--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012.01.29

イラストレーターとは

ここでは、イラストレーター全般の進路などについて書きます。
コミック系イラストレーターの場合の話と重複する内容も多いですが、ご容赦ください。


イラストレーターになりたいから、美芸大に行きたい、または専門学校に行きたい・・・そう考える方は多いと思います。

しかし、ここについては、いろいろな要素を考えなければなりません。



1.「イラスト」とは何か

すごく初歩的な話ですが、学生さんだったりすると、ここをわかってない人は多いです。

Wikipediaより引用しますと「イラスト」とは、「図像によって物語、小説、詩などを描写もしくは装飾し、また科学・報道などの文字情報を補助する、形式よりも題材に主眼を置いた図形的もしくは絵画的な視覚化表現」とのことです。

わかりづらいですが、要するに「何かを装飾し、補助するための絵」と思ってよいでしょう。
つまり、イラストは「主役」ではないのです。「何かを助けるための絵」なのです。

本の表紙なら、主役は「本の中身」です。ゲームキャラクターなら、主役は「ゲーム」です。CDジャケットなら、「CD」が主役となります。
イラストはあくまで、それらの魅力をひきたたせるための、「脇役」でしかありません。「補助役」なのです。

ここは重要です。つまり「何かを助けられる絵」でなければ、「イラスト」としての需要はないのです。どんなに絵自体が魅力的だったとしても。
「主役」に「脇役として必要とされる絵」が「良いイラスト」なのです。
イラストレーターの仕事は「主役に気に入ってもらえる、主役をひきたたせる絵」を描くことなのです。
もっと言えば、「主役を売れるようにするための絵」です。

けっして、絵が主役なのではありません。それをわかっていないと、イラストレーターという仕事は勤まらないでしょう。

それに対し、「絵自体が主役」であり、絵そのものが価値を持つのがアートです。
画廊で売られている絵、あれは「絵自体」が額に入って売られていますよね。何かを装飾も説明もしていません。主役は「絵」です。
だからこそ、「絵自体が持つ魅力」というものが、非常に重要になってきます。
ああいう絵を描く人は「イラストレーター」ではなく「画家」とか「アーティスト」と呼ばれます。

たまに、絵のジャンルによって「イラスト」か「アート」か区別するような人もいますが、それは正確な区分けではありません。
リアルな油絵だろうと、アニメコミック絵だろうと、幼児の落書きのようなへたうま絵だろうと、それが補助的に使用されているなら、「イラスト」ですし、独立して価値を持っているなら「アート」や「絵画」と呼ばれるものになるでしょう。

ですので、「自由に自己表現をしたい」「好きなように描いた絵を買ってもらいたい」と考える人は、イラストレーター向きではありません。それは画家などにならないと実現できないことです。

イラストレーターは基本、クライアント(依頼者)に「こういう絵を描いてくれ」と依頼されたとおりの絵を描く仕事です。
それが描きたいものだろうと、そうでなかろうと、自分の表現と違っていようと、依頼されたら何でも描く、というのがイラストレーターです。
もちろん、得意不得意があるのは当然ですし、自営業ならば断るのは自由です。(その分収入もなくなりますが)
しかし、「依頼されたものを、依頼どおりに描く」というのがイラストレーターという職業なのだということは、理解しておきましょう。



2.「売れるイラスト」とは

1.に書いたとおり、イラストは「補助的存在」であり、「何かを上手に助けることができる絵」が「良いイラスト」であり「売れるイラスト」となります。
そこに、イラストレーターという職業の難しさがあります。

なぜなら、世間を見てもらえばわかるとおり、「売れるイラスト」とはあまりに千差万別だからです。

世の中はイラストに溢れてますよね。本の表紙、雑誌やパンフレットの挿絵、CDジャケット、ゲーム、LINEスタンプ、パッケージ・・・。
写真のようにリアルなイラストもあれば、幼児が殴り書いたようなヘタウマ絵もあります。

それはイラストを買う立場の人が、「その絵が使いやすい」と判断したのでそうなっているわけですが、「使いやすい」とは必ず「上手」ではないです。
「個性的すぎない」ことが重要なこともあれば、「ゆるい」ことが大切だというのもあるでしょう。
もっと言えば、「急いでたから、声かけた中で、とにかく早く描ける人に頼んだ」なんて事情もあるでしょうし、「安い人がよかった」なんて理由もあるでしょう。

つまり、「どういうイラストが売れるか」というのは、雑多な要素が複雑に絡んでおり、明確にはわからないのです。

上手なら売れるわけじゃない、もちろん下手なら売れるわけもない。センスがあればいいというけれど、どういうものが「センスが良い」のかそもそもわからない。似たようなイラストなのに、すごく売れる人も、そうでない人もいる。

これは、有名な美芸大の教授にだってわかりませんよ。誰にもわかりません。

イラストレーターの多くは自営業です。ということは、絵の力だけではなく、営業力も相当に重要になってきます。
つまり、人脈を作る力や、うまく自分の絵を売り込む方法を考えられることなどです。
また、もちろん運や時流に乗る力も重要になってきます。
似たような絵であっても、売れそうな媒体に上手に売り込んで、時流に乗れば、他に差をつけて売ることができるでしょう。

多少画力が上の人より、人懐っこくどこにでもでかけていって、誰にでも「仕事ください」と言ってまわることができる人の方が、イラストレーターとしては成功しやすいです
(人見知りとか人と関わりたくないなどの理由でイラストレーターを考える人もいますが、そういう人には難しいでしょう)

このあたりのことは、当然どんな美芸大に行っても学べません。経営学などの方が近いかもしれません。

なので、結局「どうやったら売れるイラストが描けるのか」という部分は、美芸大や専門学校などに答えはないのです。

イラストレーターとは、そういう単純な仕事ではありません。

何が良くて、何が悪いかもわからない。何をどうしたら売れるのかもわからない。運にも大きく左右される。
そういうわけのわからない状況の中で、自分で道を切り開いていく力がある人でないと、難しい職業です。

「美芸大や専門学校に行ったらイラストが上手になって、イラストレーターになれる」という幻想は捨てましょう。
そういう、「誰かが綺麗に整備してくれた道」はありません。自分で草刈ガマを構えて、木や草をなぎ倒しながら、自分だけの道を作っていく覚悟を持ちましょう。





2017/3/15
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。