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2012.03.25

作者都合的テーマ(モチベーションの元!)


これはなんというか、私がお話を考えるときに、いつもひっかかっていたものです。余談程度にお読みください。

作品を作っていて思うのですが、「テーマ」って二種類あると思います。
(それをテーマを呼ぶのかは謎なんですが)作者にとって「自分はコレを描きたいからこの作品を描くんだ」という「作者にとってのテーマ」と、純粋に読者が作品から読み取る「作品のテーマ」です。

これが一致することも多いですが、一致しないこともあります。
一致するときはあまり気にしなくていいですが、一致しないときには、作者都合的テーマを踏み台に、作品のテーマを作り出すという二段階作業が必要になります。



たとえば、「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の秋元先生のこち亀誕生秘話を読んだことがあるのですが、こち亀は以下のような順番で生まれたようです。(うろ覚えです。出典:カメダス)

・以前考えていた漫画の脇役の顔が気に入ったので、その脇役を主人公にして漫画を描こうと思った。米国を舞台に、ポリスがかっこよく銃を撃つようなシリアスなアクション物を考えていた。

・しかし、米国警察の資料が当時の日本では少なく、リアリティのある作品に仕上げるのは難しいと感じたため、身近な日本の警察をモデルにしようと方向転換した

・しかし、日本の警察では銃を撃つシーンなど滅多に描けない。でもどうしても銃を撃つシーンは描きたい。なので、「なんでもあり」とするために、物語をシリアスではなくギャグにすることにした。




こうして、「日本の下町で、所かまわず銃をぶっぱなす非常識なおまわりさん」のギャグ漫画ができあがったようです。米国設定の名残で、金髪の中川巡査も出てきて、かっこよく銃をぶっぱなしています。(中川巡査は一話当時では両さんより非常識というか世間知らずなキャラでした。)

この場合、「かっこよく銃を撃つシーンを描く」という作者的テーマがまずあって、そこを基準に他を決めていっています。それにしても米国を舞台にしたシリアスから日本の下町を舞台にしたギャグへというのはすごい転換だと思いますが・・・。(警察と銃しか接点がない・・・)
ここまでの転換ができるというのは、それだけ自分が何を描きたいかはっきりしていたということでもあると思います。

しかし「こち亀」がヒットしたのは「銃をかっこよく撃つシーンがあるから」ではありません。両さんというキャラクターの魅力を伝えるのに成功しているからです。

まずは自分の描きたいシーンを描くために、「日本で平気で銃をぶっぱなす警官」というキャラクターに設定したものの、その後はキャラクターを活かすエピソードやストーリー作りに集中していったのでしょう。
その二段階目の作業が成功しているので、両さんはヒット作になったのでしょうね。

「作者都合的テーマ」は作者にとってはとても大事ですし、作品へのモチベーションという意味でも大事なのですが、正直読者にとっては、どうでもいいことである場合も多いので、そこにヘタにこだわりすぎると作品として面白くなくなる場合があります。

実際、プロでもそういう作品はたまに見受けられますね・・・。
個人的にアニメ映画などのいわゆる巨匠的な人で「文句を言える人がいない」監督などだと、たまにそういう・・・。「ああ、このクリーチャーが作りたかっただけなんだろうな」とか「この世界観を描きたかっただけなんだろうな」と思ってしまう作品がたまに・・・・。
もちろん、クリーチャーやら世界観に凝るのが悪いわけではありません。ただキャラやエピソードの魅力とのバランスがとれていないと、「これがやりたかっただけか」という印象になってしまうんですね・・。


どうしても、うまく第二段階に移れないようなら、「描きたいもの」と「描けるもの」に乖離があるとか、設定、キャラ、テーマなどの各要素がうまく組み合わさってないとか、根本的な原因があることも多いです。

そういうときには、諦めて他に描きたいものを探すのが良いと思います。いつか描けるようになったら描けると信じて・・・。

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