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2012.03.31

設定は土台

設定については、キャラやストーリーを面白くするための土台と考えましょう。
逆にいえば、キャラにもストーリーにもかすってないような設定なら不要なのです。

1.不要に凝った設定をつくらないこと

例えば、主人公がロボットなのに、普通の人間でも全然問題ないようなストーリーにしてしまうと、読者は「何のためにこんな設定にしたんだろう?」と不思議に思います。
不要な設定があると、読者も混乱しますし、ロボットならではの物語を期待した読者はがっかりするでしょう。
「別に、普通の人間でいいじゃん」と読者に思われたらダメなのです。
変わった設定を入れるなら、その設定ならではの展開などが必要なのです。
そうでなければ普通の設定にしておきましょう。


2.設定はきちんと説明できるように詰めておく

変わった設定を入れる場合、特に異世界などいろいろ説明が必要な場合、かなりきっちり詰めておく必要があります。
「そこはそういうもんだから」みたいな曖昧な説明しかできないようなことのないように、どう突っ込まれてもちゃんと説明できるようにしておきましょう。

だいたい、作者が考えている十分の一くらいしか、読者には伝わらなかったりするので、作者がぼんやりとしかイメージできないような世界は、読者にとっては意味不明になってしまいます。

また設定に穴や矛盾があると、読者が混乱したり、物語に入り込めなかったりします。
なるべく客観的に見て、「こういう設定だと、この展開は無理じゃないか?」とか「このキャラ設定だと、こういう行動はしないよな」とか、「この世界設定なら、人々の生活はこんな感じになるのかな」など、確認しながら、設定を変更したり追加したりして、自分の描きたいストーリーやキャラを表現できるような設定にするようにしましょう。

でないと、「あれ?これ主人公が魔王を倒さなくても、村の人々でも倒せたんじゃない?」とかそういうことになりかねません。

これも自分で判断が難しい場合は、友達などに相談してみるといいでしょう。


3.設定の説明は極力絵とエピソードで

作中では設定の説明を延々するわけにはいきません。読者が読みたいのは物語であって、設定の説明ではありませんから。

よくある四角でかこったモノローグで説明するようなのは、なるべく最小限に抑え、あとは絵と具体的なエピソードで見せ、ストーリーの中に組み込みながら説明してゆくことになります。

例えば「風の谷のナウシカ」(原作は漫画です)など、かなり特殊な世界設定ですが、モノローグによる設定説明はたった1Pのみです。あとは全部絵とエピソードで見せています。

余談ですが、初心者だと設定ばかりに凝って、ひたすら設定の説明しかないような漫画を描く人がいます。
中には、説明をすることで物語を描いているような錯覚に陥る人がいますが、説明は物語ではありません。

どんな面白い舞台、どんな変わった設定であっても、読者はやはり、その舞台でどういった主人公が、どういった人々と、どんなドラマを繰り広げるのかを読みたいのです。ページはそちらに割きましょう。
設定好きな人は特に注意しましょう!
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2012.03.29

テーマは中心軸

テーマというのは「作者がその漫画で何を描きたいか」「何を読者に伝えたいか」というようなことです。
「漫画はテーマが大切」とよく聞きますよね。

なお、どちらかというと大事なのは「テーマ」そのものというよりは、「テーマがブレていないこと」です。
壮大な漫画を読んでも、テーマ自体は単純なものが多いです。
というかここが単純でないとストレートに伝わらないので、むしろ単純な方がいいです。
テーマ自体に凝ることはありません。

ただ、そのテーマがきちんと中心に定まっていないと、物語があっちにいったりそっちにいったり、主人公もアレしてみたりコレしてみたりで、中途半端になってしまい、そのマンガで作者が何を読者に伝えたかったのかわかりません。

1.テーマの定め方

まあ、別に何だっていいんです。
しいてあげるなら、投稿しようとする雑誌の読者が、興味のありそうなテーマにするといいでしょう。
小中学生の読者が中心の少年誌に「老いることの悲哀」をテーマにした作品を投稿しても、読者の共感は得られにくいでしょうから。

私は、ある程度キャラやストーリーが決まってきてから、テーマを定めることが多いですね。
「このキャラがこういうことをする話にしよう」というぼんやりとしたものを、しっかりと肉付けしてゆくにあたり、テーマという中心軸が必要となってくるからです。特に設定を定めるときにはテーマを意識しますね。
でないと、ついついテーマに関係ない設定をてんこもりにしてしまって、ストーリーまで一緒に迷走しかねないからです。
このへんは人によってやり方が違うので、これが正しいというものではありませんが。

そして、「中心軸」ですのでできるだけシンプルなのがいいです。
「勇気」とか「友情」とか「親子の絆」とか。そんなのでいいのです。
「真の勇者とは、勇気と愛情を併せ持ち、時には悲哀をもってでもつきすすむべき孤独な旅人」などとしてしまうと、この時点でわけがわかりません。

ストーリーのところで「欲張らない」と書きましたが、テーマも欲張らない方がいいです。
あくまで中心軸です。
たとえばあなたが粘土でオブジェを作るとして、中心軸を張り切っていろんな方向に何本も作ったり、中心軸がすでに倒れそうなほど複雑化していたら、ちゃんとしたオブジェは作れません。途中で壊れてしまうか、めちゃくちゃなものになってしまいます。

「このテーマもいいかも、でもあのテーマも捨てがたい。いや、むしろどっちも大事なテーマ」みたいに欲張ってしまうと、結果的にどっちつかずになりますので注意です。

また、新人のうちは疑問系で終わるようなテーマは避けたほうがいいと思います。
例えば「生きるとは何か」ではなく、「生きるとは前進し続けること」というように、ちゃんと自分の中で結論を出してあるテーマにしましょう。
でないと、釈然としない作品になってしまう可能性が高いです。

あえて結論を出さないという作風ももちろんあるのですが、たとえ作品内容はそうであるにしても、テーマとしては自分の中にきちんと持っておいた方がいいです。

2.テーマの使い方(?)

漫画を考えていると、いろいろなエピソードや設定や台詞が思いつきます。あれも描きたい、これも入れなきゃ、となってくるのですが、全部入れていると冗長でわけのわからない話になってしまいがちです。
第一ページがいくらあっても足りません。

そこで、テーマが大切になってきます。

たとえばテーマが恋愛に関することなら、主人公は友情についてはあまり作中で悩むべきではありません。
もちろん、友達との三角関係など、恋愛に友情が絡むことは多々ありますが、テーマが恋愛ならば、友情についてのエピソードは必要最小限に絞り、恋愛のエピソードを増やさなければならないのです。でないと、「恋愛の話っぽいけどなんか微妙に友情?っていうか結局どっち?」みたいな中途半端な話になります。

主人公の設定も、「恋愛の話」にふさわしい設定にしなければなりません。
主人公の家族設定などがやたら凝っていて、主人公が複雑な家庭環境にひたすら悩んでばかりいると、読者は「これは家族がテーマの話なのかな」と思ってしまいます。
たとえ主人公が複雑な家庭環境を乗り越えて愛情を手に入れる話であっても、恋愛がメインテーマなら、あまり家族関係ばかりにページを割かれないように気をつけましょう。バランスが大切です。

このように、「テーマ」を軸にして、何を入れたらいいか、削ったらいいのか、考えてゆきます。

設定やエピソードの取捨選択をするときの基準として、「テーマ」は大事なのです。

テーマにはあわないけど、すごく気に入った設定やエピソードが思いついたら、別にとっておいて他の話ではそっちをメインにして使う、というようなこともできます。
また、今書いている話のテーマをごっそり差し替えて、別の話として最初から考え直す、というようなこともあります。(ざっくりやらないとどっちつかずになったりするので難しいですが)

連載など長編漫画だと、多彩なテーマを取り入れながら大きなテーマを紡ぎあげるということが可能ですが、投稿作などの短編でそれは無理です。かなり絞らないと、結果的に何も伝わりません。
プロの漫画を参考にする場合は長編ではなく、短編漫画を参考にした方がよいと思います。


3.テーマの伝え方

テーマは作品を読めば、自然に伝わってくるものでないといけません。
押し付けがましく表に出ていると、説教くさくなってしまい、物語としての漫画を楽しめません。
上に書いたように、テーマはキャラやらエピソードやらをまとめる中心(内部)にあるもので、いきなり表に出てくるものではないのです。
粘土のオブジェから、中心軸が飛び出ていたら、ちょっと興ざめですよね。

では、その内部にあるものをどうやって伝えるか、その「テーマを伝える方法」それこそがマンガそのものです。
具体的には、キャラ・エピソード、そしてそれを紡いだストーリー全体、それが「テーマを伝えるもの」です。
2.で書いたたように、設定やエピソードを、ちゃんとテーマにあわせて選んでいっていれば、自然にそうなっていると思います。

特に、主人公ですね。
主人公とテーマがかけ離れると作品がバラバラになってしまいますので、主人公のキャラを作るときには、よりこのテーマを意識して、テーマを伝える存在としてふさわしいように作るといいと思います。

あるいは、主人公が先に出来てしまったのなら、テーマを主人公にあわせて設定するといいでしょう。どっちかというとこちらのほうが漫画としては作りやすいのでないかと思います。

中には、主人公自体がテーマという作品もあります。主人公の魅力をあますところなく伝えること自体が、作品のテーマであるというものです。これは漫画としてはかなり考えやすくなると思います。特に少年漫画だと良いでしょうね。


2012.03.28

エピソード

さて、最後にもってきました。
すでに他の項目で書いたことと重複することも多くなりますが、ご容赦ください。

エピソードはある意味「漫画の実体」といっていいでしょう。
テーマのときに粘土オブジェをたとえにしましたが、テーマが中心軸なら、エピソードはオブジェの部分部分の形そのものです。
部分部分の面白い形、きれいな形、それらが積み重なり、集合することによって、全体的として良いオブジェになっている、というのが理想です。



1.エピソードとは

エピソードというのは「漫画の中で起こる出来事」を指します。
長ければ数ページ、短ければ数コマで終わるようなものもあります。
たとえば、「主人公が遅刻しそうになって、角っこで食パンくわえた女の子とぶつかる」のもエピソードですし、「主人公がヒロインをかばって怪我をする」などもエピソードです。
小さいところでは「主人公がつまづいて転ぶ」「お母さんから叱られる」なども全部エピソードです。

こういう大小の「出来事=エピソード」がつみかさなって、漫画というものはできあがっています
ですので、「漫画の実体」なわけです。



2.会話やモノローグではなく、絵とエピソードで作り上げる


今までのキャラや設定のところでも「エピソードをつくりましょう」「エピソードで説明しましょう」と何度も書いてあったと思います。

これは私もよくやってしまっていたのですが、初心者だと「出来事」ではなく、「文字だけ(台詞やモノローグなど)」で話をすすめがちです。
でも、具体的に何が起こるわけでもなく、ただ文字だけで進む物語、というのは、あることはあるんですが、よほど特殊な条件下でない限り、面白いものにはなりません。
特に、少年少女誌では厳しいでしょうね。

これ、初心者はやりがちなんですが、けっこう自分で気づいてないのです。
自分ではちゃんとエピソードを描いているつもりなんですが、よくよく考えると、確かに会話しかしていない…とか。
けっこう意識的にチェックした方がいいですよ。

漫画である以上、極力言葉には頼らず、「絵と出来事」で、物語を表現することを意識しましょう。


 



3.エピソードを考えてみる

エピソードの思いつき方?はいろいろあると思うのですが、まずは、キャラをエピソードで表現することから初めてみてはどうかと思います。
あなたが考えている主人公にはどんな「出来事」が起こりそうですか?
(キャラのところでも同じことをやりましたが…)

たとえば、クラスメートがいじめられているところに出くわしたとしたら・・・・
せっかちで正義感が強い主人公なら、後先考えず、こぶし振り上げて飛び込むでしょう。
やさしいけどヘタレな主人公なら、遠くの電柱に隠れて、届かない小石を一つ二つ、びびりながら投げるかもしれません。
クールで薄情な主人公なら、顔色一つ変えずその横を通り過ぎるかもしれません。
強いけど金に汚い主人公なら、助けてあげたあとに、お助け代としてクラスメートに小遣いを請求するかも。

こうやって、具体的な「出来事」を考えてゆくことによって、キャラクターがだんだんと人間として肉付けされてゆきます。
また、キャラクターがそうやってはっきりしてゆくと、エピソードもどんどん面白いものが思いつくようになります。
それが「キャラをたてる」ことにつながります。

実際に漫画の中で使えるエピソードかどうかはさておき、「キャラを自分の中で確立する」ために、たくさんエピソードを考えてみましょう。

こんなキャラなら、こんなときどうするのかな?こういうことをしでかすんじゃないか。きっとこんなこともしちゃうだろうな、と。なるべく大げさに考えるといいでしょう。
主人公が巻き起こしそうな「出来事」をどんどん考えてください。実際にコマにわって、その部分のエピソードだけネームにおこしてみるものもいいでしょう。

じきに、無理に考えなくても、自然にキャラが何かするようになってくれば、しめたものです。


 



4.一粒で何度も美味しいエピソードで効率よく

さて、そうやって、キャラクターが固まってくると、いよいよ漫画のストーリーをエピソードで組み立てるという作業に入るわけですが・・・。
エピソードで表現しなければならないのはキャラだけではありません。
設定の説明だってエピソードでやらなきゃいけませんし、ストーリーだってエピソードを積み重ねて進めてゆくんです。

そこが大変なところです。

まずキャラをたてるエピソードをつくって、次に設定の説明をするエピソードをつくって、さらにストーリーをすすめるエピソードをつくって・・・なんてやってたら、ページがどれだけあっても足りませんし、第一まどろこっしくて、だらだらした、冗長な漫画になってしまいます。
テンポよくいかなければ読者が飽きてしまいます。

そのためには、各役割に一つずつエピソードを割り当てていてはダメなのです。
一つのエピソードがいくつのも役割を兼ねないといけません。

例示に出した「いじめられたクラスメート」のエピソードをもし使うならば、このエピソードはただキャラの説明をするためだけのものであってはいけません。
このいじめのエピソードが何かストーリーに絡んでくるべきでしょう。たとえばいじめられてたクラスメートが何かストーリー内で重要な役割をおっていて、その「出会い」のエピソードの役割も兼ねるなど、です。

一粒で何度も美味しいエピソード、かつ面白くて魅力的なエピソードを考えるのが大切です。
これができるというのが、漫画家にとってかなり重要な条件だと思います。


 



5.エピソードの強弱を意識する

さて、いくつかエピソードを考えついたでしょうか。

エピソードには強弱があります。ささいなエピソード、インパクトのあるエピソード。
何も考えずにエピソードを作って組み立ててしまうと、クライマックスより前で盛り上がってしまって、最後はなんか尻すぼみになったりします。

たとえば主人公が自ら命の危険をおかしてヒロインを救う!という大きなエピソードを「承」にもってくるなら、クライマックスの「転」にはもっと大きなエピソードが必要です。
場合によっては、そのエピソードを「転」にもってきて、「承」にはもっと小さいエピソードを考えるというのもあります。

また、ずっと同じインパクトのエピソードが続くと、物語が単調になったりします。

ですので、エピソードを考えるときに、盛り上げるべきところにはそれなりにインパクトあるエピソードにしなければならないですし、構成するときにもエピソードの適材適所、というのを考えて、組み立てましょう

個人的なイメージとしては、起承転結で、エピソードの強弱は以下みたいな感じがいいかなぁ〜と思っています。

起■■■■■■■■
┌■■■
│■■■■
│■■
承■■■■■
│■■■■
│■■■■■■
│■■■■■■■■
└■■■■■■■■■■■■■■■
転■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
┌■■■
結■■■■■■■
└■■■■

起…
ここで面白そう!と思わせないと後読んでもらえないです。
主人公紹介のためのエピソードは、読者をがっちりつかめそうなものにしましょう。

承…
ここはだんだん盛り上げていくところなので、
ささいなエピソードと、中くらいのエピソードを織り交ぜてゆきます。
そして、これも個人的によくやっていたことですが、クライマックスの前に一つ大きなインパクトを残したほうがいいですよね。
ヒーローがヒロインを助けるクライマックスの前には、ヒーローとヒロインが大ゲンカしたりするものです。
クライマックスをより盛り上げるようなエピソードを直前には用意しとくといいでしょう。

転…
ここは一発、ばしっと盛り上げるところなので、わかりやすく、インパクトがある、一番印象に残りそうなエピソードを持ってきましょう。
そして、ある程度は意外性があるものがいいですね。(ある程度は、というのはあまりにも意外すぎると読者がついていけないので…かといって、読まなくてもわかるレベルで予定調和だと面白くないので。)
クライマックス用にはそういうエピソードを作りましょう。
ストーリーのところで書いたように、クライマックスにどういうエピソードを持ってくるかで、その漫画の大枠が決められます。
気合いを入れて考えましょう!

結…
ここはシメというか巻いてくところなので、あまりインパクトがあるエピソードで盛り上げるわけにいきません。
ただ、転のあとそのまま「はい終わり」では予定調和すぎて読者もなんとなく物足りないので、何か一つ、最後に読者に印象を残すような(あまりページをとらない)エピソードがあると、物語の最後がしまるし、印象に残りやすくなるでしょう。


2012.03.27

キャラを優先して考える

私がこのタイプなんですが…ストーリー優先タイプだと、自分が決めたストーリーどおりにキャラを動かすことに必死になってしまい、漫画としては「死んだ」感じになってしまうことがあります。

キャラのところで書いたように、漫画はまずキャラが大事なので、ストーリーを進めるために、キャラの自由な動きを殺してしまうと、漫画としても死んでしまうのです。

なので、まずはキャラの自由にやらせてみるように心がけてみましょう。ひょっとしたら、ストーリーが思わぬ方向に行くかもしれませんが、キャラが死んでしまうよりはマシです。
もちろん、あまりにストーリーが破綻してもよくないので、頑張って調整しなければなりませんが。

もし「まとまっているけどおとなしい」とか、「真面目すぎる」という評価をもらうようなら、おそらくストーリーが先行してしまい、キャラがストーリーの枠の中に押し込められてあまり自由に動いていないのだと思います。

枠をとって、キャラを自由に動けるようにしてみて、そのうえで、キャラをたてつつ、ストーリーもきちんと進める、「一粒で二度も三度もおいしい」エピソードを作って、効率よく話をすすめてください。

もし、どう効率よくエピソードをつくっても、キャラを枠に閉じ込めないと、話がP数内に終わらない!という場合には、もともと投稿作品のP数で描ける物語ではないのかもしれません。

たとえ面白いストーリーでも、魅力的なエピソード・キャラが十分でなければ、漫画としては残念ながら魅力的にはなりません。

無理やりストーリーだけをP内に詰め込んでも、味気ない「あらすじだけ」「書割」みたいなものになってしまうと思います。
たまに、編集部からの批評で「ダイジェストみたいになってしまっている」というのを見ますが、それも多分このタイプでしょう。
そういうときは、もう少し短い内容を考えてみましょう。大作はデビュー後にとっとくのです。

2012.03.26

キーワード・キーモチーフ・キービジュア

漫画の中で、重要な意味を持つ言葉(主人公の決め台詞とか)、重要な意味を持つ小物などです。

別になくてもいいんですが、あった方が話がまとまりやすいです。
あと、読者に漫画を印象づけるのにも、あった方が便利です。

たとえば「ドラゴンボール」ならそれそのもの、「ドラゴンボール」という重要なアイテムが登場しますし、「ワンピース」なら「海賊王に俺はなる!」という決め台詞があります。

「キービジュアル」は、画面を華やかにして印象付けることもできますので、少女マンガなど画面のきれいさが求められる漫画には、あるといいと思います。
私は少女の成長をテーマにした話をつくったときに、蝶を頻繁に画面のビジュアルで使っていました。今思うとちょっとあからさますぎ・・・。

このあたりのことは、無理やりつくることはないですが、テーマや設定を考えるときに、一緒にこういったものも意識してみると良いと思います。

2012.03.25

作者都合的テーマ(モチベーションの元!)


これはなんというか、私がお話を考えるときに、いつもひっかかっていたものです。余談程度にお読みください。

作品を作っていて思うのですが、「テーマ」って二種類あると思います。
(それをテーマを呼ぶのかは謎なんですが)作者にとって「自分はコレを描きたいからこの作品を描くんだ」という「作者にとってのテーマ」と、純粋に読者が作品から読み取る「作品のテーマ」です。

これが一致することも多いですが、一致しないこともあります。
一致するときはあまり気にしなくていいですが、一致しないときには、作者都合的テーマを踏み台に、作品のテーマを作り出すという二段階作業が必要になります。



たとえば、「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の秋元先生のこち亀誕生秘話を読んだことがあるのですが、こち亀は以下のような順番で生まれたようです。(うろ覚えです。出典:カメダス)

・以前考えていた漫画の脇役の顔が気に入ったので、その脇役を主人公にして漫画を描こうと思った。米国を舞台に、ポリスがかっこよく銃を撃つようなシリアスなアクション物を考えていた。

・しかし、米国警察の資料が当時の日本では少なく、リアリティのある作品に仕上げるのは難しいと感じたため、身近な日本の警察をモデルにしようと方向転換した

・しかし、日本の警察では銃を撃つシーンなど滅多に描けない。でもどうしても銃を撃つシーンは描きたい。なので、「なんでもあり」とするために、物語をシリアスではなくギャグにすることにした。




こうして、「日本の下町で、所かまわず銃をぶっぱなす非常識なおまわりさん」のギャグ漫画ができあがったようです。米国設定の名残で、金髪の中川巡査も出てきて、かっこよく銃をぶっぱなしています。(中川巡査は一話当時では両さんより非常識というか世間知らずなキャラでした。)

この場合、「かっこよく銃を撃つシーンを描く」という作者的テーマがまずあって、そこを基準に他を決めていっています。それにしても米国を舞台にしたシリアスから日本の下町を舞台にしたギャグへというのはすごい転換だと思いますが・・・。(警察と銃しか接点がない・・・)
ここまでの転換ができるというのは、それだけ自分が何を描きたいかはっきりしていたということでもあると思います。

しかし「こち亀」がヒットしたのは「銃をかっこよく撃つシーンがあるから」ではありません。両さんというキャラクターの魅力を伝えるのに成功しているからです。

まずは自分の描きたいシーンを描くために、「日本で平気で銃をぶっぱなす警官」というキャラクターに設定したものの、その後はキャラクターを活かすエピソードやストーリー作りに集中していったのでしょう。
その二段階目の作業が成功しているので、両さんはヒット作になったのでしょうね。

「作者都合的テーマ」は作者にとってはとても大事ですし、作品へのモチベーションという意味でも大事なのですが、正直読者にとっては、どうでもいいことである場合も多いので、そこにヘタにこだわりすぎると作品として面白くなくなる場合があります。

実際、プロでもそういう作品はたまに見受けられますね・・・。
個人的にアニメ映画などのいわゆる巨匠的な人で「文句を言える人がいない」監督などだと、たまにそういう・・・。「ああ、このクリーチャーが作りたかっただけなんだろうな」とか「この世界観を描きたかっただけなんだろうな」と思ってしまう作品がたまに・・・・。
もちろん、クリーチャーやら世界観に凝るのが悪いわけではありません。ただキャラやエピソードの魅力とのバランスがとれていないと、「これがやりたかっただけか」という印象になってしまうんですね・・。


どうしても、うまく第二段階に移れないようなら、「描きたいもの」と「描けるもの」に乖離があるとか、設定、キャラ、テーマなどの各要素がうまく組み合わさってないとか、根本的な原因があることも多いです。

そういうときには、諦めて他に描きたいものを探すのが良いと思います。いつか描けるようになったら描けると信じて・・・。

2012.03.24

■「漫画」を描こう

自称漫画家志望者の多くが、なぜか漫画を描いたことがありません。
絵の練習ばっかりしていたり、キャラの設定ばっかりつくっていたり、ストーリーは「考えているだけ」だったり・・・。

なぜ漫画を描いたこともないのに、漫画家になれると思い込んでいるのか、さっぱりわかりません。
また、なぜ「漫画家志望」といいながら、漫画を描こうとしないのかも、さっぱりわかりません。

私は漫画家志望ではないのに、ただ好きだという理由で漫画を描いていた人間でしたので、いざ漫画家を目指そうと思ったとき、漫画を描かない漫画家志望者の多さに驚いたものです。

絵だけ描いていたいなら、作画家かイラストレーターを目指すべきです。

キャラやストーリーを考える「だけ」なら誰でもできます。



漫画家は「絵が描けて、キャラを作れて、ストーリーを考えられて」・・・その先が重要なのです。


「漠然と考えているアイデアや設定やストーリーを、具体的なエピソードに落とし込んでキャラをたて、起承転結のストーリーを作り、全体の構成をし、演出方法を考え、ネームをきり、画面構成を考え、背景からモブまで一コマ一コマすべてに絵をいれ、すべてペン入れし、トーンを貼り、効果を描き、せりふや擬音を入れ、最終修正まで終えて、完成原稿の形にする。」
それが「漫画を描く」ということです。

「漫画を描く」ことができなければ、どんなに絵が描けても、面白いアイデアやキャラを思いつけても、漫画家にはなれないのです。

当たり前でしょ?当たり前ですよね?
でも、なぜかこれをわかっていない人が多くて、私は困惑しています。

漫画の形にすることもできずに、「絵は練習している」「面白いアイデアがある」「ストーリーはもうできている」など、ドヤ顔で言う志望者がいますが、痛々しいことこのうえありません。最低でもネームの形にしてからモノを言いましょう。




そして、これも当たり前のことですが、「漫画を描く」のは自分でやろうとしない限り、いつまでたってもできません。

当たり前すぎるほど当たり前・・・・しかし、このことをわかっていない志望者はけっこういます。

では、そういう志望者はいったいどうするつもりなのかと言うと、自分から積極的に動かなくても、いつか大人になるにつれて、自然に周囲がお膳立てしてくれて、自然に漫画を描けるようになるんじゃないか・・・という意味不明の漠然とした期待をしている…ようです。

「時期がきたら、(多分自然に)描けるようになる(はず)」といった感じなんでしょうか?小学校を卒業したら中学生になれるような感覚なのでしょうかね。

ちなみに、こういう人が漫画を一作も描いたことがないのに、漫画専門学校に入ろうとするような人です。「自分でやる」という考えがないんです。危険です!

漫画家なんて二十歳前後から二十代前半がデビューの旬ですよ。(最近はもっと遅いデビューもありますが、早い方がいいです・・・いろんな意味で)
あんな、特殊技能を要する特殊な仕事で、二十歳前後でプロになろうと思ったら、中高生くらいからどんどん踏み出さないと絶対間に合わないですから。時期はとっくにきてるんです。

漫画を描くという作業は、かなり大変な作業です。特にまったく慣れていない第一作目は、それは大変だと思います。
それなりの意志をもって踏み出さない限り、「自然に」はできるようなことではありません。

…というか、自然にできるような人は、中高生くらいではすでに「自然に」やっているものです。私ですらそうでしたもん。
漫画家になるような人の大半は、実はそういうタイプなんですけどね。漫画が好きで好きで、気づいたら当たり前のように漫画を描いていたというような人です。

このブログを読むような年齢で「自然に」できてない人は、これからただ待っていても自然にできるようになんてなりませんから、意識的に踏み出してください。

間違っても専門学校に行けば描けるようになるなんて思わないでくださいね。そんなことしていたら手遅れです。
2012.03.23

■身近な作品から描いてみよう


私も小中時代に何気なく漫画を描きだしたころは、なんだかゴールの見えない漠然としたファンタジー大作を延々と、延々と、ひたすら描こうとしていまして、当然できあがりませんでした(苦笑)。
今思えば、大枠のストーリーがまったくできてないのに、ひたすら思いつくエピソードを描いていっていただけだったような…。

ま、最初はそんなもんでもいいと思いますが、「漫画家になる」という明確な目的をもつ以上、そんなことをいつまでもしているわけにいきません。

なにせ持ち込み・投稿しなければ話になりませんし、投稿作は他でも書いたようにページ数が短いですから。そこで話をまとめる力が必要になるのです。

そういう場合に、ファンタジーだとかSFだとか「異世界」設定の話は描くのがかなり難しいです。

無理ではないのですが、まず設定を固めるのが大変ですし、ページ内で設定の説明を過不足なく、ちゃんとエピソードに乗せるのもけっこう技術がいります。また、ストーリーもどうしてもふくらみがちで、なんかやたら壮大な話になったりします。
結果的に設定説明やストーリー展開にページをとられて、肝心のキャラが活かせなかったり、うまくまとまらなかったりしがちです。
というか、単に私がそうなったというだけですが・・・。



ですので、私は「初めて」漫画を描くとき…、特になかなかうまくまとめられない人の場合は、まず一番書きやすくわかりやすい現実の、現在の、日本を舞台にしたものから始めてみるのがいいと思います。

それも、16ページくらいから始めてみるといいでしょう。

16ページというのはストーリー漫画の最小単位です。16ページでちゃんと物語を描ける訓練をすれば、32Pや40Pにも対応できるといいます。
16ページですと、入れられるエピソードは大小合わせても6〜8個くらいです。
かなりきっちり設定もエピソードも絞らないと、何も描けませんし、起承転結をきちんと考えないと、承あたりでページが終わってしまいます。

なお、有名な萩尾望都先生の「半神」という短編は、萩尾先生が「16Pじゃ何もかけません」という少女漫画家志望者のための習作として描いたという逸話があるらしいですが、個人的にあれは志望者への習作にはとてもならないかと・・・。
まあ、16Pでもあれだけ衝撃的な作品が描けるという意味では参考になるのかしら・・・。でも初心者が最初からあんなところを目指すのはかなり難しいと思います。

16ページでも難しい、と思う人は、四コマ漫画から考えてみましょう。
四コマ漫画は、まさに「起承転結」の基礎だけで構成されています。
漫画の一番基礎ですので、四コマ漫画から始めるというのはいいと思います。



初心者はとりあえず、「漫画」という形にする訓練をした方がいいと思いますので、気軽に始められる内容、ページ数から練習してゆくといいと思います。

そうやって、何作か描いて、持込もやって、漫画を描くことに多少慣れ、編集者の批評をもらって自分のレベルもわかってきたら、いろいろなジャンルや描きたいものにもどんどん着手してゆくといいと思います。

最初から40Pのファンタジー大作とか狙うと、そもそも第一歩がいつまでも踏み出せないという罠にはまっちゃいますから…。
2012.03.22

■意気込みすぎないようにしよう

他のところにも書いていますが、たまに、やたらと気負って「すごいものを描こう」とか、「この一作にすべてをかける!」みたいな意気込みを持ってしまう人がいます。

あと作品やキャラへの思い入れが強すぎて、まだネームもできてないのに「絶対これでデビューしてみせる!」とか「これで連載とってやる!」とか。

担当がついたデビュー予備軍だとか、デビュー後の新人ならそれもいいかと思いますが、これが漫画をほとんど描いたことがないような人の場合は、単に現実みえてないからドリームが爆発しているだけなので、ちょっと危険です。

もちろん、意気込みや気合は、ないよりあった方がいいです。
「どうせ、こんな漫画つまらないけど、まあ一応描くか」みたいなモチベーションでは、到底最後まで描ききれないでしょうし…。

でも、まだ漫画を描き始めたばかりの志望者が、あまり1作に時間をかけすぎるのは上達を遅らせます。
3年かけて渾身の1作を投稿するなら、3年で10作持ち込みするほうが良いです。


こう言っちゃなんですが、初心者の渾身の1作なんて、まずたいしたことないです。

持ち込みのところにも書きますが、初心者の感覚というのはまだまだ「自己満足」の世界から出ておらず、自分の長所短所がまったくわかっていなくて、面白いつもりで描いているのは本人だけ、という状況が多々あるからです。
というより、そもそも「お話」として成り立っていないというような、内容以前のレベルであることも多いです。

どの雑誌でも一番下の賞というのは「一応漫画として成り立っている」くらいのレベルで受賞できると聞いたことがあります。
受賞レベルでようやくそこらへんなのです。それが志望者のレベルです。


もちろん例外はありますので、我こそはその例外!という自信がある人はチャレンジしてみてもいいと思いますが。



また、漫画には総合的な技術が必要です。

画力はもちろん、コマ割り、構図やコマ運びのセンス、エピソードの作り方、選び方、ストーリー構成、キャラの作り方立て方、全部総合的に上達しなければ漫画家にはなれません。
この中には、頭で考えるより、とにかく経験を積むことで上達するものも多いです。特に絵に関する技術は、初心者のうちは描くだけどんどん上手になります。

いくら時間をかけたところで、一作の経験では学べるものは少ないのです。

なので、意気込みを持つのはいいですが、意気込みすぎて一作にかける時間が長くなりすぎないように注意してください。

特に初心者の場合、作画に時間がかかるのは仕方ないと思いますが、ネームに異常に時間がかかるなら、その話は一度やめた方がいいと思います。
ストーリーのところで書いたとおり、長時間悩んだり考えたりしなければならない作品というのは、それだけ無理無駄が多い可能性が高いのですし、あまりに長く一作に関わりすぎると、時間労力の無駄なだけでなく、ダメだったときに相当な精神ダメージをくらうことになってしまいますから。


「漫画家になるぞ」と本気で決心してから、遅くとも一年、できれば半年以内には、第一作を持ち込みし、そこから2〜3ヶ月で一作くらいを持ち込み続けるというくらいが良いと思います。
もちろんもっと早く描けるならそれにこしたことはありません。


2012.03.22

■持込と投稿、どっちがいいの?

こういう質問をよく聞きますが、この質問は微妙に間違っていまして。
正確には、「持込+投稿」と「投稿だけ」、どっちがいいの?ということになります。

持込というのはそのまま、雑誌の編集部に原稿を持っていって、編集者に批評してもらうことを言います。
投稿というのは、雑誌の賞に原稿を応募することです。


持ち込んで、そのまま編集者に原稿を預けて賞に応募する人も多いので、「持込」と「投稿」が同列で比べられているのかなと思いますが、持ち込んだら必ずそのまま投稿しなければならないわけではありません。

原稿を持ち帰って、批評されたところを修正してから郵送で投稿してもいいですし、他の雑誌社に同じ原稿を持ち込みしてまわって、もっとあっていそうな会社があったら、そっちに投稿してもいいのです。

さて、「持込+投稿」と「投稿だけ」なら、どっちがいいか、すぐにわかるのではないでしょうか?


もちろん、せっかく苦労して描いた原稿です。編集部の批評をきけるだけきいて、勉強できるものは勉強し、直せそうなところは直しつくしてから投稿する方がいいに決まってます!


投稿原稿に対する批評は、受賞作品などは誌上でやっていただけますが、よほど上の賞でない限り数行くらいで終わりますし、受賞できないレベルだと、批評自体ありません。
自分の原稿のどこが良くてどこが悪かったのか、わからないのです。

自分の長所も短所もわからない状態で、ただ投稿を重ねるより、編集者にいろいろ教えてもらいながら投稿した方が、成長が早いに決まっています。

特に初心者ほど、まだまだ「製作側」の視点が持てず、自分の原稿を客観的に考えるということができないので、編集者の「製作側のプロ」の目で批評してもらい、早く製作側の視点や考え方を身につけられるようにした方がいいでしょう。

あなたが苦労して描いた「完成原稿」は直接編集部の指導が受けられる、貴重な成長材料でもあるのです。
担当編集がついている人なら、ネームの段階で担当さんにチェックしてもらえるのですが、そこまでいっていない場合、編集部はネームや途中段階での原稿の持ち込みは原則受け入れていませんからね。
必ず、完成原稿で持ち込まなければなりません。

ただ投稿して終わり、ではあまりにあまりにもったいないので、できる限り持込にいくことをおすすめします。

出版社は東京に集中しているので、遠い地方の人は交通費も時間も大変だと思いますが、三回投稿するとしたら、うち一回はなんとか持込をして、1作につき3社くらいは編集部をまわるといいと思います。
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