね。


2.新鮮さがあるか

「今さらこのネタ?」「似たような漫画さんざん読んだ」と読者が思ってしまうような内容は、やはり避けた方がいいです。
ただ、あまりに斬新すぎると、読者がついていけなくなりますので、話の骨子自体はよくある話だけど、ちょっと変わった何かがある、くらいがちょうどいいかと思います。

「ありがち」というのは言い換えれば「王道」でもありますから

ちょっと設定を付け加えたり、組み合わせを変更することによって新鮮さが出ることもあります。いろいろやってみてみましょう。
あと、何が新鮮で何がありがちかは、作者本人がある程度漫画を読んでいないとわからないで、流行ってる漫画などはとりあえず読んでおくといいでしょう。


3.あまり欲張らない

投稿作はせいぜい16Pか32Pくらい。長くても40Pでしょう。このP数で描ける物語というのは、かなり限られています。
あれもこれもははいりませんし、凝った設定の壮大なファンタジー、SF大作、複雑な人間関係をえぐった感動長編なども無理です。

まず「コレを描く」というものをはっきりさせることと、はっきりさせたら無駄に複雑にならないよう気をつけて、シンプルにいきましょう。
読みきりで、設定、内容、構成を複雑にすると、結果的に「なんだかよくわからない」作品になります。

私もよく新人作家の作品ばかり集めた雑誌など読んでいましたが、新人の多くが、いろいろなものを必死で詰め込んで、結果的に損しています。
一つ一つは魅力的なエピソード、設定、キャラなんですが、一作に詰め込んでしまって、結局わけがわからなかったり、何も印象に残らない・・・というような。
という私も、典型的なそのタイプでしたが・・・。
テーマのところでも書きますが、テーマにそって「削る」ということを意識しましょう。

どうしても、詰め込んでしまう人、ページ超過する人は、たとえば雑誌の規定が32Pなら24Pしかないつもりで、ストーリーを考えるといいと思います
それでも超過する人は半分くらいで考えてください。



4.その話の「キャッチコピー」「ウリ」を考える

私は「取っ手」と言っていましたね。
私の担当さんは「フック」と言っていました。
まあ、読者に対して「インパクト」になるキャラなり設定なり、そういうものだと考えておくといいと思います。

読者って生き物は、本当に風のように漫画の上を通り過ぎてゆきます。
新人だと、自分が必死こいて心身削って漫画を描き上げるものだから、なんとなく読者もちゃんと読んでくれるような期待をしてしまうのですが、まったくそんなことはありません。
一部の漫画オタクや漫画家志望者など以外は、新人の漫画など興味ないのです。ぱっと見て面白そうでなかったり、ぱらぱらとめくって特に手を止めたくなるような何かがなければ、簡単に読み飛ばしてしまいます。自分が純粋な読者だったときのことを思い出してみましょう。
また、読んでくれたとしても、よほど何かがないと、他の漫画に埋もれてしまって読者の記憶に残りません。記憶に残らなければ、アンケートに名前書いてもらえないですよ。

「取っ手」「フック」「キャッチ」「ウリ」「インパクト」言葉は何でもいいですが、風のように通り過ぎてゆく読者を、ぱっと捕まえる何かが必要なのです。
ぴょこんと飛び出た「何か」がないと、読者は引っかかってくれないのです。

わかりやすい?考え方として、あなたの漫画が、めでたく雑誌に載ると想像してみましょう。
雑誌で漫画を読んだことがある人は、表紙に編集者がつけたらしい「キャッチコピー」「あおり文句」がついてるのを見たことがありますよね。単行本派の人は、単行本の帯の宣伝文句を想定してみましょう。

さて、あなたの漫画にはどんなキャッチコピーがつきますか?考えてみましょう。

ただ「普通の漫画です」では当然売れません。
何か、人をひきつけるような面白い設定、変わった設定がありますか?
すごく泣ける話ですか?せつない話ですか?
めちゃめちゃ笑える話ですか?癒し系ですか?
「それは面白そうだ」と人に思わせそうな何かがありますか?

もし頑張って考えても、「これは面白そう」というのが思い浮かばない場合、これといった個性や持ち味のない(あるいはあっても見えづらい)話になってしまっているかもしれません。

また逆に、このキャッチコピーから話を考えてみるのも面白いかもしれません。
キャラも何もできていなくても、とにかく「こういう漫画なら読んでみたい!」と自分が思うようなキャッチコピーを考えて、そこから漫画を作るのです。
ウリがわかっている状態で漫画をつくるので、つくりやすいかもしれません。
本屋さんで、いろいろな漫画や本の帯の宣伝文句を見ながら、考えてみるのも楽しそうですね。

ちなみに、私は「地味だけどちょっといい話」的なのが好きでした。でも編集さんいわく、「今はそういうのは需要ない。ぱっと見て面白そうと思わせる何かがないと」だそうでした・・・。



■構成的なこと

1.話をシンプルにして把握しておく。

「誰が」「どこで」「誰と」「どうなって」「何をして」「最終的にどうなる」話か、はっきりさせておきましょう。
これがはっきりしていないと、わけがわからない話になります。

たとえば、ドラゴンボールを例に出しますと、
「孫悟空」が「地球のパラレルワールド」で「仲間たち」と「地球にせめてくる悪いやつらと戦って」「最終的に勝って地球を守る」話
という感じです。

でも実は、志望者レベルですとこれがちゃんと定まってない漫画というのがけっこうあるのですよ。
「孫悟空」が「なんかよくわからない世界」で「かわいい女の子」と「恋愛したけど振られて」「その女の子が」「宇宙飛行士を目指して頑張って」「最終的に宇宙戦争で世界は滅びました」みたいな話
というように。

これはちょっとおおげさかもしれませんが、こんな感じにフラついてる作品はけっこうあります。
主人公が途中で変わってたり、誰が主人公かわからなかったり、そもそも何をメインとした話かわからなかったり、オチがオチてなくて、結局どうなった話なのかわからなかったり、ひどいときはどう見ても途中で終わっていたり・・・・などなど。

ストーリーを考えるというのはけっこう大変な作業なので、この基本をいつも頭にきちんとおいておき、わき道にそれないようにしてください。


2.起承転結を意識する

よく物語は「起承転結」が大事だといいますが、?の内容は、起承転結にあてはめることもできます。

●「誰がどこで」…起
物語の始まり。
「わかりやすさ」と「面白そうと思わせる」のが大事です。でないとここで読者は読むのをやめてしまいます。
主人公がおかれた状況などをわかりやすく説明し、さらに主人公のキャラクターの面白さなど魅力をアピールして読者を引き込みましょう。

●「誰とどうなって」…承
物語の途中経過です。
主人公のライバルだったり恋の相手だったり相棒だったり、そういった重要人物との人間関係をすすめつつ、伏線などもはりながら、物語をすすめ、クライマックスへの準備をしましょう。
ここで必要十分にエピソードを積んでおかないと、クライマックスが盛り上がらなかったり、唐突に感じたりしてしまいます。
主人公が誰とのかかわりの中で、何があり、何を感じ、どうなってゆくのか。
クライマックスに向けての変化を、きちんとエピソードで描きましょう。

●「何をして」…転
クライマックスです。
ここでは、今まで盛り上げてきたものを一気に決壊させます。
当然「何をして」の主語は主人公です。ここで活躍しなければ主人公ではありません。
主人公が今までできなかったことをできるようになるなど、「思い切った変化」が必要です。

●「最終的にどうなった」…結
オチです。
漫画の場合は、クライマックスとくっつく形くらいの方がテンポがいいと思います。
だいたいは、クライマックスのカタがついた時点で、話としては「というわけで、めでたしめでたし」となるのですが、それだと予定調和すぎて印象に残らないので、最後に二段階っぽく小さなオチを用意している作品が多いように思います。
また、クライマックスで、主人公や、主人公と相手役との関係などに、大きな変化がおとずれるはずです。
何も変化しないなら、それはクライマックスでも転でもありません。
クライマックスのエピソードが主人公にどういう変化をもたらしたのか描くようにしましょう。


 



3.クライマックスをはっきりさせる

2.でいうところの転、「何をして」という部分ですね。
1.で書いたとおり漫画というか「おはなし」というのは基本的には「誰が」「何をして」「どうなった」というものです。
これが凝縮されているのが、クライマックスです。

ですので、クライマックスのエピソードをきっちり決めておき、他をそこと矛盾しないように決めていけば、そう破綻したストーリーにはなりません

「誰が」は当然主人公として、「何をして」「どうなった(どう変化した)」かは明確にしておきましょう。

でないと、
「主人公が」「何もしなくて」「どうにもならかった」
「主人公が」「何をしたのかよくわからないが」「なんとなくそうなった」
「主人公が」「何かしてみたけど」「特に何も変わらなかった」
こんな話になってしまいます。
これではお話として面白くありません。

たとえば、少年誌や少女誌で多い、主人公の成長を扱った話では、「クライマックス以前では主人公ができなかった(しなかった)こと」を「クライマックスではできた(敢えてやった)」ことによって、成長を印象付けるという構成の話がとても多いです。
当然、「承」の部分で、十分に準備をしないと、できなかったことが唐突にできてしまって「なんで?」と読者が面食らいますので、ちゃんと「承」でエピソードを積んでおきましょうね。


2012.03.31

設定は土台

設定については、キャラやストーリーを面白くするための土台と考えましょう。
逆にいえば、キャラにもストーリーにもかすってないような設定なら不要なのです。

1.不要に凝った設定をつくらないこと

例えば、主人公がロボットなのに、普通の人間でも全然問題ないようなストーリーにしてしまうと、読者は「何のためにこんな設定にしたんだろう?」と不思議に思います。
不要な設定があると、読者も混乱しますし、ロボットならではの物語を期待した読者はがっかりするでしょう。
「別に、普通の人間でいいじゃん」と読者に思われたらダメなのです。
変わった設定を入れるなら、その設定ならではの展開などが必要なのです。
そうでなければ普通の設定にしておきましょう。


2.設定はきちんと説明できるように詰めておく

変わった設定を入れる場合、特に異世界などいろいろ説明が必要な場合、かなりきっちり詰めておく必要があります。
「そこはそういうもんだから」みたいな曖昧な説明しかできないようなことのないように、どう突っ込まれてもちゃんと説明できるようにしておきましょう。

だいたい、作者が考えている十分の一くらいしか、読者には伝わらなかったりするので、作者がぼんやりとしかイメージできないような世界は、読者にとっては意味不明になってしまいます。

また設定に穴や矛盾があると、読者が混乱したり、物語に入り込めなかったりします。
なるべく客観的に見て、「こういう設定だと、この展開は無理じゃないか?」とか「このキャラ設定だと、こういう行動はしないよな」とか、「この世界設定なら、人々の生活はこんな感じになるのかな」など、確認しながら、設定を変更したり追加したりして、自分の描きたいストーリーやキャラを表現できるような設定にするようにしましょう。

でないと、「あれ?これ主人公が魔王を倒さなくても、村の人々でも倒せたんじゃない?」とかそういうことになりかねません。

これも自分で判断が難しい場合は、友達などに相談してみるといいでしょう。


3.設定の説明は極力絵とエピソードで

作中では設定の説明を延々するわけにはいきません。読者が読みたいのは物語であって、設定の説明ではありませんから。

よくある四角でかこったモノローグで説明するようなのは、なるべく最小限に抑え、あとは絵と具体的なエピソードで見せ、ストーリーの中に組み込みながら説明してゆくことになります。

例えば「風の谷のナウシカ」(原作は漫画です)など、かなり特殊な世界設定ですが、モノローグによる設定説明はたった1Pのみです。あとは全部絵とエピソードで見せています。

余談ですが、初心者だと設定ばかりに凝って、ひたすら設定の説明しかないような漫画を描く人がいます。
中には、説明をすることで物語を描いているような錯覚に陥る人がいますが、説明は物語ではありません。

どんな面白い舞台、どんな変わった設定であっても、読者はやはり、その舞台でどういった主人公が、どういった人々と、どんなドラマを繰り広げるのかを読みたいのです。ページはそちらに割きましょう。
設定好きな人は特に注意しましょう!
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