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2012.02.29

ネームをなるべく客観的に点検する方法

 


ネームというのは、本人は面白いつもり、わかるつもりで描くんですが、残念ながら人から読むといまいち面白さがわからなかったり、そもそも内容自体が意味不明だったり・・・・と、描いた当人と読者とで、大きな溝が生まれるものです。
これは人気作家ですらそういうことがあるくらいですので、新人や志望者が描いたものなんて、そりゃ溝が相当に深いわけです。


なので、人から読んでも面白いのか、わかりづらい部分はないか、客観的な視点で確認しなければならないのです。
でもどうしたって自分は自分。他人ではないので、これができる人とできない人がいるんですよね。
私は圧倒的にできない人です。


 


方法としては、


・できあがったネームは数日置いてから読む


…数日おくと、客観的に見ることができるようになるらしいですが。私は数年おいてもわかりませんでした・・・。


・自分で無意識に読み飛ばしてしまう部分を重点的にチェックする。


…読み飛ばすということは「読みたくない」「つまらない」ということです。なので、その部分を自分で何度も読み返したくなるように、修正します。これは個人的に有効な方法でした。


・人に読んでもらう


…これが一番かも。家族、友人などに読んでもらうといいでしょう。ただ、漠然と感想を求められても読んだ人も困るでしょうから、簡単なチェックシートを用意しておくと、読む人も答えやすいかもしれません。


 


↓以下は漫画スクールなどの採点表を参考に作ってみました。表現が柔らかいのは、友人だと遠慮してキツい表現を選ばなかったりするからです・・・。気遣いは嬉しいけど本音も聞きたい複雑なところです。




 


■絵について
1.絵は/上手・普通・がんばろう
2.絵柄は/好き・普通・好みではない
3.誰がどこで何をしているところなのか/絵でよくわかる・わかりづらい
⇒特にわかりづらいシーンがあれば:  Pの  コマ目
4.コマ割りは/読みやすい・読みにくい
5.印象に残る表情やコマが/あった・なかった
⇒あった場合:  Pの  コマ目
6.絵について何かあれば:


■話、キャラについて
1.どういう話なのか/よくわかった・わからなかった
⇒わからなかった場合、どこがわからなかったか:
2.この話は/おもしろかった・ふつう・いまいち
3.主人公に感情移入が/できた・できなかった
⇒理由:
4.主人公は/好き・好きじゃない
⇒理由:
5.印象に残るシーンやセリフが/あった・なかった
⇒あった場合:  P  コマ目
6.クライマックスは/盛り上がってた・いまいち・どこがクライマックスかわからない
7.読んだ後の印象は/よかった・何も思わなかった・悪かった
⇒悪かった場合の理由:
8.この話の続きや番外編を/読んでみたい・別にいい
9.話について何かあれば:





結果が悪くても不機嫌になったり、みっともなく言い訳したりしないようにしましょうね。
そういうことをしていると誰も協力してくれなくなります。素直に「ありがとう。参考にする」と受け取りましょう。


特に「言い訳」は厳禁です。
仮にも、制作活動のプロを目指す人間ならば、人前に出した作品について言い訳は許されません。
言い訳するくらいなら、そんな作品は人前に出してはいけません。
人前に出す以上、どんな辛い事情があったとしても、自分で全部飲み込み、次へのバネにするしかありません。
言い訳しなくてすむような作品作りを心がけましょう。


 


まあ、やっぱり多少気遣いしてくれる友人は滅多に本当の本音は言ってくれません。
友達関係壊して面倒をひきおこしてまで、本気で漫画の批評をしてあげようという気概のある人はなかなかいませんからね。
でも反応を見れば、面白いものとそうでないものの差は歴然ですよね(笑)。


「あ、うん、いいんじゃないかな。なんか、ホラ、あのシーンとかけっこうよかったし」
「あれ!すっごいよかった!!!おもしろかったよ!!!!超泣いた!感動した!すごい!!これ絶対賞いけるよ!!!!」


これっくらいの違いありますよね(苦笑)。
本当の美人については、「すごい美人!きれい!モテるでしょ!」ですけど、そうでもない場合「あ、うん、普通にいいと思う(普通に、ってなんだ)鼻の形とかけっこうきれいだよね(全体で褒められないから部分で褒めようとしてくれている)。よく見たら肌も白い方し(よく見ないとわからない程度の長所なうえに「白い」じゃなくて「白い方」なんだ・・)。いいって言う人いると思うよ(あなたはいいと思わないわけですね)」みたいな・・・。


このあたりはちゃんと見抜いて、友人が気を遣いまくった褒め言葉をあまり真に受けすぎないようにね・・・・・。


 


あと逆に、漫画オタクや同じ漫画家志望だと、過剰なくらいアレコレ言ってくれることもあります(汗)
それはもう、漫画に関する自論をひたすらぶちまけられたり、その人がリスペクト()するカリスマ漫画と比較されたりパクりだと言われたり、おまえは編集者か評論家かというくらいに、くどくどといろいろ言ってくれる人もいます。


・・・・・・・・まあ、あまり人の意見を聞きすぎても、わけがわからなくなるので、あくまで「こういう感想もある」として、自分がネームを客観的に見るための足がかりくらいに考えるといいでしょう。
必要な情報は自分で取捨選択してください・・・・・・・・。




私は人の意見については、とにかく「わからない」部分がないかどうかを重点的に聞くようにしていました。
「面白いかどうか」というのは、好みや才能、アイデアなどに左右されることも多いですが、そういう部分以前に「話の流れやキャラの言動の意味がよくわからない」というのが志望者段階の漫画ではよくありますので、そこを人様にチェックしてもらうようにしていました。


 


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2012.02.28

担当編集って?

プロの漫画家になると「担当編集」というのがつきます。
ほとんどの雑誌ではプロになる前の段階、デビュー予備軍の段階からつくことが多いですが、あまり新人を発掘したり育てる余裕がない雑誌などでは、デビュー後にしかつかなかったりします。


担当編集とは漫画家と編集部の架け橋的な役割をする存在です。


仕事上の窓口ですね。編集部からの情報や要望などはすべてこの「担当さん」を通じて漫画家に伝わりますし、漫画家の描いたネームやプロットなどの第一評価をして、編集部にあげるかどうかを判断するのも担当さんです。


直接編集部にモノを言えるような、一部の大御所作家や、超人気作家などを除けば、漫画家にとって編集部への唯一の命綱といってもいい存在で、特に新人漫画家にとっては命運を左右するといっても過言ではありません。


なぜ命運を左右するかというと、漫画家というのは基本的にこの担当さんがOKを出した作品しか、編集部に提出できないのです。もちろん担当さんだけがOKを出してもダメで、担当さんがOKを出し、かつ編集会議等で編集長や他の編集部員もOKを出したモノしか掲載されません。



ある程度実績を出し、経験もノウハウもあるベテラン作家ならまだしも、何の実績もなく、漫画制作や業界にも慣れていない新人作家は、いろいろ担当頼みになりがちです。


 


漫画家がどれだけ面白いと思って描いたネームでも、担当さんがNGを出せば世に出ることはありません。逆に、雑誌によっては担当さんが面白いと思うものを漫画家に描かせようとするようなこともあるようです。
なので、担当さんがその漫画家の特長や性格、才能の方向性を理解し、その漫画家にあった良い漫画、売れる漫画を描かせることができる能力があれば良いのですが、(そんな担当さんは多くはないです)逆に、担当さんとまったく感覚が合わなかったり、自分とは合っていても担当さんの感覚が編集長とズレていたりすると、いくら漫画家が努力しても、作品が一切世に出ないという事態になってしまいます。


すでに担当付きの志望者なら経験があるかと思いますが・・・、担当さんと自分の好みがまったく合わず、担当さんの言うことを聞いているうちに自分の描きたいものがわからなくなってしまったり、担当さんの言うとおりに描いたら、担当さん個人は褒めてくれたものの、編集部全体の評価はかえって下がってしまったとか、そもそも担当さんがまともに連絡してくれず、作品を描きたくても許可をとることすらできないとか・・・・。
そういうようなことが、かなり頻繁に起きます。


「そんな担当なら、替えてもらえばいいじゃないか」と思うかもしれませんが、基本的に漫画家側に担当編集者を指名、変更できる権利というのはありません。よほどの人気作家や大御所なら別かもしれませんが。新人漫画家ではまず無理と思っておいた方がよいでしょう。
稀に、編集部の上層部へ訴えて担当替えに成功したり、同じ雑誌に担当に無断で再度投稿しなおすなど、勇気ある志望者もいます。どうしてもその雑誌を諦めたくなければ、ダメ元で戦ってみてもいいかもしれません。


ではどうするのかという話ですが、


 


1.その担当さんとなんとかうまくやってゆく方法を考える
…素晴らしい担当さんについてもらって、とんとん拍子にうまくいく、なんて幸運は滅多にないです。安易に担当さんのせいにするのはやめ、自分で努力できるところを努力するのが一番です。


 


2.その担当さんが人事異動などで変更になるまでひたすら耐える(小さい会社だと異動自体がないこともあり)
…大きい会社だと定期的に異動があり、担当さんも変わりますが、それでも数年変わらなかったりするので、あまり期待できない方法です。



3.他の雑誌に移る(掲載実績などがあれば営業、なければ投稿からやりなおし)
…この担当さんの下では努力してもどうにもならない、このままでは真剣に潰れる、と思ったらこの道を選びましょう。


 


基本、この3つくらいしかありません。
ほとんどの場合は1を選びつつ、2を待つ、みたいなことになると思いますが、最悪3を選ばなければならないこともあります。



3になるような担当さんというのはどういう人かというと、私は下記のような感じかなと思います。


●無視・拒否する担当さん
ネームを出しても返事がない。あるいは極端に返事が遅い(一ヵ月以上など)。明らかにネームの内容を見ていない返事をよこす。ネームについての相談を受け付けない。ネーム提出を拒否するような言動をする。ネームや必要な書類を無くす。嘘をつく。その他必要な連絡がない。こちらから催促等しても無視かキレられる。


……こういう担当さんは、おそらく志望者側が努力してもうまくいきません。
普通の担当さんは「どんどんネーム出して」とネームを催促するものです。
担当さんはとても忙しいので、すぐに見れないことはありますが、一ヵ月以上も平気で放置したり、「忙しくて見れない」と開き直ったりしません。
それはつまり「あなたのネームを見る気はない」ということです。
新人教育あるいは仕事自体やる気がない人か、その志望者を完全に見捨てているか、どちらかの可能性が高いです。
そしてどちらにしても、志望者にはなす術がありません。新人には担当替え希望などほぼ不可能ですし、完全に見捨てられていればネームを見ないので、どんなに良いネームを描いても挽回のチャンスもありません。
こういう人に当たったら、どんなに苦労してその雑誌でデビューしたとしても、いったんは諦めて他の雑誌でやりなおした方が良いと思います。どうしてもその雑誌がよければ、出世した後で戻ってくればいいのです。
こういう担当さんは多くはいませんので、よほど運が悪くない限りは当たらないと思います。が、「そうかも・・・」と思ったら、早めに他の雑誌に持ち込むことを考えてみてください。時間も無駄ですが、喰らう精神的ダメージがけっこうハンパないです。


●完全に言うとおりにしないと絶対OKを出さない担当さん
漫画家の意向などほとんど無視して自分ストーリーや自分設定を押し付けてくる。あるいは、自分が描かせたいと思うものなどを、細部まで指定し、漫画家の好みや方向性を無視して押し付けてくる。そして完全にそのとおりにしない限りOKを出さない。


……いろいろと提案してくれる担当さんというのはありがたいのですが、「提案どおりにしないと通さない」となってくると、その担当さんと合うかどうかが重要になってきます。
担当さんに漫画に関する能力があり、漫画家も苦痛でないなら、担当さん原作のような感じで漫画を描いて成功するという道もあります。


また、「この作家はこういうモノを描かせた方がいい」という判断をしたり、「雑誌として、今はこういうジャンルが欲しい」という意向を作家に提案することは、担当さんの仕事でもありますので、必ずしも悪い担当さんというわけではないです。


でも、どうしても担当さんの意向と自分の意向が合わず、ひどく辛い状況になるなら、雑誌を移ることを考えてもよいかもしれません。


こういう担当さんは割りと聞きますね。私は持ち込みで一度当たりました。私の作品の設定の半分くらいだけを利用して、何かとてつもない別ストーリーを熱心に展開されてしまい、申し訳ありませんがまったく頭がついてゆきませんでした・・・。「投稿すれば担当につくから!」と言ってもらえましたが投稿せず・・・数ヶ月後その雑誌潰れました・・・。


 


●パワハラ、セクハラをしてくる担当さん


……私はどちらも出会ったことがないです。昔は女性漫画家ならセクハラにあうこともあったようです。今はどの会社もこういったことについては厳しいと思いますので、滅多にないと思います。


パワハラについては、受け取り側の問題もあるので難しいですが、会社などでは、「仕事に直接関係ない人格やプライベートのことを執拗に攻撃する」ようなものを指します。


ま、パワハラにあたろうとあたるまいと、訴える先がない漫画家にはあまり関係ないことで、自分が我慢できないと思ったら、雑誌を移るしかないわけですが、ちょっと腹が立つ担当さんだからといって雑誌を変わっていたらキリがないので、自分が我慢すべきかどうかの判断をするのに、こういう考え方もあるということで、どういうものがパワハラなのか例を挙げます。


「絵はヘタだし話はつまらないし、ひどいね。真面目に練習してるの?こんなに下手だと漫画家としてやっていけないよ。オチもオチてないし、これで面白いつもり?全然ダメ。もうちょっと頭使って考えれば?」
…言い方はキツイですが、あくまで漫画の批評ですので、パワハラや人格攻撃にはあたりません。


「こんな漫画しか描けないなんて、脳がどっかおかしいんじゃないの?病院いけば?親もロクな人間じゃないんだろ。おまえみたいな人間は何やってもダメなクズだね」
…漫画に直接関係ない部分を攻撃していますので、パワハラ、人格攻撃と考えていいと思います。


私がであった担当さんは、言葉遣いは優しい人が多かったです。(少女漫画は作家に若い女性が多いので、編集さんも優しい物言いをする人が多いです)
こんな言い方をする編集さんばかりではないので、そこはご安心を。


 


上記以外の担当さんなら、多少あわなくても、不安があっても、志望者側の努力次第でなんとかできることも多いと思うので、その担当さんと一緒に努力してゆく道を選ぶのが良いと思います。
上記担当さんは、志望者の努力や能力に関係なく、「自分と合わない」志望者をつぶしてしまうタイプの担当さんなのです。(合う志望者さんとならうまくいくこともあると思います)


さて、ひどい担当さんのことばかり書きましたが、志望者側も勘違いしないようにしなければならないのは、担当さんというのは志望者が成功できるように(そしていつか売れる漫画を描いてくれるように・・・)、できる限りの助力をしてくれるものではありますが、あくまで「助力」でしかなく、またそれは「仕事」であるということです。


漫画を描くのは漫画家です。担当さんではありません。
すばらしい助力を得られることは、本当に幸運なことではありますが、助力なしでも面白い作品が描けるのが漫画家というものです。



「助力」をアテにしすぎたり、鵜呑みにしすぎてはいけません。
担当さんの言葉は当然参考にしなければなりませんが、あくまで製作者は自分だということを忘れずに、頼りすぎることのないようにしましょう。
うまくいってるときはともかく、うまくいかないと担当さんのせいにしがちなこともありますが・・・担当さんのせいにしていても事態は良くなりません。
担当替えができない以上、自分で工夫したり努力して、良い作品をつくるしかないのです。


あと、担当さんは別に善意や好意で助力してるわけではなく、「仕事」ですので、仕事としてモノにならないと担当さんが判断すれば、見捨て気味になったり優先順位が下がることもあります。
その場合も普通の担当さんならば、こちらの努力次第では、見直してもらえることもあると思います。



自分の担当作家が成功すれば、社内での担当さんの評価も上がります。なので、担当さんも自分の担当作家には頑張って結果を出してもらいたいものです。
少しでもその可能性のある作家なら、常識的な担当さんは完全に見捨ててしまうことはないと思います。


そして、担当さんも会社員で、出版社も会社である以上、当然「オトナの事情」的なものはあります・・・。トップの意向もあれば、組織内のあれこれ、編集者同士の力関係ですとか人間関係ですとか・・・。
ここについては漫画家がどうこうすることはできません。仕方ないものと飲み込んで自分でできる努力を続けるしかないとは思いますが、これについても、「ここにいても自分はどうにもならない」と思うなら、雑誌を変わるしかないでしょうね。


2012.02.28

アニメーターさんと最低賃金と大人って

 先日、「絵に関する仕事って」というカテゴリに、アニメーターさんについて書いたのですが、あまりにひどかったので「本当かこれ」と思い、ちょっと引き続き調べてみました。


まあ、結論からいって本当らしいんですが。


参考にさせていただいたブログが、形式上リンクがはれなかったので、すみませんが、各自いろいろぐぐってみてください。


 


「もともとコストに対し、そんなに儲かる業界ではない」→「安いカネしか出せない」→「安いカネでもやりたい一心でやってしまう人たちがいる」→「じゃあ安くてもいいじゃん」→「安いまま」


 


という、典型的な構造的な問題ですね。


私がイラストレーターのところに描いたのと同じ問題です。


 


ちなみに、いまだに「手塚治虫がもともと無料同然の値段で作り始めたから」と手塚先生のせいにする人がいますが、さすがにそれは責任転嫁ってものだと思います。


アニメなんて産業がなりたってない時代に、新しい産業として始めるには、ああいう強引な方法で割り込んでゆくことは必要だったと思います。


しかし、手塚先生がそうやってアニメを日本に根付かせてからいったい何年たつのでしょうか。1960年くらいからですから、半世紀以上たってますよ?


半世紀もの間、誰も改善しなかった(できなかった)ものを、始めた人のせいにするのはどう考えてもおかしいです。改善してこなかった後進の責任でしょう。


 


ちなみに、私が読んだブログでは下手くそなアニメーターが安い給料でもほいほい大量に仕事受けるから、仕事の質も給料もあがらないんだというような話になっていました。アニメーターは低い賃金での仕事ははねのけ、高い仕事を請けられる優秀なアニメーターだけにし、アニメの本数も質が悪いものは除いて大幅に減らし、視聴率のとれる上質なアニメだけにするべきだと。が、それについては、微妙に賛同しがたいです。


なぜなら、アニメーターという仕事のうち、一番人手がかかる仕事、動画については、素人目に見ても、「質より量」の仕事内容だからです。質も量も確保できるにこしたことないですが、どちらかを選べと言われたら量になると思います。


高品質な少数精鋭を残してもアニメは制作できません。というか、おそらく海外にすべて仕事が流れます。今すでに流れています。日本企業はリストラなどで、技術者を海外に流してしまい、液晶などさまざまな技術を海外企業にとられ、結果として自らの首をおおいに締めました。アニメで同じことをするわけにいかないです。


アニメの本数を減らす、これは最悪です。もちろん質を絞ることは無意味だとは思いません。でも実は本数が乱れ撃ちされるというのはそれはそれで、その業界の可能性をあげるんです。視聴率が悪くても新しい試みをしている作品もあるでしょう。今「惡の華」がちょっと変わった手法を試していますね。良い悪いは別として、そういった実験ができる土壌があるのは大切だと思います。


確実に売れるもの、数字がとれるものだけしか出せない、というのは冒険ができないということです。私は担当さんに、あるメジャー誌での地味なマイナータッチの連載をあげて「ああいうのに憧れるんです」と言ったら、涙目で「ああいう実験ができるのは余裕がある大手だけなんです」と言われたのは忘れられないです。


日本アニメ業界は成熟しています。そこで守りに入ったら腐るだけです。新しい芽を出す土壌を自ら壊してはならないでしょう。


本数を減らし、アニメーターの数を減らすのは、結果として日本のアニメ産業はものすごいスピードで衰退させることにつながると思います。


 


 


とりあえず、アニメはお金を得る道を、他にさぐらないといけないと思います。


もう放送のスポンサーだけからは厳しいでしょう。DVD、グッズも限界があります。


海外でいくら人気が出たって全部違法動画や海賊版。では、違法や海賊版を厳しく取り締まればいいのかというと、そんなことをしたら日本のアニメの認知度ががっくり下がるだけでしょう。


そうですね・・・何かしらのインセンティヴをつけてネット配信くらいしか思いつきませんが。たとえばTVより一週間早く放映する分、有料だとかね。あるいは声優さんのちょっとしたおまけ会話を毎回つけるとか。


ちょっと画質をあげたくらいでは、無料で見られるテレビにはかなわないと思いますし、多少のおまけ映像をつけても、DVDは何せ高いから買わない人は買わないです。


でも、一週間も早く見れるというのは、個人的には相当なインセンティヴだと思います。(まあ実際としてはテレビを一週間遅らせるというのが正しい説明で、いろいろなあれこれから、そんなことは不可能かもしれませんが・・・)


素人の思いつきですみませんが、根本的にお金を得るルートを新たに生み出さないと、アニメはもともと入ってくるお金に対して、制作コストのかかりすぎる商売です。低賃金がまかりとおっているからこそ成り立ってきた商売でもあります。


その大モトを崩すなら、入ってくるお金を増やすしかないと思います。


 


そして、その増えたお金は、動画・・・ではなく原画の人以上に配分するといいかと思います。動画については、もう職業としてなりたたせるのを諦めて、それこそ主婦の内職や、学生のバイトなど、他に食べていける人が副業でやる感覚で、広く浅くやってもらい、そこから抜きんでてきた、能力のある人だけが原画になる、原画になれたら、少なくとも専業で十分自活できる程度の給料にする。


みたいな感じでいいんじゃないでしょうか。


あるいは、動画部分の海外流出を防ぐなら、3年など期間を決めて、3年はちゃんと生活できる固定費を払うけど、3年で動画から上にあがれなければ固定費減らすとか。(鬼畜か・・・)


 


ところで。


 


話が最初から全部ずれたのですが、私が調べたかったのは、アニメーターの賃金って最低賃金のあれこれにひっかからないのかということなんです。


東京の最低賃金は850円ってことです。


動画1枚200円とすると、一時間に4枚ちょい描かないといけません。一枚15分以下です。


ちょっと現実的な数字に思えないのですが。(調べたら腕のいいベテランならこなせるそうです。すごい)


いくら出来高制とはいえ、これはいろいろあれこれに触れないんでしょうか・・・・。


http://p.tl/XVoD


 


これによると、労働者ではなく請負である・・・・・。という扱い?


ってことは、アニメーターは会社員ではなく、個人事業主って扱いなわけですか?自営業?


え?雇用契約結びますよね?結ばないの?


請負ならば、アニメ会社とは「請負契約」を結ぶことになりますが、そうなってるの??



http://p.tl/UK6V


↑これの一番下の記事部分読むとそうなっているらしい?


 


なんですかこれデザイン業界もひどいですけど、アニメはその比じゃない、業界全体のブラック度がすごい。


 


請負契約だとしても、下請法は??と思ったのですが。


「買いたたき(第1項第5号):類似品等の価格又は市価に比べて著しく低い下請代金を不当に定めること」



価格の基準が「類似品等の価格又は市価」なので、業界全体が歴史的にブラック価格の場合、どうしようもない。


 


これは・・・・残念ながら、アニメーターさんたちから声をあげていかないと、法的にどうこうはできないか・・・・。


東映のケースのように、自分たちが動き勝ち取らないといけないようです。


 


でもこれ、大きな会社じゃないと無理ね・・・。


大人はやること汚いわー


Posted at 02:10 | ■雑談 | TB(0) |
2012.02.25

大学騒動とクリア不可能なRPG

田中大臣の大学騒動に関して、こんな記事を見つけました。


「無責任の産物としての大学設置騒動
卒業生が社会に出てからの一生を考えた議論をしているか」/伊東 乾


http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20121107/239140/


以下、引用します。


--------------------------------


今回NOを言われた3つの大学を具体的に見てみると


〈1〉秋田公立美術大学(秋田市)美術学部美術学科=入学定員100人、3年次編入学定員10人
〈2〉札幌保健医療大学(札幌市)看護学部看護学科=入学定員100人
〈3〉岡崎女子大学(愛知県岡崎市)子ども教育学部子ども教育学科=入学定員100人


という枠にNOが出された格好だったわけです。たとえば「秋田公立美術大」ですが、芸術の教授屋としてぶっちゃけていいますよ、いま100人からの若い人が、貴重な青春の4年を「美術」に使ったとして、その先に「美術」の仕事が100、あると思われますか・・・?


 ないんですよ。ない。まったくない。ぜんぜん、もうあきれるほど一切、ない・・・まあ、秋田県下で10年間のうちになんらかの意味で美術にかかわる仕事、学校の美術教師なども含め役職やポストが散発的にぽつぽつとできてくることまでは否定しません。


 でもですね、毎年100人、は絶対にないんです。10年で1000人、美術家が必要ですか? 秋田県だけでなく、日本全体で考えても、そんなに美術人は社会に必要とされていない。


 これは、東京大学で建学以来初の音楽実技教官として13年やってきた私自身の経験として、また東京芸術大学はじめ伝統を誇る芸術系教育機関で非常勤指導もしてきた現場の証人として言わせてもらいますが・・・ないんですよ、そんな職。


--------------------------------引用終わり


 


私も、このニュースを見たとき、最初はちらっと思ったんですよね。


進路の美大・芸大のところに書いたとおり、国公立の美大は少なく難関ですし、私立は学費がかなり高いです。


この時点で、美術系の進路をあきらめざるを得ない子はかなりいると思います。


だから、公立の美大が増えるのは、美術系を目指す子にはいいことかも・・・と思いかけて、正気に戻りました。


この伊東さんの記事と同じことに思い当たったからです。


 


その少ない難関の国公立大に入る実力も根性もなく、私立に行けるほどの余裕がない家庭の子が、無理やり美術系なんかに進んでも、結局その先で行き詰ってしまうんですよね。


専門学校のところで私が毒づいていたとおりです。


出口が限られているのに、入り口だけ広げたって、行き詰る人が増えるだけです。


 


私この記事読んで、先日やったフリーのRPGを思い出しました。


レベル上げが変ったシステムになっていて、レべルの上限が決まっているんですね。しかもそれまでに倒した敵の強さによって、レベルの質が変わるのです。


つまり、同じレベル10でも、弱い敵ばかり倒したレベル10と、強い敵を倒して得たレベル10では、強さが全然違うのです。そして一度上げてしまったレベルを元に戻すことはできません。


私このシステムをちゃんと理解してなくて・・・。


最初の簡単なステージで、弱い敵ばかりさくさく倒し、楽々と進んでいたのですが、その結果あっという間にレベル上限に達してしまい、後半の難しいステージでは強い敵をまったく倒せなくなってしまいました。


かといって、それ以上レべルをあげることもできなければ、レベルを上げなおすこともできません。


最初に楽をしたばっかりに、そのゲームはクリア不可能になってしまったんです。もう最初からやりなおすしかありません。


 


「難しい美大や芸大は無理だから」「独学で学ぶなんてできないから」と、安易に簡単な美術系の学校に入ろうとする子は、これに似ています。


いるんですよ、たまに。


「漫画家になりたいのですが、漫画を描いたことがありません。絵もヘタです。デッサンとかよくわからないので、美大とかとても無理です。なので、初心者でもやさしく基礎から教えてくれるような専門学校を探しています。そういう学校に行けば、こんな自分でも漫画家になれるでしょうか?チキンなので厳しい意見はやめてください」


こういう人・・・・。


回答としては、「そんなあなたでは漫画家にはなれません」としか言いようがないです。


なんででしょう。あまりゆとりゆとり言いたくないんですが、これもゆとり教育の影響ですか?(泣)。


なぜ、「何もできなくて、わからなくて、弱い自分」のままで、学校に行ったくらいで、漫画家のような特殊なモノになれると思うのでしょう。ていうか努力する気まったくないですよね。


 


漫画を描いたことがないなら描いてください。


絵が下手なら上手になるまで練習してください。


デッサンがわからないなら勉強してください。


チキンなら強くなってください。


 


「何もできなくて、わからなくて、弱い自分」という自覚があるなら、


「だから、人の何倍何十倍でも努力します。岩にしがみついてでも、何でもします。どんなに厳しくても死にもの狂いで頑張ります。絶対に強くなってみせます」


というのが正しい道です。


「何もできないので、できなくてもいいような道を教えてください。わからないので、わからないままでもなんとかなる方法を教えてください。弱いので厳しくしないで甘やかしてください」


ではどうにもならないです。


 


でもなんだか後者の人が多いんですよね・・・。


 


「初心者でもやさしく基礎から教えてくれるような学校」は確かに探せばあるかもしれません。でも、専門学校のところに書いたとおり、専門に通うような年齢から、そんなことをしていたら手遅れです。


もしゲームで、「苦労してレベル上げしなくても、強い敵と戦わなくても、入手困難なアイテムをとらなくても、さくさく進める道」があったとします。その先のボスまで弱くなっていたり、ボスをスルーできるような仕組みなら、それは確かに「夢の抜け道」です。


でも、もしその楽な道をさくさく楽しく進んでいたら、突然最強のボスに出くわし、そのボスを倒せないとクリアできないゲームだったら・・・・?


その道は「悪質な罠」です。


そして、絵やら漫画やらの道に進みたいなら、ボスは決して弱くはありませんし、スルーもできません。


「レベル上げしなくても進める道」は罠なんです。


 


死にかけてでも強い敵と戦わなければならないときに戦わず、苦労してでもアイテムを取らなければならないときに取らず、楽して弱いままでボス戦に向かったって、ゲームはクリアできないんです。


ゲームならリセットすればやりなおせます。でも人生はやりなおせません。


レベルを上げておくべきときにちゃんとあげて、ボス戦に臨みましょう・・・。


Posted at 19:22 | ■雑談 | TB(0) |
2012.02.24

発想法あれこれこれあれ

漫画を描いてみようと思ったものの、何も思いつかない。


あるいは、なんとなく描いてみたいものはあるものの、具体的なストーリーにならない。
思いついてるけど、なんか一味足りない、インパクトがない。
真っ白な紙の前で気づけばぼんやり数時間、あるいは何日。


よくあることですね。


そんなときにこうしたらできるよ!なんて方法はもちろんないのですが、思いついたものを一応参考程度に書いてみます。
ストーリーとか他の項目に書いたものと重複ありますが、ご容赦ください。



ともあれブレスト!


「ブレスト」とは「ブレーンストーミング」の略です。直訳すると脳嵐。
脳に嵐を巻き起こすのです。
やり方としては、


・思いついたネタを、何でもいいから、どんどん紙にメモる。絵でも字でもいいです。
・思いついたら否定しない。すべてメモってください。


できれは一人じゃなく、友人や志望者仲間とやるといいです。
複数でやることで、自分からは出てこないネタが出たり、相乗効果でネタがグレードアップしたりします。
大切なルールはとにかく、相手の意見も自分の意見も「否定しない」こと。どんなバカバカしいネタも、ありえないネタも、使えそうにないネタも、全部「アリ」として出し尽くしてください。


この「ブレスト」を以下にあげるいろいろな切り口から、徹底してやってみてください。


 


■「〜だったら面白いのに」の発想


一番簡単な「お話」の作り方だと思います。
自分の生活でも、「もしこうだったら面白いのに、良かったのに」と思うことはないでしょうか。


たとえば学校でムカつく先生に叱られた。自分は悪くないのに。
こういうとき、「自分は悪くない!」とみんなの前できっぱり言える自分だったらかっこいいのに・・・。


好きな女の子にフラれた。
あの子の気持ちをこちらに向けられるような薬や道具があればいいのに。


くだらない連中にいじめられた。
自分に影の力があれば、復讐してやるのに。


・・・なんかすごいネガティブな日常を送っている人になってしまいましたが。


もう少しポジティブな発想でもいいと思います。


学校がつまらない→どういう学校だったら面白いかな。
魔法学校?先生と生徒の立場が逆?俺以外は全員美少女?超金持ちのセレブ校?
RPG世界?


ぜんぜんモテないぞちくしょう→どんな風にモテたら楽しいかな
先生が美女ばかり?姉妹が全員美人?入院したら美人ナースがつきっきり?
突然アイドルのあの子が自分の家に居候とか。
(ギャルゲーみたいですけど・・・・)


こういう妄想を膨らませて、いろいろなネタを「ブレスト」してみましょう。
それ単体で使えなくても、ありがちでもいいのです。
組み合わせによっては十分使えることもありますから。


多少お恥ずかしい妄想でもかまいません。
というか、これは私が実際に担当編集さんに言われたのですが、「作者が恥ずかしいと思えば思うようなものほど、読者は読みたい」のです。


みな、基本的に恥ずかしいものは大好きなのです。(別にえっちなものという意味だけでなく)


最近は「中二病」なんて言葉がすっかり定着しましたが、中二病的な「恥ずかしいもの」はまさに漫画では大歓迎です!


「こんなの中二病くさい」なんて決して否定しないように。
「中二病っぽい」ものというのは、その名のとおり、中学二年生くらい…少年少女漫画ですと、まさに読者層ストライクの年代…の少年少女が、憧れるもの、かっこいいと思うものなんです。
それを恥ずかしがって否定してはダメです。


漫画を描くような人はシャイな人も多いですが、原稿に対しては恥ずかしがらず、妄想を爆発させてください。


 



■「逆にしてみる」発想


あちこちにかいてますが、ギャップや意外性というのは読者をひきつける大切な要素です。
「35歳の主婦」では「はあそうですか」としか思いませんが、「35歳の高校生」だと「なんで?」と興味をひかれます。
「体は子供!頭脳も子供!」では「…それが何か?」としか言いようがないですが、「体は子供!頭脳は大人!」は名探偵コナンになります。


キャラや設定を考えるときにも、まず何か一つ身近なネタをあげてみて、そこから「普通に」連想するものと、敢えて真逆のことを考えてみると面白いでしょう。


たとえば
「保母さん」→普通の連想「やさしくて子供好きのお姉さん」⇔真逆「凶悪で子供嫌いのオッサン」=「凶悪で子供嫌いのオッサンが保母」(正しくは保父ですが)
「お嬢様女子高」→普通の連想「女らしくてお上品でおっとりしている」⇔真逆「男らしくて下品で殺伐としている」→「男らしくて下品で殺伐としているお嬢様女子高」


というように。


もちろん、これも、それだけじゃ使い物にならないネタも多いと思いますが、そこから、いろいろアイデアを膨らませたり、組み合わせたりすると、何か生まれるかもしれません。


 



■「お題」で敢えて縛る


人間、「なんでも自由にしていいですよ」と言われると、かえって何もできなくなったりします。
むしろ、ある程度の制約がある中の方が、面白い発想ができたりします。


今はネットで、自動的に「お題」を出してくれるサービス(診断メーカーとかあの手のもの)があったり、小説や漫画を書く人向けの「お題」をつくってるサイトがあったりしますので、ぐぐってみてください。


 



■キャラ・設定・テーマの組み合わせをランダムにやってみる。


さて、上記のように妄想を膨らませたり、逆発想してみたりして、いくつかキャラや舞台設定などを思いついたら、それらを紙に1つずつ書いて、「キャラ」「設定」ごとに袋でも箱でもいいので、外から見えないようにぶち込んでください。くじびきの要領です。キャラのところでも紹介した方法です。


そこに、いくつか適当なテーマを同じように、紙に1つずつ、数枚用意してみてください。
テーマはキャラや設定のようにあれこれ凝らなくていいです。
テーマのところに描いたように、単純なほうがいいからです。
なので、その場で「友情」「根性」「勇気」など適当に書いて用意してください。
これはあくまで「アイデアの土台にする」程度のことなので、別にそのままテーマにしなきゃいけないわけではないです。遊び心で、わざと変なテーマを作ってみてもいいでしょう。


そして、「キャラ」「設定」「テーマ」からそれぞれ1枚ずつ取ってみるのです。
あらかじめ、「コレは描きたい」と思っているものがあるなら、それは最初からカードを用意しておくといいでしょう。
たとえば、こまかいストーリーは決まってないけど、とにかくネコミミの美少女が描きたいんだ!というときは、キャラのカードはあらかじめ「ネコミミ美少女」にしておくといいでしょう。


そうすると、いろいろな組み合わせが出ると思います。
たとえば、「凶悪で子供嫌いでオッサンが保母」のキャラにしても、設定が「殺伐とした女子高」で、テーマが「友情」だったりすると、保母はそのままじゃ無理だから保健室の先生やカウンセラーなどの変換するとしても、GTOのような荒れた学校での教師と生徒の友情物語になるかもしれません。


キャラが「ネコミミ美少女」で、舞台設定が「美少女ばかりのセレブ校」というギャルゲーのような設定でも、テーマが「根性」となると、体育会系視点の変わったラブコメが生まれそうです。
「勇気」にすると、たとえば、ネコミミがあるばかりに美少女ばかりの学校でいじめられる少女が、差別に負けずに生きてゆくという感動作が生まれるかもしれません。


「もしも」のところに書いた、「好きな女の子をふりむかせる薬や道具」でも、テーマによっては、楽しいラブコメにもなれば、人の心の闇をえぐるようなシリアスな作品にもなります。



このように、キャラや設定の一つ一つとっても、いろいろな発想方法がありますし、それらの組み合わせによっても、無限にいろいろなストーリーが生まれます。


 


念のため、別に、この組み合わせやこのカードの中身を、そのまま絶対に使わなければならない、なんてことはありません。


これらの作業はすべて、発想するためのただの土台なのですから。


発想してゆくうちに、どんどん違う内容になっていったり、ぜんぜん別のことを思いついたり、最初のカードは完全無視になってしまっても、結果として面白い漫画が生まれたらそれでよいのです。



なんか思いつかない・・・思いついても結局似たようなところに落ち着いてしまう・・・というときには、こういう「ブレスト」を行って、ネタの幅を広げたり、頭をやわらかくするのもいいと思います。


 


■本屋はネタの宝庫


コミック売り場に関わらず、本屋というのはいいものです。私は雑談でもちらっと書きましたが、漫画家志望時代のトラウマからしばらく出入りできてませんでしたが、本日ひさびさに大きな本屋をうろついてみました。


・タイトルから勝手に中身を想像してみる


本屋には面白そうなタイトルの本が山のようにならんでいます。基本、ある程度売れると想定されたものしか本になりませんからね、当然っちゃ当然です。


それらのタイトルだけを見て(中身はむしろ知らない方がいい)勝手にどんな内容か想像してみましょう。


自分だったらこういう話にするな、とか、意外とこんな話だったら面白いかも、とか。


ちなみに私が本日見た本のタイトル、「親鸞」。


いわずと知れた偉いお坊さんですね。正直私はそれほど興味ひかれませんでした。


しかしここで、上記に書いた「逆の発想」をやってみると…。


「親鸞」→普通の連想「偉くて、まじめそうで、小難しそうな、お年寄り」⇔「下衆で、ちゃらくて、頭悪そうな、若者(子供)」


もし、金髪でロックミュージシャンみたいなファッションをして、ピアスで耳がちぎれそうになってるようなヤンキーが表紙で「親鸞」という漫画があったら、ちょっと面白そうじゃないでしょうか。


親鸞をモチーフにして、そういった破天荒なお坊さんの話なども面白そうです。史実と違いすぎる?漫画は何でもありですからね。現代に親鸞がよみがえった!とかでも、パラレルワールドものでも、どうにでもして、いけるでしょう。


あ、ちなみにその「親鸞」は真面目そうな本でした・・・。五木ひろしさんだったかな?


 


・帯から、勝手に中身を想像してみる


ストーリーのところでも書いたので割愛!


でもこれもいい方法だと思いますよ。


 


・真面目そうな本は、タイトルの一部を差し替えてみよう。


たとえば、難しそうな学術書や、旅行ガイド、試験のための参考書などは、ネタにはならないかなーと思うかもしれません。


しかし、その本のタイトルの一か所を他のジャンルの本のタイトルと差し替えるだけで、なんだか面白そうになります。


「30歳から学ぶ、基礎からの投資信託」→「30歳から学ぶ、基礎からの切り裂きジャック」


・・・・・つ、使うのは難しそうですが、気にはなるタイトルになりましたね。


「これで合格!スーパー暗記法」→「これで絶縁!スーパー中尾彬」


・・・・・別に中尾彬さんに何も恨みはないのですが、なんとなく目についたので・・・。


 


これも、上記の「紙にネタを書いてランダムに混ぜる」というのと基本は同じ考え方です。


普段の自分の生活や思考回路からは飛び出すための作業です。


自分の脳内だけにひきこもっていると、なかなかそこを超えるものは思いつきませんから。


本屋には普段普通に生きているだけでは触れられないさまざまな情報があります。買わなくていいのでうろついて、気になる本を手にとってみるだけでも、刺激になると思いますよ。


 


■発想タイムを把握しておこう


人間、考えるのに適した時間帯とか、動作とか、状況などがあります。


たとえば、私は歩いているときです。人間は足を動かすと頭も動くようなので、私に限ったことではないようです。(よく映画やドラマでも、探偵や博士がぶつぶついいながら、部屋をぐるぐる歩き回っていますよね)


それと、手を動かして実際に絵や文字を書いているときです。ネームで行き詰ったときは、正直、どんなに辛くても、気分転換に逃げずに、ひたすら思いつくものを書いていったり、気に入らなくてもとにかくコマを割ってネームをすすめたりしているうちに、何かしら思いつくことが多いです。つらいですけどこれ。


あと、お風呂に入っているときが一番考えやすいという人もいますし、ふとんの中という人もいます。よく寝ないもんだなと思いますが・・。


このように、「自分はこういうときにネタを思いつきやすいなあ」というのが自分でわかっていると、思いつかないときにその行動をとればよいので、わけもわからず、頭真っ白なまま過ごさなくてすみます。


まあ、気休めですけど・・・。


 


2012.02.21

続けるということ

毎回、夢のないことばかり投稿していて、こいつは漫画家志望者を応援したいのかぶっつぶしたいのかどっちかという感じの私ですが・・・・。


 


今回は珍しく?前向きな雑談です。


私は実はめったに本屋に行きません。漫画家志望時代のトラウマ(いろいろつらいことがあったのです)がいまだに深刻で、本屋、特にコミックコーナーに近づくのはいまだに抵抗があるのです。


とはいえ、ようやく最近は落ち着いてきて、本屋にさして抵抗なく近づけるようになり、漫画コーナーも少し無理すれば近づいてじっくり見ることができるようになりました。


そして、前に私がお世話になっていた出版社の別雑誌で、密に応援というほどではないですが、なんとなく気にかけていた作家さんを見つけました。


彼女は私がその出版社でデビューした時点ですでにデビュー七年目でした。しかし扱いはまだ新人で、少女漫画にはよくある新人の短編を集めた増刊で、一年に2〜3回見かけるような読み切り作家でした。


言っておきますが、デビュー1~2年で1,2作掲載されてなんとなく消える新人作家が多い中、7年もコンスタントに掲載し続けられる彼女は、連載にこぎつけるほどのインパクトはないものの、そこそこ安定した評価はあったのだと思います。


私も彼女の作風はけっこう好きだったのですが、いかんせん地味な作風なので・・・なかなか連載には結びつかないようでした。


ネットの評判でも、「けっこう好きなんだけどブレイクしないね・・・このまま消えるのかなぁ・・・・」的な感じだったのですが。


 


何年ごしかに見た彼女は、本誌連載をゲットし、本誌表紙を華々しく飾っていました。


 


おお!と思って調べてみたところ、1〜2年前から断続的ではありますが、連載をゲットし、今ようやく本誌連載にまでこぎつけたようなのでした。


実にデビュー後、10年以上たってのことです。


 


正直、少年漫画ではこれだけ時間をかけるのは難しいと思いますし、少女マンガでも通常10年もこれといって芽が出なければ見捨てられますので、運もあれば編集部内にて評価してくれる編集者さんがいたということだと思いますが・・・。


 


しかし、連載がとれるまで10年頑張り続けるというのは、なかなか難しいことだと思います。自分自身のことに置き換えるととうてい耐えられないと思います。(私も、志望者時代から考えれば10年は頑張りましたが・・・)


その間生活費はどうしていたのかなど詳細は知りませんが、自分で稼ぐにしても人に頼るにしても、10年、しかも先の見通しがない状態ともなるとそこそこの覚悟がいるはずです。


本誌連載がとれたからといって、一生安定ではありませんが、漫画家人生として大きなステップアップであるのは確かです。


彼女のこれからの活躍を、心より応援したいと思います。


 


突然話は変わりますが、先日、女優の森光子さんが亡くなられたというニュースを見ました。


77年もの女優人生、そして最後まで女優として生き続けた彼女を、尊敬の念とともに、羨望を禁じ得ない人も多かったと思いますが・・・。


彼女が女優としてブレイクしたのは実に41歳のときだったとのこと。


14からデビューして、です。


 あいつより 上手 うま いはずだがなぜ売れぬ」


という川柳のとおり、悔しい思いを抱えながら、自分の人生や将来のことを考えながら、それでも女優として生きることを選択し続けるのは大変なことだったと思います。


そして、どれだけ大変でも、やめられなかったから続けられたのだと思います。


 


Dr中松氏の名言に、「僕は失敗しない。成功するまであきらめないからだ」というようなものがあったように記憶していますが、まさにその精神です。


 


私のブログにはあちこちに、失敗したときに人生に行き詰らないようにはどうするか、というようなことが書いてあります。これは失敗して人生に行き詰っている人を見てきた自分としては、書かざるを得ないことです。


しかし一方で、そういった「失敗したら・・・」「現実的には・・・・」「世の中はそんなに甘くないんだから・・・・」といった、「常識的で慎重で現実的な」考え方だけでははかりしれない職業が漫画家という職業でもあります。


 


どれだけ「良識のある大人」から素晴らしい現実的な忠告を受けたとしても、それでも、どうしても漫画を描くことをやめられない情熱があるなら、ぜひ、その情熱を信じて、やれるところまで頑張ってほしいとも思います。


Posted at 23:24 | ■雑談 | TB(0) |
2012.02.18

小中学生のうちにやっておいたらいいこと

某質問サイトに書いた、小学5年生の漫画家志望さんの「漫画家になるためには、今何をやっておけばいいですか」への回答を、ここにも転記しておきます。


各段階については、このブログのあちこちにバラバラに書いてるので、一応リンクで飛べるようにしておきます(新しいウインドウを開きます)


小学生向けですが、中高生くらいまでは有効な内容だと思います。高校生は持ち込みを開始していってください。大学生以上は・・・・自分でもうわかるよね、うん。


 


直接漫画の技術に関係すること

絵の練習をする。(模写から始めるのがいい)


キャラクターをつくる。(たくさん作ってもいい)


・そのキャラクターが活躍する話のあらすじをつくる。(文章でもいい)※いわゆる「プロット」ってやつです。


・その話の細かい部分を考えて、お話の全体をつくる。(文章でもいい)※これも、いわゆる「プロット」ってやつです。


・その話のネーム(実際にコマを割った状態の漫画の下書きみたいなもの)を作れるようになる。


つけペンで絵を描く練習をする。(お小遣いで買える)


・ネームを実際に原稿用紙に下書きしていく。


・ペン入れしてスクリーントーンを貼ったりして仕上げる。


・原稿ができあがったら、好きな出版社に電話して持ち込みする。



小学生から持ち込みや投稿ができなくてもいいですが、できれば、中学生くらいでは一作くらいは仕上げてみてください。そして遅くても高校生くらいでは投稿や持ち込みを開始していってください。
投稿と持ち込みなら、持ち込みがおすすめです。


直接じゃないけれど、漫画家になるためにやっておいた方がいいこと

・学校の勉強を真面目にやっておく。(小中学生の知識は、将来どんな仕事をするためにも全部必要)


・いろんな友達と、なるべく話をしたり、一緒に遊んだりする。(友達との話の内容や、友情・恋愛に関係した経験は、良いことも悪いことも、全部漫画のネタにすごく役に立つ)


・クラブ活動や、地域の活動などがあれば、そちらもがんばっておく。(一生懸命がんばって熱中したことは、漫画のネタにすごく役に立つ)


・漫画だけではなくて、たくさん本を読む。好きな本だけじゃなくて、普段読まない本もいい(漫画のネタになる)


・その他、普段行けない場所に行けそうなチャンスはなるべく活かして、たくさんの経験をしておく。(漫画のネタに略)


・世の中のいろんなモノ・コトに興味を持ち、最初から「こんなことはつまらない」と思わず、どこか何か「おもしろい」ことがあるんじゃないかと、自分から考えて探すようにする。(何が漫画のネタになるかわからない)


・いろんなことをよく考えるようにする。(何か不思議なことや、おかしいと思うことがあったら、どうしてそうなっているのか、どうしたらよいのか、よく考えてみる。そういうところから漫画のストーリーが生まれることも多い)



みたいな感じです。
とにかく、できるだけいろいろ体験して、人と話して、たくさんのことを見て、考えるのが大事です。


2012.02.16

イラスト専門学校について

某質問サイトを見ていると「イラストレーターになりたいのですが、どの専門学校が良いでしょうか」という質問をよく見ます。

残念ながら、現時点では、多くのイラスト専門はどこも同じで、たいてい評判は悪いです。どこなら良いとは聞きません。(個人塾などについては、例外もあるかもしれません。私は大手しか見ていないので)

デザインでいえば、桑沢デザイン研究所を推す人が多いですが、それもあくまでデザインならの話であり、イラストとなるとそこまで優位性はありません。イラストはとにかく、学校より個人なんです。
なお、イラストとデザインはかなり違う仕事ですので、そこもご注意ください。この記事で詳しく書いています。※ゲーム業界に限り、イラストレーターのことをデザイナーと呼ぶことがあります。特殊な例です。



詳しく説明します。
漫画専門学校が無駄な理由と、かなり重複していますが。


1.学校で学べる領域が少ない

イラストレーターとして生きるのに必要な力は、
「技術力」・「センス」・「営業力・」「運」・「需要に合わせる力」・「時流に乗る力」
…。
だいたいこんなものだと思います。

このうち、学校で学べるものは「技術力」だけ…、しかもそのうち、基礎段階のごくわずかな部分だけです。
正直、専門学校に入る段階では、独学でそこくらいまではやっていないと間に合わないレベルのところです。

つまり、イラストは学校で学んで上達させられるものではないです。
多少は学べるかもしれませんが、本当に多少だし、今はネットで有用な講座がいくらでもあるので、そこを超える内容ではありません。
詳しくはこの記事で書いたとおりです。
(上記の記事にもありますが、基礎をちゃんと学びたいなら、美大用予備校が最適です。レベルの高さは専門の比ではありません。専門より安く、専門より徹底的に、学ぶことができます。しかも高校と並行して通えますのでオススメです。)

とりあえず、「専門に行けば上手になれる」と甘えた考えの学生は、ここで裏切られます。
結局は90%以上は独学にかかってます

専門学校からプロになった人いわく、「高校時代から、企業から仕事が来るレベルなのは当然」とのことでした。
それくらいのレベルでないと、専門からプロになるのは困難だと思って良いと思います。




2.就職自体がほとんどない

知らない学生さんも多いようですが、イラストレーターは就職自体がほとんどありません
これは、学歴とか、本人の技術力とかに関係なく、もともとないんです。
ごく一部の例外を除き、就職しない仕事…自営業なんです。

漫画専門学校のところでも書きましたが、「就職しない仕事のための専門学校」ってほぼ意味ないです。
専門学校というのは就職するための学歴や資格を身につけるところですから。
就職しない自営業ならば、必要なのは実力や営業力などで、学校はまったく関係ありませんし、実力についても1.で述べたように、結局は独学ですので。

そのことを知らず、「イラスト系の就職をしたいです」と言って専門学校に入学してしまうと、アテが外れます。
こういう子のほとんどは、イラストレーターという職業をあまり知りません。普通の会社員のように、「普通に就職できて、就職したら安定する仕事」と勘違いしていることがあります。
でも、イラストレーターはそういう職業ではないです。就職自体がほとんどなく、就職できても非正規であることが多く、正社員になれてもフリーランスといったり来たりになることが多いです。

安定した就職したいなら、イラストレーターを目指すこと自体が間違いです。

それをわかってない人が専門に行くと、ひどいことになります。

では、イラスト以外の就職ができるかというと、それも厳しいと思います。
普通に考えて、イラストの勉強しかしていない以上、それ以外の仕事に就くのは難しいのはわかると思います。
企業から見ても、「イラスト専門」を出ているのに他の仕事で応募してきた学生には、良い印象を持ちません。
イラストの勉強しかしてないければ、一般企業に役立つスキルは一切ないのは一目瞭然。そして、「イラストでプロになれなかったから、妥協でウチを受けたんだろうな」というのが、ありありとわかるからです。

また、世間一般での、イラスト専門学校のイメージは悪いです。学歴としては、かなり下層になります。
常識ある社会人なら、「イラストは専門学校で学んでプロになれるようなものではない」ことがわかります。なのに、わざわざ大金かけて専門学校に行き、あげくにプロになれずに普通の就職をしようとしている学生について、計画性や根性のなさを感じとるのです。

多少なりとも他に就職のチャンスがあるとしたら、デザインや印刷関連でしょうが、デザインとイラストは違いますので、デザイン会社などが、イラスト専門から採用することはかなり少ないと思います。
学校関係なく、個人でデザインの勉強を深めていたら、なんとかなるかもしれませんが、それなら最初からデザイン専門学校に入ればよかったという話になります。

こういった専門学校は、高い就職率をHPに載せていることも多いですが、イラスト以外の就職が多かったり、派遣やフリーターも数に入れていたり、就職できなかった人は「就職を希望していなかった」として分母から外したり、いろいろ数字のマジックを使っていることもあるので、あまり鵜呑みにしないようにしてください。



…というわけで、上記の二点をあわせますと、

「今はそれほど上手じゃないけれど、専門学校に行って真面目に勉強すれば、絵が上達して、どこかしらには就職できる」と思っているような人には、イラスト専門学校は向いてない

…と言えると思います。




イラスト専門学校の利点


では、専門学校はまったくもって無駄なのか、絶対に行かない方がいいのか?というと、多少は利点もあると思います。


①就職情報・支援

上記で「ほとんどない」と書きましたが、イラストレーターには、わずかながら一応「就職」という道があります。
ほとんどがゲーム会社になります。(なので、ゲーム以外の絵のプロになりたい人は、やはり就職はないということになりますが)

そのゲーム会社も、あまりにもわずかで狭き門なので、目指す場合は相応の実力と覚悟が必要です。
具体的には、専門学校だとトップクラスの1~2人、良くて3~4人くらいしか、採用されないと思ってください。これは大手だけの話ではなく、中小企業まで含めて、そんなものなのです。
悪ければ0人という学校もあるようです。

その狭き門を目指す場合に、専門学校が持っている情報やノウハウは役に立つことがあると思います。
学校によってはインターン制度がある場合もあるでしょうし、求人情報もあるでしょう。

また、就職活動に必須となるポートフォリオ制作ですが、まったくの独学で、美芸大の学生に勝つのは、かなり大変なことだと思います。
ここは、実際にイラストレーターとして活動している講師の指導があった方が良いと思いますし、専門学校であればさすがに多少のノウハウは蓄積されていると思います。


②外部セミナー等で一流のプロに接する機会

専門学校には、外部から有名イラストレーター等を招いて、セミナーを開催することがあります。
ただ、全員が必ず受講できるとは限らず、抽選だったりして結局全然受講できない…なんてこともあるので、そこはご注意ください。

こういう機会がありましたら、ぜひその機会を最大限に利用しましょう。最前列に陣取って、もしできるものなら、自分の作品を持って、意見を聞きにいきましょう。


③インターン等プロの現場を体験する機会

専門学校によっては、インターンシップなど現場体験の機会を作っているところもあります。これも、もちろん参加しましょう。
現場に勝る教室なしです。


④人脈

専門学校の常勤講師の多くは、(売れてる人はいないけど)現役のイラストレーターです。また、同級生の中からも将来プロになる人が出るかもしれません。

人脈と言えるほどのことになるかはわかりませんが、そういったところから、イラストレーター同士の交流や、ひいてはもう少し外部の人との交流、または仕事依頼につながるようなこともあるかもしれません。
ま、「かもしれません」レベルの話ではありますが。

でも、学年に数人とはいえ、レベルの高い人もいるでしょうから、トップレベルの数人で切磋琢磨するのは良いと思います。
逆を言えば、そういうレベル以外の人と、必要以上に馴れ合ってはダメです。友人として仲良くするのは良いと思いますが、作品制作や活動においては、レベルの低い人にひきずられないでください。
常に、学年トップの人だけを見て、その人を追い越すようにしてください。
何度も書いているようにトップレベルの人しかプロになれないし、専門卒でプロになれなかったら、かなり悲惨なので。


専門学校の利点は、だいたいこれくらいだと思います。
あくまで独学でプロレベルになる実力があるというのが、これらの利点を活かせる条件です。
どんな人脈があろうと、就職の支援があろうと、本人の実力がダメなら、まったく意味はありませんから。


…というわけで、

「独学でプロに近い実力を身につけ、専門学校ではトップに立つ自信があり、就職の情報やポートフォリオ制作のノウハウなど、業界知識がないと不利になる部分だけをサポートしてほしい」という人には、専門学校が役に立つ

…こともあるかもしれません。



個人的には、上記の利点だけをうまく利用したいなら、社会人向けのカリキュラムを一部とるだけでも十分なように思います。


イラスト専門の学費がけっして安くないこと・就職が非常に悪いこと・ツブシがまったくきかない学歴であること・イラストレーターがとても不安定な仕事であること、…などを総合的に考えると、

専門学校にガッツリ通うのではなく、学歴として役に立つツブシのきく普通大学などにすすみ、専門は部分カリキュラムだけとってWスクール

…というのが一番賢いように思います。

漫画専門学校のところでも同じことを書きましたが…。


なお、最後に「高校時代までは、それほど上手でもなかったけれど、専門学校に行ったあとで、劇的に上手になり、プロになった」…という人の例を貼っておきます。

本気度が凄い!Kouji Tajima(田島光二)氏がハリウッド進出の夢を叶える為に、実践した学生時代の勉強法がぱない。


高校までたいした努力をせず、突然高3くらいになってから「イラストレーターになりたい」と思うようになった人には、救いのような存在ですが、この方の場合は2Dではなく3Dであること、本人の専門学校に入ったあとの努力が凄まじかったことが理由だと思います。
こういう人は、本当に滅多にいません。
でも、これくらいやる、できると思うなら…参考にしてもいいと思います。


2012.02.14

担当さんのアドバイスは必ず自分の頭で整理しなおす

というのは、決して担当さんのアドバイスを軽視しろという意味じゃありません。


ただ、担当さんと自分では、作品に対する感じ方が違うので、言葉どおりに受け取ってしまうと、担当さんの「本当の意図」と違うことをしでかしてしまう可能性があるのです。


なので、担当さんと自分では感じ方が違うということを充分わかったうえで、担当さんが本当は何を言いたいのか、言葉の表面だけなく、その意図を汲み取ることが大事です。


あと、当然担当さんにも、好みとかその場の気分というものはあります。担当さんによっては、そういうものが大きく出る人もいますので、どこまで取り入れるかは自分でちゃんと考えて判断した方がいいです。


自分で考えず、ただ担当さんの言葉通りだけに修正してゆくと、作品として整合性がとれなくなったり、作家の個性がなくなったりします。それで「担当さんの言う通りにしたのに、結果が悪かった」ということになっちゃったりします。
作品を作るのはあくまで漫画家ですので、自分の頭で考えることを忘れないようにしましょう。


ただ、担当さんのアドバイスを丸無視したり、完全否定するのはやめておきましょうね。信頼関係も大事ですので・・・。自分から対案を出すときは、担当さんのアドバイスを尊重する気持ちを強調して出しましょう。


 


1.言葉の定義を確認する


以前、担当さんから「構図がわかりづらい」と指摘をいただいたことがあります。
私は「構図」というのはコマの中の絵の構図だと思い、絵の構図ばかりこだわって変更しようとしていたんですが、よくよく話を聞くと、担当さんの言う「構図」とは「コマ割」のことでした。
私のコマ割が変則すぎて、読みづらいという意味だったんですね。


これはそんなにはないですが、たまにありますね。
「ネーム」とか「プロット」とか、だいたいは同じようなものでも、微妙に違う物を想定して話をしていることがあります。
ちょっとでも「??」と思ったら、わからないままにせず、きちんと聞いてみるといいと思います。


 


2.担当さんの言葉の「理由」を考える


例えば、自分では絶対必要だと思うシーンを、担当さんが「削れ」と言ってきたとします。
その場合、何も考えずそのシーンを削るのではなく、なぜ担当さんがそのシーンを不要だと考えたのか、その理由についても、担当さんに聞きましょう。


理由によっては、そのシーンを削らなくても、別の方法で解決できることがあります。


担当さんの目的は作品を改善することです。シーンを削る、というのはあくまでそのための一つの手段でしかありません。


大切なのは「目的を果たす」ことですので、自分でもっと良い手段があると思ったら、それを担当さんに伝えて「これでもいいですか?」と聞いてみたらいいでしょう。


逆に、担当さんの言葉の目的を理解せず、ただ手段だけ言う通りにしても、作品として良いものにはなりませんし、自分も成長しません。


必ず、担当さんがその言葉を通して、どんな問題点をどう改善したいと思っているのか、自分でも考え、担当さんにも聞くようにしましょう。


ただ・・・前に述べたように「とにかく自分の言うとおりに修正しないと絶対に通さない」タイプの担当さんの場合はやっかいです・・・。あと体育会系というか、新人漫画家に「自分の頭で考える」ことなんか求めておらず、「とにかく俺の言うことだけきいてりゃいいんだよ」というタイプの人もいなくはないでしょう・・・・。


こういう人に変に逆らうと無駄に回り道をすることになるので、なんとか「表面上はその人の言うことを聞いた」ことにしつつ、作品としても改善されるように自分で工夫してください・・・。社会人になると会社などではよくあることです・・・。


 


3.問題の本当の原因を考える


漫画を描いていると「絶対おもしろいはずなのに、担当さんはつまらないと言う」ということがよくよくあると思います。
例えば、私ですと自分では充分キャラをたたせているつもりなのに、担当さんに「キャラがたってない」と言われ続けました・・・。
こういう場合、原因としては


1・表現しようとしているもの自体がつまらない(キャラ自体に魅力がない)
2・表現方法がまずい(キャラの魅力を表現するエピソードの質、量などに問題がある)
3・両方


大きく、この3つに分かれると思います。


が、担当さんにはこの区別はつきません。


というのは、担当さんは当然、ネーム上で表現されているものしかわかりません。
「表現方法がまずいから伝わらなかったけど、伝えようとしたものは素晴らしいのです」と言ったところで、その「伝えようとした素晴らしいもの」が伝わっていないので、それが素晴らしいかどうかわかりようがありません。
なので、本当の原因が2であっても、結果的に1にしか見えないのです。


ということなので、担当さんが何か問題を提示した場合、その原因について、担当さんの言うことだけを聞いて改善しようとするのではなく、自分でも、その問題の本当の原因は何なのか、よく考える必要があります。


本当の原因が2なのに、1だと思っているといつまでたっても改善できないという状態になりかねません。


ただ漫画家側は漫画家側で、本当の原因が1であっても2だと思いたいものです。
方法の問題なら改善もできますが、表現したいもの自体がつまらないと言われてしまうと、なんかもう全否定ですから(泣)。
客観的に原因を見抜き、的確な改善法をさがすというのは難しいものです・・・。


2012.02.13

漫画家アシスタントとは

漫画家、特に連載作家さんは自分一人で原稿を仕上げるのは難しいので、「アシスタント」という作画お手伝いさんを入れることが多いです。


お手伝いといっても、お金をいただく以上「仕事」です。
いただくお金の分の仕事ができると認められた人しか基本は雇ってもらえません。
遊び気分や興味本位、自分が教えてもらうだけのつもりでやろうとするのはやめましょう。


仕事として求められるレベルは先生や状況によってさまざまです。
消しゴムかけやベタなど、本当に初歩的なことだけでもできれば雇ってくれるという先生もいれば、背景など難しい物がキレイに早く描ける即戦力のある人しか雇わないという先生もいるでしょう。
デジタルアシになると、PCやソフトが使えるのが条件になるところもあります。
食事が作れる、先生の子供の面倒が見れる、など作画以外の部分を考慮して雇う先生もいるようです。


お給料や拘束時間、仕事の体制なども先生によって本当にまちまちです。
レギュラーとして毎週、あるいは毎月決まった期間に入る体制を作っている人もいれば、本当に忙しいときだけ臨時で募集する先生もいます。


徹夜作業がある先生もいれば、日中だけしか雇わないという先生もいます。


お給料も時間制だったり、歩合制だったり、日給制だったり。食事がついたりつかなかったり・・・。


他にもいろいろな条件や、確認事項があるので、引き受けるときにはよく確認しておきましょう。
直前になって急にキャンセルなどすると、先生はとても困ってしまいますので、そういうことのないように・・・。


アシスタントのなり方ですが、雑誌の編集部の紹介が一番多いと思います。
投稿してくる新人や、デビュー済みだけどまだ連載がない新人などを、編集さんがアシスタントとして先生に紹介するケースです。
なので、アシスタントになりたければ、まず有望な新人として編集部に覚えてもらうのが第一歩かもしれません。漫画の専門学校などでも斡旋があるようです。


SNSなどの募集や、専用の掲示板などもあります。


http://www2.plala.or.jp/JAC/


※未成年者や18歳未満・高校生はお断りなところも多いです。


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