FC2ブログ
--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012.01.28

進路チャート


2018/1/28
イラストレーターになりたい場合の進路について、あまりに考えないといけないことが多いので、チャートにしてみました。

もちろん、「このとおりにしないとイラストレーターになれない」ということではないですし、「このとおりにすればイラストレーターになれる」わけでもありません。
あくまで、ただの参考です。
他でも書いてると思いますが、「イラストレーターになれるかどうかは、進路はあまり関係なく、個人の実力や運次第」というところが非常に大きいです。

高卒でもイラストレーターとして成功している人はいますし、東京芸大を出ても、なれない人はなれません。
そのあたりはこの記事に書いたとおりです。

なので、「イラストレーターになるため」という意味合いでは、「進路はどうでもいい」の一言に尽きるのです。



では、このチャートは何のためかというと

「イラストや絵の道を進む場合に、多少なりとも有利になりやすい(特に就職を目指す場合)」

「イラストレーターになれなかったときに人生が大きく崩れない」


この二つを重点的に考えて、作られています。

なお、ゴールに使われている言葉について説明しておきます。
東京五美大=多摩美術大学、武蔵野美術大学、日本大学芸術学部、東京造形大学、女子美術大学
公立三美芸大=京都市立芸術大学、愛知県立芸術大学、金沢美術工芸大学

※公立三美芸大は私が勝手に作った言葉です…。

進路


以下は補足です。

まず、最初に学年で区切っているのは、単純に「上位美芸大を目指すなら、遅くとも高2春くらいから美大用予備校に通う必要があるから」です。つまり、三年生以上は、美芸大を狙うには遅すぎるってことです。
もちろん、浪人を考えるなら、可能性はあります。

他にチャートを全部見ていくとわかるでしょうが、重要な分岐点は三つあります。

1.家が裕福か

2.勉強がある程度できるか

3.絵の実力がズバ抜けている(プロ並み)か



美術系の進路は、
「学費と準備(予備校)にお金が相当かかる」
「ツブシがきかない」
「就職が悪い」

というリスクがあります。

ですので、家が裕福でないと、そもそも美術系の進路は厳しいです。
まず予備校代(上位美芸大を目指すには予備校は必須)や学費が払えないですから。

また、ツブシがきかず就職が悪いのでは、奨学金も難しいです。
しかも本気で勉強するなら超忙しいので、在学中はバイトもままなりません。

早い話が「予備校代も、学費も、生活費も、全部親がまるっと面倒みてくれる人じゃないと厳しい=実家が裕福じゃないと無理」です。
もちろん、苦学生する人もいますけど、決してオススメしません。
イラストレーターを目指す場合は、そこまでして美芸大に行く必要はまったくないです。

また、就職にせよフリーランスにせよ、結局は本人の実力重視。
ですので、どんな学校を出ても、最終的には3.の実力の問題です。
※美術系の進路に行けば実力を上げられる、と考えるのはマチガイです。
詳しくはこちらの記事に。

2.の勉強については、比較的安く、レベルも高い公立美大は、すべて勉強ができないとダメだからです。
「美術系に進むから、勉強はできなくてもいい」と考える人がいますが、それはとんでもないです。
特に家が裕福でない人は、勉強ができなければ、それだけで美芸大は諦めるしかなくなります。
美術系の進路をとる場合も、勉強は非常に重要なのです。

そして、チャートを見ると、専門学校や三流美大については、
「将来就職しなくてもいい大金持ち」にだけ許された進路になっています。
専門学校や三流美大というのは、「イラストレーターになれなかったらどうしようもない」という進路です。
就職が非常に厳しい。
おまけに学費も高い。
非常にリスクの高い進路なんです。
イラストの専門学校については、こちらの記事に詳しく書きました。

家が金持ちなら、役に立たない学校に行ってニートやフリーターになってしまっても、実家がフォローして人生立て直せることもあると思います。
でも、そうでなければ、本気で人生崩れます。
奨学金なんか借りてたら目もあてられません。
だから、就職しないとダメな人は、行っちゃいけませんよ。

ただし、チャートでは「すでにプロ並みの力と実績がある人」については、富豪でなくてもやむをえず専門学校でもアリとしています。
それくらいの実力を持つ人なら、専門学校や三流美大からでもプロになれる可能性があるからです。「イチかバチかを狙える」ってことです。
もちろん、イチかバチかですから、リスクはそれでも高いですが、挑戦する価値はあることはあります。

私なら、そこまで実力があるなら、学費も高くツブシもきかず就職もできない専門や三流美大なんかに行かず、普通大学に行きながらイラストレーターを目指しますけれど、世の中には「どうしても美術系の学校に行きたい」って人がいますので…。

ちなみに二流美大というゴールがないのは、ゴールにするにはあまりに中途半端だからです。
「望ましくはないけれど、家が裕福なら、ナシではない進路」くらいな感じでしょうか。
どうせ目指すなら一流を目指してください。結果的に二流に行くことになっちゃったなら仕方ないけれど。

ただ、チャートで一つだけカバーしきれなかった道があります。
「偏差値50以下」「家が裕福」「実技実力が高い」
こういう人の場合、推薦入試などで東京五美大(東京芸大除く)に入学できる可能性があります。
「勉強は苦手だけど実技は得意で、家も金持ち」って人は、推薦でムサタマを狙うはアリだと思います。

逆に、「勉強はできるけど、実技はすごく苦手」という人が、「勉強で美芸大に入る」は、私はあまりオススメしません。
(教師や研究者など、学術関係に進みたい場合は別です)

当たり前ですが、勉強だけできて実技ができない人は、実務できる人間になりません。
美術系では「実技できる>>>>>>>勉強できる」です。
勉強ができる人は、普通の大学に行った方が良いです。

スポンサーサイト
2012.01.28

学校に何を求めるのか

ここまでで、イラストレーターという職業が、なんだかよくわからない、「ちゃんとした道順がない」仕事だというのは理解できたと思います。
美芸大や専門学校が、たいした助けになってくれないのも、よくわかったと思います。

そのうえで、美術系の進路などに進みたい場合は、「何を求めて学校に行くのか」を明確にした方が良いと、私は思います。

たいした助けにならないとはいえ、美芸大や専門学校で手に入るものもあります。
もし、そこに学費分の価値があると思えるなら、そういった学校に行くのも、悪い選択ではありません。


1.絵に集中できる時間

美芸大や専門に行くことで、確実に手に入るものがあります。
「時間」です。

高校生は受験勉強しなければならないし、社会人は働かないといけません。
その点、美術系の学校に行けば、少なくとも在籍している間、絵のことだけに集中していられます。
これはけっこう大きな利点ではあります。

ただし、美芸大でもたとえばデザイン学科や建築学科ですと、非常に多忙で、好きな絵を自由に描ける時間はかなり少なくなります。ファインアート系ならマシですが、今度は就職は難しくなります。
専門学校でも、イラストの学校なのに就職対策があったり、映像の授業があったり、イラストに関係ないカリキュラムで忙しい学校もあります。

また、ただの「時間」を手に入れるだけに、数百万~1000万ほどする学費を払うのか?という問題もあります。

そのあたりを考えると、このメリットのためだけに美術系学校に行けるのは、よほど裕福な人だけと言えるでしょう。


2.学歴

美芸大を出れば「大卒」、専門学校を出れば「専門卒」(ただし、認可されている専門学校のみ)の学歴が手に入ります。
これらは「高卒」に比べれば、かなり社会で有用な資格です。
とれるなら、とっておいて損はありません。

ただ、学歴が関係してくるのは、主に就職ですが、「美芸大卒」「美術系専門卒」の学歴は、かなり限られた用途でしか役に立ちません。
まず、「イラストレーター」を目指す場合において、「学歴」はほとんど役に立ちません。
他でも書いてきたとおり、イラストレーターは就職自体がほとんどなく、そもそも「就職する仕事ではない」からです。
唯一、例外があるのは、ゲーム業界です。ゲーム関係での就職については、こちらの記事をどうぞ。

それ以外のイラストレーターは、ほぼ自営業です。就職しないので学歴も関係ないのです。

ですので、イラストレーター志望が学歴を気にする場合、「イラストレーター一本で食べていけなかった場合の保険」となります。漫画家と同じですね。

当然ながら、自営業で食べていけるイラストレーターというのは、ほとんどいません。ですので、実際は副業として何か安定した職が必要になることが多いです。
その保険として考えた場合、美芸大や美術系専門の学歴は、あまり有効ではないです。

美芸大の学歴が活かせる就職といえば、「デザイン職」くらいしかありません。それもデザイン学科なら、です。ファインアート系の場合は、就職はかなり悪いでしょう。
専門学校も同様です。デザイン専門学校でデザインを学んだ場合には、「デザイン職」の就職には役立つでしょう。しかし、イラストレーターを目指して専門に入った人の多くは、デザインではなくイラストを学んでいると思います。
その場合、就職で学歴が役に立つかというと、そこまででもないでしょう。

というわけで、学費とのバランスを考えた場合に、やっぱりそこまで良い選択ではないんですよね。美芸大というのは。



3.絵の技術等


基本はコレを主目的として、大学や専門を希望する人が多いでしょう。

ここについては、「どういったテイストのイラストを描くのか」によります。
私は美芸大の勉強が直接的に役立つのは、「リアルな描写力が必要なテイスト」と「アーティスティックな手法・感覚が必要なテイスト」この二つくらいだと思います。

前者はわかりやすいですね。高度なデッサン力や描写力が必要になりますので、美芸大入試の勉強や、入学後の勉強がそのまま役に立ちます。
後者はちょっと難しいのですが、美芸大で学ぶ、いわゆるファインアートの分野の技術や勉強を活かした手法です。私はファインではなかったので具体的には例が出せないですが。
このあたりは独学で無理とは言いませんが、美芸大のような幅広い技術を学べる環境があった方が良いのは間違いないでしょう。(ただこういうテイストのイラストって需要少ないので、仕事にするのは難しいでしょうけど)

上記以外のテイストのイラストに、美芸大は必要ないと思います。基本は独学で習得可能な技術しか使わないと思いますので。あとは個人のセンスやら営業力やらの問題だと思います。それは学校では学べません。

なお、上記はあくまで美芸大です。専門学校の場合は当てはまりません。
つまり、私は専門学校は、いかなるイラストの勉強にも不要だと思っています。

ただし、ファッション系のイラストについては、ファッション専門学校の授業はある程度有効だと思ってます。セツモードセミナーなど有名だったんですが、閉校しちゃったんですかね・・。

若い子に人気が高いコミック系イラストについてはこの記事で書いたとおり、学校はほぼ関係ないです。
美芸大だろうと、専門だろうと、「学校で学んで上達するようなものではない」と思っておいてください。

ですので、「絵の技術向上」は、これもかなり限られた範囲で有効ということになります。



4.就職


2.で書いたとおり、就職したい人は、そもそもイラストレーターを目指すべきではないです。就職する仕事ではないので。
例外としてゲーム業界のみ、一応就職情報などはあると思います。
でも、こちらの記事に書いたとおり、非常に狭き門である覚悟はしておいてください。

あとは、デザイナーや美術教師など「保険となる職業」を考えるのであれば、美芸大でも良いと思います。
ただ、デザイナーは競争率も高く薄給激務で、美術教師もそれなりに難しいです。簡単になれる職業ではありません。

イラストレーターと副業するような就職を考えるなら、普通の文系国立大学などに行った方が良いと思います。



5.青春・友情・自己満足


これについては、専門はわかりませんが、美芸大については、人によりますが満足いくことが多いのではないでしょうか。

絵を描く人にとって、美芸大の青春は楽しいと思います。まあ、本気でないのに入ってしまった人は、周囲についていけず劣等感に悩まされるということもあるようですが。
きちんと受験対策をして、早くから予備校に通い、美芸大という場所がどういうところなのか、知ったうえで入学したなら、楽しめると思います。
課題地獄にはなりますが、それが楽しいと思える人が入学する場所ですから、基本は。

大学は高校までと違い、かなり自由に学び遊ぶことができます。(学科によっては課題課題で遊ぶどころじゃないけど)
これも人によりますが、友人を作ることもできるでしょう。大学でできた友人というのは、社会に出る直近にできた友人というのもあり、長い付き合いをできることが多いと思います。
私も、大人になってからも頻繁につきあいのある友人の多くが、大学時代の友人です。

また、絵が好きな人は、「美術系の進路」にこだわる人が多いです。

美芸大に憧れがあり、何らかの理由で諦めた場合も、諦めきれず、社会人になってからも「あのとき美芸大に行けていれば」と、ずっと後悔するような人もいます。

上記のとおり、美芸大は別に魔法の学校ではなく、与えてくれるものも限られています。多くは本人次第のものです。
それでも、行けなかったせいか、美芸大に過剰な憧れや期待を抱いて、「行けなかったこと」を後悔する人というのはいます。
これは、いわゆる「学歴コンプレックス」なのですが、そう馬鹿にしたものでもなく、人によっては本当に一生ひきずってしまいます。
年をとって、やりなおしがきかない年齢になってから、いきなり「美大を受験する」なんて言い出す人もいます。

私は、イラストレーターになりたい場合に、一番良い進路は「国立文系普通大学」だと思っていますが、どうしても美芸大に強いこだわりがある人、行かないと一生後悔しそうな人は、「自己満足」のためであっても、美芸大に行くというのは悪い選択肢ではないと思います。

ただし、学費が高い・入試準備が大変など、負担が高いです。そこはよく考えないと、単なる自己満足のために、一生涯、借金を返すために棒にふるなど、取り返しがつかないことになりますので、よくよく考えてくださいね。



以上、長く書きましたが、美芸大で手に入るものは、思ったほど多くはないのです。
美芸大は学費や受験準備など負担が大きい割に、つぶしもきかないし、高収入な就職をできる可能性も低いです。
はっきり言って「高リスクな進路」なんです。

なので、私はイラストレーターになるために美術系の大学や専門に行くのは、おすすめできません。
普通大学に行って、堅実な道を保険で残しつつ、独学で学ぶのをすすめたいです。

でも、何が手に入り、何が入らないのかを理解し、高いリスクもよく知ったうえで、それでも行きたいと思うなら、行っても良いと思います。
上記のようなことをよく知り、考え、覚悟したうえで、美術系の学校に行くのなら、きっと学校生活は有意義なものになると思います。

2017/3/14
2012.01.27

会社員イラストレーターになりたい場合の進路

2016.8月
フリーランスではなく、イラストレーターとして「就職」したい!という人は多いと思います。
2016年現在、イラストレーターの「求人」の大半がゲーム系なので、ゲーム会社のイラストレーターやグラフィッカーになるための進路。あくまで参考までに・・・。です。

この記事と、かなり内容が重複します。こちらの方が前に書いた記事だったのですが、微妙に異なる部分もあるので、残しておきます。



■ゲーム会社で「絵を描く」仕事

「ゲーム会社のイラストレーター」というのは、細かい職種の呼び名が会社によって違います。最終的にはその会社に問い合わせないと、よくわからないです。
最初にちょっとその説明をします。

職種名からだいたい「こういう感じの仕事」というのはわかると思いますが、会社によって求められる業務やスキルの範囲が違うことが多いので、本命会社などが決まっている場合、募集要項を見て、自分がやりたい仕事が何なのか、そのために必要なスキルは何か、調べて、わからないことがあれば、前もって会社に問い合わせて聴いておきましょう。以下は一例です。

・コンセプトアーティスト
ゲームの世界観を決めるための絵を描く人で、キャラクターよりは背景・風景が描けることを求められます。

・キャラクターデザイナー

そのまんま、キャラクターをデザインする人ですが、これ専業での募集は特に新卒ではほとんどなく、たいていは他の業務と兼業か、あるいはまず他の業務から下積みして、ある程度力のついた人だけが任される仕事だと思って良いでしょう。(だから大学の「キャラクターデザイン学科」とか、本当に何のためにあるのかわからない。それだけを勉強しても、それだけをやる仕事は存在しないんです)

・イラストレーター、2Dデザイナー
平面の絵を描く人です。つまりは「3DCG以外」という感じでしょう。
何を描くかは会社により違い、会社によっては上記のキャラクターデザイナーやコンセプトアーティストも、すべてひっくるめて「イラストレーター」としていたり、「2Dデザイナー」としていたりします。

・グラフィッカー
上記のイラストレーター、2Dデザイナーとほぼ同じような意味なのですが、場合や会社によっては、「より作業員的な人」という位置づけになることもあります。
例えば、絵の一部だけを分業して担当したり、一部のアイテムなどの作成だけをやるなど。
これも会社によって、違いますので、何をするのか知りたい場合、ちゃんとその会社に問い合わせた方がいいと思います。

・アートデザイナー、グラフィックデザイナー
このへんの言葉は、非常に意味が広く、何をする人なのかは、会社によってかなり違う可能性があります。
たとえば、背景やキャラクターだけではなく、エフェクトデザインや、モーションデザインまで含むなどの可能性もありますし、UIデザインや、ゲームの宣伝用ポスターやパッケージデザインまで含むなど。
そうなると、大学で身に着けなければならないスキルも大分違ってきます。
狙う会社の募集職種に、こういった言葉がある場合、よく要綱を読んで、何をする人で、どんなスキルが必要なのか調べて、これもわからなければ問い合わせておきましょう。




それでは、進路の話です。
個人的に、強く考慮してほしいところは赤文字にしてます。

まず重要なことは以下です。それを念頭に置いて考えてください。


・そもそもゲーム関連の就職は少ないうえ、実績のない新人を求める会社はさらに少ないので、どの学校に行ったとしてもほとんどの人はなれない。

・コミック系の絵は基本独学でしか上達させられないので、学校頼みの人は絶対にダメ。
それはどんな名門美大でも、専門学校でも同じです。
入学以前からセミプロレベルに達しているくらいでないと難しい
と思ってOK。


あなたの目指そうという道は、本当に本人次第の厳しい道です。学校は本当に少ししか補助してくれません。
ですので、どの学校に行こうとも、そこまで大きくは変わらないです。
なので、どちらかというと「イラストレーターになれなかったとき」や「他の就職をするとき」のことを考えて学校選びをした方がよいかもしれません。

具体的に、どのくらいのレベルで採用されるかは、こちらの記事をごらんください。



では具体的な進路の選択肢として・・・




●美芸大(難関美芸大に限ります。三流美大はナシ。AOはオススメしない)


メリット
・四大卒の学歴がとれる。ゲーム会社でも四大卒以上しか採用しない会社はある
・高校時代に基礎を習得するのが合格の条件なので、基礎がある状態で四年間応用を学べる(AOをおすすめしないのは、この大きなメリットがなくなるから)
・周囲のレベルも皆高いので、高度な環境で切磋琢磨できる
・イラストレーターになれなくてもデザイナー等の就職の道が開ける

デメリット
・受験準備が大変。(遅くとも高2春から美大用予備校にみっちり通う必要あり。学力も必要)
学費が高い。特に私立は一般家庭では厳しいレベル。国公立は数少なく競争率高い。奨学金は返せない可能性があるのでおすすめできない
・直接ゲームやイラストに関係しない授業が多い(というか、多分ほとんどが関係しない)
・課題で忙しいので描きたい絵と課題が違う場合、時間のやりくりが大変


●専門学校(ゲーム・イラスト系)

メリット
・入学が簡単(桑沢以外はほぼ無試験に近い)
・美芸大よりはゲームやイラストに直結した授業が受けられる。ただし学校によっては不要なカリキュラムも多いので注意。
・私立美芸大に比べれば学費が安い。ただし専門の中では高く、国公立美大とは同じくらいになるうえ、就職がとても悪いのでモトがとれない可能性大

デメリット
・就職活動時、学歴による足きりにあう可能性がある
学生のレベルが低い。ほとんどが遊びにきたニート予備軍。孤独に頑張る覚悟がないと一緒に腐る
・基礎を身に着けずに入学した場合、美芸大卒との差が大きく、とても追いつけない
・ゲーム系の就職ができなければ、他の就職はほとんど望めない。ゲーム系求人が非常に少ないことを考えると就職できないリスクがとても高い


●普通大学(ある程度高偏差値の文系大学を想定)

メリット
・美芸大ほど準備が大変ではない
・美術系学校よりツブシがきき、就職がしやすい
・美芸大ほど学費がかからない。(学校によるけど)
・文系ならば美芸大ほど忙しくないのでイラストにかける時間がとりやすい

デメリット
・美術系学歴ではないので、会社によっては敬遠されるかも。(あまりないと思う)
・美術系環境がない状態で、高レベルのポートフォリオを作り就活をするのはかなりの独学と根性が必要
・クリエイティヴ就職情報が美術系学校に比べて入りにくい


総括:

1. 国公立美芸大に入れる実力と学力がある人or私立美芸大に入れる裕福な家庭の人

美芸大


2. 1.に当てはまらない人のうち、イラストレーターでなくても就職したい人

普通大学

美術系就職の情報が入ってこないのが不安な場合、Wスクールで夜間や週末だけイラスト系専門に行くのはアリ。

3. 1.に当てはまらない人のうち、就職できなくてもいいから、美術系の進路に進んでみたい人

専門学校

実家が大金持ちだったり、家業があって就職できなくても大丈夫な人のみですね。
奨学金を借りないといけないような人は、専門はやめましょう。返せない可能性が高くなります。


でも、私も美術系大学に行った人間として、「普通大学」に進むことへのモチベーションの低さは理解できます。
私も高校時代、先生に普通大学を薦められたとき「そんなところに行っても学びたいことは何もない」って即答しましたもん。

なので、美大にはもろもろの事情で入れないけれど、どうしても絵の学校に行きたいひとは、専門を選ぶのもやむをえないと思います。
ただし、非常にリスクの高い進路です。周囲にひきずられず、本当に死ぬ気で頑張ってください。
学年に数人くらいはプロになれそうな人がいると思います。そういう人だけを見て、追い越すつもりでやってください。

高校生時点で、到底プロになれなさそうな画力の場合は、正直、イラストレーターとして就職できる可能性はかなり低いので、普通大学に行くのがいいと思います。


2012.01.25

「イラストレーター」になるのに、美大は必要なのか?

イラストレーターを目指す場合、あるいはデザイナーなどを目指す場合でも「美大は、上位美大でないと意味がない」といった話を聞いたことがある人もいると思います。
しかし、「絵なんて、実力第一なのだから、学歴で判断するのは間違っているのでは?」という疑問を持つ方もいるでしょう。


これについては、いろいろと考えないといけないことがあります。

これまた他の記事と重複する内容が多くなりますが、ご容赦ください。


1.そもそも「イラストレーター」になるのに、美大は必要なのか?

これについては、この記事にも書いたとおり、必須ではありません。
特に、フリーランス(個人事業主)イラストレーターを目指す場合には、ほぼ関係ありません。

でも、美大に進んだほうが、かなり有利になる場合があります。
イラストレーターとして「就職」したい場合です。

イラストレーターの就職というのはほとんどないのですが、唯一例外が「ゲーム会社」です。
(広告会社やデザイン事務所、印刷会社などを考える人もいるかもしれませんが、20年前ならいざ知らず、現在はそれらの会社でイラストレーターを正社員雇用することは、ほとんどありません)

いきなり個人事業主なんてリスキーな道ではなく、安定した就職をしたいと思う人は多いです。
最終的に独立する場合も、まずは就職して人脈やノウハウを身につけたいという人もいると思います。
いろんな面で、「ゲーム会社に入社」というのは、イラストレーターとしてかなり良いスタートなのです。

なので、「日本国中のイラストレーター志望の学生が、いっせいにゲーム会社を目指す」ということになります。
しかし、ゲーム会社でも、そこまでたくさんのイラストレーターは不要です。大手でも数人しか採用しません。

凄まじい倍率の、超難関就職先になってしまうのです。

ここを目指す場合は、美大に入った方が良いことがたくさんあります。
なぜか?というのはまた以下に。



2.「基礎画力」が必要となる仕事には美大は有利

美大卒と、そうでない人の最大の差は基礎画力です。

上位美芸大に合格するには、高校1~2年から、みっちり2~3年間、専用の美大用予備校で基礎画力を鍛えます。
主には、デッサン。あとは学科により色彩構成だったり着彩だったりします。

これは、スポーツで言うところの筋トレ、普通の勉強で言うところの「高校生までの学力」に値します。
美術を学ぶうえでの「土台」と言ってよいでしょう。

美芸大は、この土台ができあがっている人間しか合格できません。
大学の四年間では、その土台に、各自が自分なりにいろんなものを積み上げてゆくことになります。

ところで、この土台が必ずしも必要でない絵、というのもあります。
たとえば、ゆるいヘタウマイラストに、綿密なデッサン力は必要ありません。
漫画やアニメの絵についても、土台があるに越したことはないですが、なくてもなんとかできる人も多いです。

ですので、フリーランスイラストレーターや漫画家になるためなら、必ずしも美芸大が必要ではないです。
むしろ、美芸大のデメリット(学費が高いなど)の方が大きくなってしまうこともあるので、普通の大学に行っておいた方がいいということもあります。

しかしゲーム会社の正社員を目指すとなってくると、この土台が重要視されることが多いです。
ゲーム会社というのは、「ありとあらゆる絵が、ありとあらゆるタッチで描ける」ことが重要になります。
汎用性が必要なのです。

正社員として雇用する以上、いろんなプロジェクトに、いろんな役割で入ることが想定されます。
アニメ系の絵が必要なこともあれば、リアルな絵が必要なこともある。
背景絵や小物、モンスター、ロボットが必要になることもある。
もちろん、得手不得手があるのは当然ですが、ある程度「何でも乗せられる土台」があることは大切なのです。

「漫画っぽいキャラ絵しか描けない」だとか「ゆるふわヘタウマ絵しか描けない」人を採用してしまったら、そういう仕事がないとき、その人は遊ばせるしかなくなってしまいます。それは会社としては大損です。

そして、「何でも描ける」ようになるには、「基礎画力」がモノを言ってきます。

だから、ゲーム会社の入社試験ではデッサン力などの基礎画力が重視されるのです。
そうなると、当然高校生からみっちり訓練している美大生が有利という話になります。

実際に、ゲーム会社に内定されたポートフォリオを見てみると、「ゲームっぽい絵だけ」で合格している人はいません。
必ずポートフォリオにデッサンを入れています。
基礎画力があることをアピールしているわけです。
※参考までに、コロプラの合格者ポートフォリオです。

よく、「アニメ系の絵が好きで、ゲーム会社に入りたいです。美大のデッサンは関係ないので、やりたくありません」という志望者がいるのですが、関係は大有りなのです。

「好きな絵だけ描いていたい」は通用しません。
それをしたいなら、フリーランスイラストレーターとして、仕事を選べる立場になるしかないでしょう。

また、最近は3DCGを扱うゲーム会社がほとんどですが、3DCGを扱うには、立体を把握する力が重要になってきます。
そのあたりの基礎力もデッサン力で培われるので、3DCGデザイナーの採用では、デッサン試験を取り入れているところも多いです。

経済的理由等で、どうしても美芸大にいけない人は、美大用予備校だけでも通っておくと、この基礎画力を身につけることができます。美大に比べるとはるかに安い学費ですので、ぜひ検討してみてください。

また、稀に美大用予備校に行かなくても、何らかの方法で基礎を身につけられる人もいます。
でも多くはいないので、高校生のうちに美大用予備校に通うのが、一番確実に基礎力を身につけられるでしょう。



3.どうして上位美大でないといけないのか?

ここまで読めば、理由はわかると思いますが・・・。
2.で基礎力が必要という話をしました。それが美大の入試で測られるということも。

美大にも簡単な大学(Fラン)と、難関大学がありまして、Fランですと、実技試験がなかったり、あっても簡単だったりするんですよ。
そうなると、「基礎画力が低くても入学できてしまう」んですね。

つまり「土台がない」「土台がぐずぐず」でも入学できてしまうんですが、そうなると美大の四年間で何を上に積むことができるのかって話になります。
基礎がない状態で、応用だけやろうとしても、ほとんどの人はうまくいきません。

いくら採用試験が「学歴ではなく、実力勝負」といったところで、「高校生からみっちり基礎を叩き込み、しっかりした土台を作ったうえで、四年間その上にいろんなものを積み上げた人」と、「高校生のときは怠けて過ごし、土台がろくにない状態で、美大っぽいところになんとなく入った人」と・・・。
実力に差が出るのは当然なんです。

美大も、普通の大学とまったく同じです。

入試の難易度と、大学のレベルと、学生のレベルは比例します。

入試が難しいほど優秀な大学ですし、優秀な大学ほど優秀な学生がいます。
「実力勝負」と言ったところで、東大生とFラン大生が同じ学力テストを受ければ、よほどのことがない限り東大生が勝ちますよね。

結局は、実力のレベルと大学のレベルって、相関性が高いんですよ。

なので、入試がほとんどない専門学校も、やはりレベル的にかなり底辺ですし、美芸大であってもAOなど「実技なし」で入学してしまうと、結局「土台がない」ので、たいして意味がないということになります。

「進学のときに楽をすると、就職では苦労する」
という、これまた当たり前の話になります。

「実力が追いつかないので有名美芸大には入れないので、低レベルの美芸大(あるいは専門学校)に入りますが、それでもゲーム会社に入れますか?」という問いには、「不可能ではないけれど、難しい」という答えになります。


では、なぜ美術系の仕事は学歴だけで足きりをしないかというと、「基礎画力だけが全てではない(ただし大手ほど基礎力重視)」「美芸大卒以外にも基礎画力がある人はいる」からです。

なにせ、美芸大は高額で、良い大学も関東に集中しています。
実力があっても、経済的その他の理由で美芸大には行かない・行けない人もいますからね。
そういう「隠れた金の卵」を見逃さないために、不要な学歴足きりはしていない企業が多いです。

幸い、ポートフォリオという、実力を直接見ることができるツールがありますので、学歴だけで判断せず、実力で採用するということができるわけです。

だから、有名美芸大生が落ちた企業に、専門学校生が合格する・・・ということも、そこまで珍しくはありません。

とはいえ、もし進路を自由に選べる立場なら、そんな「奇跡のような下克上」を目指すのではなく、最初から上位の美芸大を目指した方が良いに決まっています。

ちなみに、レベルの低い美芸大というのは最悪で、「学費がクソ高い」というデメリットだけが響いてきます。
これがちょっとやそっとの高さではなく、家が裕福でなけりゃ、人生つぶしかねないほど高いから問題なんですよね。
四年分も払うことを考えると、専門より悪いと思います。(四年制の専門はもう、最悪オブ最悪です)

なので、「有名美芸大には行けない」という人は、家がお金持ちで、「ドブのような進路にでも、いくらでも金出してやんよ。就職もできなくてかまわないよ」ということでなければ、無理に低レベル美大や専門学校などに行くのではなく、大人しく普通大学などに行っておいた方がいいと思います。





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。