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2012.02.16

イラスト専門学校について

2017.10月編集
某質問サイトを見ていると「イラストレーターになりたいのですが、どの専門学校が良いでしょうか」という質問をよく見ます。

残念ながら、現時点では、多くのイラスト専門はどこも同じで、たいてい評判は悪いです。どこなら良いとは聞きません。(個人塾などについては、例外もあるかもしれません。私は大手しか見ていないので)

これは、「専門学校の質が悪い」というのもありますが、「イラストは元々学校で学んでプロになれる仕事ではない」からですね。
「え?じゃあなんで、専門学校があるの?」と思うかもしれませんが、ぶっちゃけ、「夢見がちな学生から高額な学費を巻き上げるため」です。商売です、ハイ。

デザインでいえば、桑沢デザイン研究所を推す人が多いですが、それもあくまでデザインならの話であり、イラストとなるとそこまで優位性はありません。イラストはとにかく、学校より個人なんです。

なお、イラストとデザインはかなり違う仕事ですので、そこもご注意ください。この記事で詳しく書いています。※ゲーム業界に限り、イラストレーターのことをデザイナーと呼ぶことがあります。特殊な例です。



詳しく説明します。
漫画専門学校が無駄な理由と、かなり重複していますが。


1.イラストは学校で学べる領域が少ない

イラストレーターとして生きるのに必要な力は、
「技術力」・「センス」・「営業力・」「運」・「需要に合わせる力」・「時流に乗る力」
…。
だいたいこんなものだと思います。

このうち、学校で学べるものは「技術力」だけ…、しかもそのうち、基礎段階のごくわずかな部分だけです。
正直、専門学校に入る段階では、独学でそこくらいまではやっていないと間に合わないレベルのところです。

つまり、イラストは学校で学んで上達させられるものではないです。
多少は学べるかもしれませんが、本当に多少だし、今はネットで有用な講座がいくらでもあるので、そこを超える内容ではありません。
詳しくはこの記事で書いたとおりです。
(上記の記事にもありますが、基礎をちゃんと学びたいなら、美大用予備校が最適です。レベルの高さは専門の比ではありません。専門より安く、専門より徹底的に、学ぶことができます。しかも高校と並行して通えますのでオススメです。)

とりあえず、「専門に行けば上手になれる」と甘えた考えの学生は、ここで裏切られます。
結局は90%以上は独学にかかってます

専門学校からプロになった人いわく、「高校時代から、企業から仕事が来るレベルなのは当然」とのことでした。
それくらいのレベルでないと、専門からプロになるのは困難だと思って良いと思います。




2.就職自体がほとんどない

知らない学生さんも多いようですが、イラストレーターは就職自体がほとんどありません
これは、学歴とか、本人の技術力とかに関係なく、もともとないんです。
ごく一部の例外を除き、就職しない仕事…自営業なんです。

漫画専門学校のところでも書きましたが、「就職しない仕事のための専門学校」ってほぼ意味ないです。
専門学校というのは就職するための学歴や資格を身につけるところですから。
就職しない自営業ならば、必要なのは実力や営業力などで、学校はまったく関係ありませんし、実力についても1.で述べたように、結局は独学ですので。

そのことを知らず、「イラスト系の就職をしたいです」と言って専門学校に入学してしまうと、アテが外れます。
こういう子のほとんどは、イラストレーターという職業をあまり知りません。普通の会社員のように、「普通に就職できて、就職したら安定する仕事」と勘違いしていることがあります。
でも、イラストレーターはそういう職業ではないです。就職自体がほとんどなく、就職できても非正規であることが多く、正社員になれてもフリーランスといったり来たりになることが多いです。

安定した就職したいなら、イラストレーターを目指すこと自体が間違いです。

それをわかってない人が専門に行くと、ひどいことになります。

では、イラスト以外の就職ができるかというと、それも厳しいと思います。
普通に考えて、イラストの勉強しかしていない以上、それ以外の仕事に就くのは難しいのはわかると思います。
企業から見ても、「イラスト専門」を出ているのに他の仕事で応募してきた学生には、良い印象を持ちません。
イラストの勉強しかしてないければ、一般企業に役立つスキルは一切ないのは一目瞭然。そして、「イラストでプロになれなかったから、妥協でウチを受けたんだろうな」というのが、ありありとわかるからです。

また、世間一般での、イラスト専門学校のイメージは悪いです。学歴としては、かなり下層になります。
常識ある社会人なら、「イラストは専門学校で学んでプロになれるようなものではない」ことがわかります。なのに、わざわざ大金かけて専門学校に行き、あげくにプロになれずに普通の就職をしようとしている学生について、計画性や根性のなさを感じとるのです。

多少なりとも他に就職のチャンスがあるとしたら、デザインや印刷関連でしょうが、デザインとイラストは違いますので、デザイン会社などが、イラスト専門から採用することはかなり少ないと思います。
学校関係なく、個人でデザインの勉強を深めていたら、なんとかなるかもしれませんが、それなら最初からデザイン専門学校に入ればよかったという話になります。

こういった専門学校は、高い就職率をHPに載せていることも多いですが、イラスト以外の就職が多かったり、派遣やフリーターも数に入れていたり、就職できなかった人は「就職を希望していなかった」として分母から外したり、いろいろ数字のマジックを使っていることもあるので、あまり鵜呑みにしないようにしてください。



…というわけで、上記の二点をあわせますと、

・高校生時点でプロになれるほど上手ではない

・真面目に学校で勉強すれば、なんとかなると思ってる

・家が金持ちではない

・奨学金を借りないといけない

・就職しないといけない


↑こういう人は、イラスト専門学校は行っちゃいけない。

…と言えると思います。




イラスト専門学校の利点


では、専門学校はまったくもって無駄なのか、絶対に行かない方がいいのか?というと、多少は利点もあると思います。


①就職情報・支援

上記で「ほとんどない」と書きましたが、イラストレーターには、わずかながら一応「就職」という道があります。
ほとんどがゲーム会社になります。(なので、ゲーム以外の絵のプロになりたい人は、やはり就職はないということになりますが)

そのゲーム会社も、あまりにもわずかで狭き門なので、目指す場合は相応の実力と覚悟が必要です。
具体的には、専門学校だとトップクラスの1~2人、良くて3~4人くらいしか、採用されないと思ってください。これは大手だけの話ではなく、中小企業まで含めて、そんなものなのです。
悪ければ0人という学校もあるようです。

その狭き門を目指す場合に、専門学校が持っている情報やノウハウは役に立つことがあると思います。
学校によってはインターン制度がある場合もあるでしょうし、求人情報もあるでしょう。

また、就職活動に必須となるポートフォリオ制作ですが、まったくの独学で、美芸大の学生に勝つのは、かなり大変なことだと思います。
ここは、実際にイラストレーターとして活動している講師の指導があった方が良いと思いますし、専門学校であればさすがに多少のノウハウは蓄積されていると思います。


②外部セミナー等で一流のプロに接する機会

専門学校には、外部から有名イラストレーター等を招いて、セミナーを開催することがあります。
ただ、全員が必ず受講できるとは限らず、抽選だったりして結局全然受講できない…なんてこともあるので、そこはご注意ください。

こういう機会がありましたら、ぜひその機会を最大限に利用しましょう。最前列に陣取って、もしできるものなら、自分の作品を持って、意見を聞きにいきましょう。


③インターン等プロの現場を体験する機会

専門学校によっては、インターンシップなど現場体験の機会を作っているところもあります。これも、もちろん参加しましょう。
現場に勝る教室なしです。


④人脈

専門学校の常勤講師の多くは、(売れてる人はいないけど)現役のイラストレーターです。また、同級生の中からも将来プロになる人が出るかもしれません。

人脈と言えるほどのことになるかはわかりませんが、そういったところから、イラストレーター同士の交流や、ひいてはもう少し外部の人との交流、または仕事依頼につながるようなこともあるかもしれません。
ま、「かもしれません」レベルの話ではありますが。

でも、学年に数人とはいえ、レベルの高い人もいるでしょうから、トップレベルの数人で切磋琢磨するのは良いと思います。
逆を言えば、そういうレベル以外の人と、必要以上に馴れ合ってはダメです。友人として仲良くするのは良いと思いますが、作品制作や活動においては、レベルの低い人にひきずられないでください。
常に、学年トップの人だけを見て、その人を追い越すようにしてください。
何度も書いているようにトップレベルの人しかプロになれないし、専門卒でプロになれなかったら、かなり悲惨なので。


専門学校の利点は、だいたいこれくらいだと思います。
あくまで独学でプロレベルになる実力があるというのが、これらの利点を活かせる条件です。
どんな人脈があろうと、就職の支援があろうと、本人の実力がダメなら、まったく意味はありませんから。


…というわけで、


・高校生時点でセミプロレベルの画力がすでにある(受賞実績、仕事実績などがある)

・技術面で学校に頼る気はなく、独学ベースでプロレベルまで実力を上げる自信がある

・就職情報や人脈、ポートフォリオのノウハウなど、情報やコネを中心に取りにいきたい

・家が金持ち

・就職しなくても良い


↑こういう人は、イラスト専門学校に行っても、悪くはない

…かも、しれません。


個人的には、上記の利点だけをうまく利用したいなら、社会人向けのカリキュラムを一部とるだけでも十分なように思います。


イラスト専門の学費がけっして安くないこと・就職が非常に悪いこと・ツブシがまったくきかない学歴であること・イラストレーターがとても不安定な仕事であること、…などを総合的に考えると、

専門学校にガッツリ通うのではなく、学歴として役に立つツブシのきく普通大学などにすすみ、専門は部分カリキュラムだけとってWスクール

…というのが一番賢いように思います。

漫画専門学校のところでも同じことを書きましたが…。


なお、最後に「高校時代までは、それほど上手でもなかったけれど、専門学校に行ったあとで、劇的に上手になり、プロになった」…という人の例を貼っておきます。

本気度が凄い!Kouji Tajima(田島光二)氏がハリウッド進出の夢を叶える為に、実践した学生時代の勉強法がぱない。


高校までたいした努力をせず、突然高3くらいになってから「イラストレーターになりたい」と思うようになった人には、救いのような存在ですが、この方の場合は2Dではなく3Dであること、本人の専門学校に入ったあとの努力が凄まじかったことが理由だと思います。
こういう人は、本当に滅多にいません。
でも、これくらいやる、できると思うなら…参考にしてもいいと思います。


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