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2012.03.28

エピソード

さて、最後にもってきました。
すでに他の項目で書いたことと重複することも多くなりますが、ご容赦ください。

エピソードはある意味「漫画の実体」といっていいでしょう。
テーマのときに粘土オブジェをたとえにしましたが、テーマが中心軸なら、エピソードはオブジェの部分部分の形そのものです。
部分部分の面白い形、きれいな形、それらが積み重なり、集合することによって、全体的として良いオブジェになっている、というのが理想です。



1.エピソードとは

エピソードというのは「漫画の中で起こる出来事」を指します。
長ければ数ページ、短ければ数コマで終わるようなものもあります。
たとえば、「主人公が遅刻しそうになって、角っこで食パンくわえた女の子とぶつかる」のもエピソードですし、「主人公がヒロインをかばって怪我をする」などもエピソードです。
小さいところでは「主人公がつまづいて転ぶ」「お母さんから叱られる」なども全部エピソードです。

こういう大小の「出来事=エピソード」がつみかさなって、漫画というものはできあがっています
ですので、「漫画の実体」なわけです。



2.会話やモノローグではなく、絵とエピソードで作り上げる


今までのキャラや設定のところでも「エピソードをつくりましょう」「エピソードで説明しましょう」と何度も書いてあったと思います。

これは私もよくやってしまっていたのですが、初心者だと「出来事」ではなく、「文字だけ(台詞やモノローグなど)」で話をすすめがちです。
でも、具体的に何が起こるわけでもなく、ただ文字だけで進む物語、というのは、あることはあるんですが、よほど特殊な条件下でない限り、面白いものにはなりません。
特に、少年少女誌では厳しいでしょうね。

これ、初心者はやりがちなんですが、けっこう自分で気づいてないのです。
自分ではちゃんとエピソードを描いているつもりなんですが、よくよく考えると、確かに会話しかしていない…とか。
けっこう意識的にチェックした方がいいですよ。

漫画である以上、極力言葉には頼らず、「絵と出来事」で、物語を表現することを意識しましょう。


 



3.エピソードを考えてみる

エピソードの思いつき方?はいろいろあると思うのですが、まずは、キャラをエピソードで表現することから初めてみてはどうかと思います。
あなたが考えている主人公にはどんな「出来事」が起こりそうですか?
(キャラのところでも同じことをやりましたが…)

たとえば、クラスメートがいじめられているところに出くわしたとしたら・・・・
せっかちで正義感が強い主人公なら、後先考えず、こぶし振り上げて飛び込むでしょう。
やさしいけどヘタレな主人公なら、遠くの電柱に隠れて、届かない小石を一つ二つ、びびりながら投げるかもしれません。
クールで薄情な主人公なら、顔色一つ変えずその横を通り過ぎるかもしれません。
強いけど金に汚い主人公なら、助けてあげたあとに、お助け代としてクラスメートに小遣いを請求するかも。

こうやって、具体的な「出来事」を考えてゆくことによって、キャラクターがだんだんと人間として肉付けされてゆきます。
また、キャラクターがそうやってはっきりしてゆくと、エピソードもどんどん面白いものが思いつくようになります。
それが「キャラをたてる」ことにつながります。

実際に漫画の中で使えるエピソードかどうかはさておき、「キャラを自分の中で確立する」ために、たくさんエピソードを考えてみましょう。

こんなキャラなら、こんなときどうするのかな?こういうことをしでかすんじゃないか。きっとこんなこともしちゃうだろうな、と。なるべく大げさに考えるといいでしょう。
主人公が巻き起こしそうな「出来事」をどんどん考えてください。実際にコマにわって、その部分のエピソードだけネームにおこしてみるものもいいでしょう。

じきに、無理に考えなくても、自然にキャラが何かするようになってくれば、しめたものです。


 



4.一粒で何度も美味しいエピソードで効率よく

さて、そうやって、キャラクターが固まってくると、いよいよ漫画のストーリーをエピソードで組み立てるという作業に入るわけですが・・・。
エピソードで表現しなければならないのはキャラだけではありません。
設定の説明だってエピソードでやらなきゃいけませんし、ストーリーだってエピソードを積み重ねて進めてゆくんです。

そこが大変なところです。

まずキャラをたてるエピソードをつくって、次に設定の説明をするエピソードをつくって、さらにストーリーをすすめるエピソードをつくって・・・なんてやってたら、ページがどれだけあっても足りませんし、第一まどろこっしくて、だらだらした、冗長な漫画になってしまいます。
テンポよくいかなければ読者が飽きてしまいます。

そのためには、各役割に一つずつエピソードを割り当てていてはダメなのです。
一つのエピソードがいくつのも役割を兼ねないといけません。

例示に出した「いじめられたクラスメート」のエピソードをもし使うならば、このエピソードはただキャラの説明をするためだけのものであってはいけません。
このいじめのエピソードが何かストーリーに絡んでくるべきでしょう。たとえばいじめられてたクラスメートが何かストーリー内で重要な役割をおっていて、その「出会い」のエピソードの役割も兼ねるなど、です。

一粒で何度も美味しいエピソード、かつ面白くて魅力的なエピソードを考えるのが大切です。
これができるというのが、漫画家にとってかなり重要な条件だと思います。


 



5.エピソードの強弱を意識する

さて、いくつかエピソードを考えついたでしょうか。

エピソードには強弱があります。ささいなエピソード、インパクトのあるエピソード。
何も考えずにエピソードを作って組み立ててしまうと、クライマックスより前で盛り上がってしまって、最後はなんか尻すぼみになったりします。

たとえば主人公が自ら命の危険をおかしてヒロインを救う!という大きなエピソードを「承」にもってくるなら、クライマックスの「転」にはもっと大きなエピソードが必要です。
場合によっては、そのエピソードを「転」にもってきて、「承」にはもっと小さいエピソードを考えるというのもあります。

また、ずっと同じインパクトのエピソードが続くと、物語が単調になったりします。

ですので、エピソードを考えるときに、盛り上げるべきところにはそれなりにインパクトあるエピソードにしなければならないですし、構成するときにもエピソードの適材適所、というのを考えて、組み立てましょう

個人的なイメージとしては、起承転結で、エピソードの強弱は以下みたいな感じがいいかなぁ〜と思っています。

起■■■■■■■■
┌■■■
│■■■■
│■■
承■■■■■
│■■■■
│■■■■■■
│■■■■■■■■
└■■■■■■■■■■■■■■■
転■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
┌■■■
結■■■■■■■
└■■■■

起…
ここで面白そう!と思わせないと後読んでもらえないです。
主人公紹介のためのエピソードは、読者をがっちりつかめそうなものにしましょう。

承…
ここはだんだん盛り上げていくところなので、
ささいなエピソードと、中くらいのエピソードを織り交ぜてゆきます。
そして、これも個人的によくやっていたことですが、クライマックスの前に一つ大きなインパクトを残したほうがいいですよね。
ヒーローがヒロインを助けるクライマックスの前には、ヒーローとヒロインが大ゲンカしたりするものです。
クライマックスをより盛り上げるようなエピソードを直前には用意しとくといいでしょう。

転…
ここは一発、ばしっと盛り上げるところなので、わかりやすく、インパクトがある、一番印象に残りそうなエピソードを持ってきましょう。
そして、ある程度は意外性があるものがいいですね。(ある程度は、というのはあまりにも意外すぎると読者がついていけないので…かといって、読まなくてもわかるレベルで予定調和だと面白くないので。)
クライマックス用にはそういうエピソードを作りましょう。
ストーリーのところで書いたように、クライマックスにどういうエピソードを持ってくるかで、その漫画の大枠が決められます。
気合いを入れて考えましょう!

結…
ここはシメというか巻いてくところなので、あまりインパクトがあるエピソードで盛り上げるわけにいきません。
ただ、転のあとそのまま「はい終わり」では予定調和すぎて読者もなんとなく物足りないので、何か一つ、最後に読者に印象を残すような(あまりページをとらない)エピソードがあると、物語の最後がしまるし、印象に残りやすくなるでしょう。


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