--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012.03.01

ネーム制作あれこれ

■ネーム


「ネーム」という言葉には二通り意味がありまして、「セリフ」と「絵コンテ的なもの」両方を指します。
これは文脈などから判断するしかありません。編集さんが「ネーム見せてよ」と言えば「絵コンテ的なもの」ですし、「ネームが多すぎて読みづらいね」と言えば「セリフ」のことです。


ここでは後者の「絵コンテ的なもの」について説明します。
このサイトで「ネーム」という言葉が出てきたらこっちだと思ってください。


 


ネームは「漫画の設計図」などと言いますが、下書きの下書きのようなものです。実際にコマを割って、セリフを入れ、だいたいの絵の構図やキャラの表情なども入れます。
漫画の面白さはここで決まります。とても重要なものです。


逆に言えば、いくら面白い設定やプロットができていても、これを作るまではその漫画が本当に面白いのかどうか、よくわからないということになります。


「設定はできている」「アイデアはある」「あらすじは決まっている」などと豪語する志望者がいますけど、いや、そこまではけっこう誰でもできるんですよ。そんなものがあっても漫画家にはなれません。重要なのは「ネームにしたときに面白いかどうか」です。最低でも、脚本や小説の形としてきちんと仕上げないと、その「面白い設定やアイデア」が「面白い物語になるか」はまったくわかりません。


漫画家志望の人は「とにかくネームの形にするまでは、何もわからない」 ことを覚えておきましょう。


 


担当編集がついた後は、たいていこのネームの段階で打合わせをすることになります。
私の経験だと、プロットや口頭で、担当さんに「こんな話はどうでしょうか」と提案しても、結局「ネームにしてくれなきゃわからないから、とりあえずネームにして」と言われることが多かったです・・・。


ネームもとくに作り方などはなく、自分のやりやすいようにやればいいです。設計図ですからね。最終的に漫画がちゃんとできていればいいのです。


 


ただ、担当さんに提出したり、ネームコンペに出す際には、誰が見てもよくわかるように、きちんと清書し、絵もある程度まで入れるようにしましょう。絵をどこまで入れるかは、編集部や作家で全然違いますが、新人のうちは丁寧にやっておいた方がいいと思います。その絵でネームの判断をされることになりますので。
担当がつくまでは、好きなようにやってていいです。


私はフルデジタルで作業をしていますが、ネームが固まるまではアナログでやっています。(ネームの清書からデジタル)
ここまでは実際に手と紙でやらないと考えられないんですよね。


 


 


■ネーム製作工夫あれこれ


漫画の命ともいえるネームですが、それだけにここでつまづき、苦労する人は多いです。


これさえできれば、あとはぶっちゃけただの「作業」ですからね。漫画で苦労するのは、とにかくココなんです。
プロットでがっちり決めてしまう人にとっては、ネームも「プロットをコマ割るだけのただの作業」らしいのですが、私はプロットをほとんどすっとばすという作業工程だったため、ネームが実質のストーリー構成でした。


 


今まで漫画を描いたことがない人は、頭の中でなんとなくストーリーやキャラができていても、実際コマを割って漫画を描こうとすると、なぜだか描けなくて、そこで諦めてしまった人も多いのではないでしょうか。


コマ割のところにも書きましたが、「コマを割って漫画が描けない」場合は、単純に漫画という表現手法になれていなくて、コマでストーリー表現する方法がわからないという場合と、ストーリーをちゃんと固め、さらにそのストーリーをエピソードに落とし込むという作業ができていない場合があります


「ストーリーはできているけど、なぜかネームは描けない」人に多いのは、「あらすじしかできていなくて、具体的なエピソードが作れてない」パターンだと思います。


たとえば「最初にAさんとBさんが出会う」というストーリーが決まっていたとしても、「どこで、どういう状況で出会う」というエピソードが決まっていなければ、当然コマ割なんかできません


「学校への登校途中、Aさんが遅刻しそうになってあわてて走っている。そこへ急に子犬が飛び出してきてAさんがつまづいて転びそうになるところを、Bさんがとっさに現れて抱きかかえるようにして助ける。しかしAさんはBさんを痴漢と間違えて思いっきり殴ってしまう」…と、とりあえず、そういうところくらいまではエピソードを決めていないと描けません


私はエピソードをつくる作業も、実際にコマに割りながら考えたり、プロット(メモ)に戻ったり、ネームとプロットの間をいったりきたりしながら作っていました。


プロットでがっちり固めてしまう人もいるようですが、私は実際にコマを割ると、そこからキャラが勝手に動いたりするため、プロットだけで固めてしまうというのはできませんでしたね。
このあたりのやり方も人によるので、自分が一番やりやすい方法を選んでください。


 


さて、ネームについてもいろいろなやり方があるようです。


○一枚で全体把握型
大き目の紙に、ざーっと全ページ分細かく区切って、全体の流れを決めてゆくというものです。
ある漫画家さんが、高校生ですでに連載をしていたのですが、授業中にノートに隠しながらネームを切れるという理由で、こういう方法を編み出したのだとか・・。


○ルーズリーフ型
私はこれですね。私の場合電車でもちょっとした待ち合わせや、待合時間などでもネームを考えられるように、A6の小さい二つ穴ファイル(100均で買ったA4ファイルをA6にカッターで切った)を使ってました。文庫本用のフリーサイズのかわいいカバーをつけてます。これでぱっと見はシステム手帳っぽいです。
ルーズリーフなので、ある程度入れ替えができます。


○そのまま下書き型
原稿用紙を原寸でコピーしたものをネーム用紙にして、そのまま下絵まで入れて、トレス台でトレスしながら直接原稿にしてしまうという効率がいい?方法。どうせネームって、新人のうちは最終的に清書するので、どうせ清書するならこういう形にすると時間短縮かもしれません。



上記わけて書きましたが、人によっては、まず一枚で全体把握して、そこからルーズリーフ型にして細かい構成をし、最後に原稿用紙大の紙に清書する、という全部網羅して作る人もいます。


やりやすいように、いろいろ工夫してみてください。


 


スポンサーサイト
2012.02.29

ネームをなるべく客観的に点検する方法

 


ネームというのは、本人は面白いつもり、わかるつもりで描くんですが、残念ながら人から読むといまいち面白さがわからなかったり、そもそも内容自体が意味不明だったり・・・・と、描いた当人と読者とで、大きな溝が生まれるものです。
これは人気作家ですらそういうことがあるくらいですので、新人や志望者が描いたものなんて、そりゃ溝が相当に深いわけです。


なので、人から読んでも面白いのか、わかりづらい部分はないか、客観的な視点で確認しなければならないのです。
でもどうしたって自分は自分。他人ではないので、これができる人とできない人がいるんですよね。
私は圧倒的にできない人です。


 


方法としては、


・できあがったネームは数日置いてから読む


…数日おくと、客観的に見ることができるようになるらしいですが。私は数年おいてもわかりませんでした・・・。


・自分で無意識に読み飛ばしてしまう部分を重点的にチェックする。


…読み飛ばすということは「読みたくない」「つまらない」ということです。なので、その部分を自分で何度も読み返したくなるように、修正します。これは個人的に有効な方法でした。


・人に読んでもらう


…これが一番かも。家族、友人などに読んでもらうといいでしょう。ただ、漠然と感想を求められても読んだ人も困るでしょうから、簡単なチェックシートを用意しておくと、読む人も答えやすいかもしれません。


 


↓以下は漫画スクールなどの採点表を参考に作ってみました。表現が柔らかいのは、友人だと遠慮してキツい表現を選ばなかったりするからです・・・。気遣いは嬉しいけど本音も聞きたい複雑なところです。




 


■絵について
1.絵は/上手・普通・がんばろう
2.絵柄は/好き・普通・好みではない
3.誰がどこで何をしているところなのか/絵でよくわかる・わかりづらい
⇒特にわかりづらいシーンがあれば:  Pの  コマ目
4.コマ割りは/読みやすい・読みにくい
5.印象に残る表情やコマが/あった・なかった
⇒あった場合:  Pの  コマ目
6.絵について何かあれば:


■話、キャラについて
1.どういう話なのか/よくわかった・わからなかった
⇒わからなかった場合、どこがわからなかったか:
2.この話は/おもしろかった・ふつう・いまいち
3.主人公に感情移入が/できた・できなかった
⇒理由:
4.主人公は/好き・好きじゃない
⇒理由:
5.印象に残るシーンやセリフが/あった・なかった
⇒あった場合:  P  コマ目
6.クライマックスは/盛り上がってた・いまいち・どこがクライマックスかわからない
7.読んだ後の印象は/よかった・何も思わなかった・悪かった
⇒悪かった場合の理由:
8.この話の続きや番外編を/読んでみたい・別にいい
9.話について何かあれば:





結果が悪くても不機嫌になったり、みっともなく言い訳したりしないようにしましょうね。
そういうことをしていると誰も協力してくれなくなります。素直に「ありがとう。参考にする」と受け取りましょう。


特に「言い訳」は厳禁です。
仮にも、制作活動のプロを目指す人間ならば、人前に出した作品について言い訳は許されません。
言い訳するくらいなら、そんな作品は人前に出してはいけません。
人前に出す以上、どんな辛い事情があったとしても、自分で全部飲み込み、次へのバネにするしかありません。
言い訳しなくてすむような作品作りを心がけましょう。


 


まあ、やっぱり多少気遣いしてくれる友人は滅多に本当の本音は言ってくれません。
友達関係壊して面倒をひきおこしてまで、本気で漫画の批評をしてあげようという気概のある人はなかなかいませんからね。
でも反応を見れば、面白いものとそうでないものの差は歴然ですよね(笑)。


「あ、うん、いいんじゃないかな。なんか、ホラ、あのシーンとかけっこうよかったし」
「あれ!すっごいよかった!!!おもしろかったよ!!!!超泣いた!感動した!すごい!!これ絶対賞いけるよ!!!!」


これっくらいの違いありますよね(苦笑)。
本当の美人については、「すごい美人!きれい!モテるでしょ!」ですけど、そうでもない場合「あ、うん、普通にいいと思う(普通に、ってなんだ)鼻の形とかけっこうきれいだよね(全体で褒められないから部分で褒めようとしてくれている)。よく見たら肌も白い方し(よく見ないとわからない程度の長所なうえに「白い」じゃなくて「白い方」なんだ・・)。いいって言う人いると思うよ(あなたはいいと思わないわけですね)」みたいな・・・。


このあたりはちゃんと見抜いて、友人が気を遣いまくった褒め言葉をあまり真に受けすぎないようにね・・・・・。


 


あと逆に、漫画オタクや同じ漫画家志望だと、過剰なくらいアレコレ言ってくれることもあります(汗)
それはもう、漫画に関する自論をひたすらぶちまけられたり、その人がリスペクト()するカリスマ漫画と比較されたりパクりだと言われたり、おまえは編集者か評論家かというくらいに、くどくどといろいろ言ってくれる人もいます。


・・・・・・・・まあ、あまり人の意見を聞きすぎても、わけがわからなくなるので、あくまで「こういう感想もある」として、自分がネームを客観的に見るための足がかりくらいに考えるといいでしょう。
必要な情報は自分で取捨選択してください・・・・・・・・。




私は人の意見については、とにかく「わからない」部分がないかどうかを重点的に聞くようにしていました。
「面白いかどうか」というのは、好みや才能、アイデアなどに左右されることも多いですが、そういう部分以前に「話の流れやキャラの言動の意味がよくわからない」というのが志望者段階の漫画ではよくありますので、そこを人様にチェックしてもらうようにしていました。


 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。