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2012.03.14

「絵柄パクり」とは?

最近ちょっと気になる言葉として・・・「絵柄パクり」などと馬鹿げたことを言う人がいるようです。

当然ですが、まず法的に「絵柄」に著作権はありません。「絵そのもの」にはありますけれどね。
なので、少なくとも法的には「絵柄」は「パクってはいけないもの」ではないのです。

が、法的な問題以前に、絵柄というのはパクりパクられて当たり前のものなんです。

こういうことで騒ぐ人は、おそらくは子供(中学生以下)がほとんどだと思います。
ある程度の年月、オタクをやっている漫画好きの人間ならば、どんな名作家も最初は他の作家の影響を、絵、ストーリーともに受けるのが当然ということをよく知っているからです。

たとえば、私の好きな作家の一人に吉田秋生先生がいますが、彼女の最初の方の絵柄は大友克洋先生にそっくりです。また、安野モヨコ先生は、アシスタントをしていた岡崎京子先生に最初の方はよく似た絵柄でしたし、その岡崎京子先生の初期は、大島弓子先生の後期にそっくりです。

高河ゆん先生が出てきた当初(もう25年以上前?)は、本当に絵柄が斬新で爆発的な人気でした。
「作品」ではなく「作風(絵柄も含めた画面構成)」があれだけ一斉風靡をした先生を私は知りません。(手塚先生や石ノ森先生が出てきた当初はもっとすごかったのでしょうが、さすがにリアルタイムで知らないので)
それから何年も、彼女そっくりの絵を描く人がアマプロ両方にあふれ返りました。いくら絵柄に著作権がないとはいえ、あれは本人もさすがに嫌だったと思いますが(苦笑)

高河先生は、おそらく現在のオタク絵の源流になった人だと思います。最近の若い作家さんでも、私などは「高河先生の影響もろに受けてるな」と思ってしまう人が多いですが、あまりに多い&時代を考えて、おそらくは高河先生の影響ではなく、「高河先生の影響を受けた多数の作家さんの影響を受けている」ってことなのでしょう。
その高河先生も、おそらく最初は他の作家さんの影響を受けながら、自分の画風を作り上げていったのでしょう。

「NANA」で有名になった矢沢あい先生も、デビュー当初は紡木たく先生に本当にそっくりの絵でした。ストーリーやコマ割の雰囲気までよく似ていました。
また、「NANA」で見せていたモノクロのはっきりした表現方法は、矢沢先生に限らず、現在はいろんな先生が使っている手法ですが、ああいうモノクロのコントラストで、グラフィックデザインの要素を取り入れセンスよく見せる漫画は、私が知る限りでは「TO-Y」の上條淳士先生が最初です。その上條先生も、江口寿史先生の影響が強いと思われます。
同じく上條先生の影響を受けた方で、こなみ昭子先生というモノクロ画風の先生がいますが、この方は「あまりに似た画風の人が増えた」という理由で、自分の画風を変えています。
このように挙げればきりがないですが・・・。

漫画・・・もっと言えば、美術というジャンルは、そうやって発展してきたものなのです。
盗作はもってのほかですが、「絵柄が似てる」ことを、「パクり」と騒ぎ立てるのは、イラストや漫画がどうやって発展してきたか知らず、自分が「オリジナル」と思っている人も誰かのパクりから出発したことを考えもしない、無知で幼い思考の持ち主です。

まして二次創作やってる人たちがパクりだ著作権だって騒いでいるのを見ると、本当に馬鹿馬鹿しいですね。二次創作自体が壮大なパクりでしかも(無許可の場合は)法的にも盗作ですからね?あれは黙認されているだけですから。黙認=大手を振って盗作していいって話じゃないですから。無許可の同人誌販売で儲けている人など、無断転載などよりよほど悪質だと思います。無許可の二次創作を楽しんでいる人は、少なくとも他人をパクりだなんだと糾弾する権利はないと思います。

何が言いたいかというと、そういうくだらない人たちに遠慮する必要はないということです。

模写のところにも書きましたが、特定の作家にあまりに似すぎている(本人かどうかの区別もつかないほど)場合は、編集部から注意されると思います。
いくら法的に問題がないとはいえ、既存作家と見分けがつかないレベルで似ていることは、その新人を売り出す段階で、ジャマになってしまい、本人のためにも良くないからです。
でも、そこまで似る人は滅多にいませんし、実際に編集部から注意されてからなおすので問題ありません。

好きな作家から学ぶべきところは積極的に学び、模写もやっていきましょう。
似ていてもいいんです。パクリ厨はほうっておきましょう。
実際、絵柄パク厨がいくら騒いだって、公式が謝罪したり回収になったことなんか一度もないでしょう?問題にするようなことじゃないからです。そういうことになるのは、あきらかな盗作のときだけです。絵柄は盗作できません。

これはパクりに限ってのことではないですが、絵を描き漫画を描き、受賞しデビューし、作品が広く公開されてゆくと、どうでもいい文句をつける人は多くなってゆきます。
その中には有益な情報もあると思いますので、完全に耳を閉ざせとは言いませんが、言いがかりのようなクレームをつけたり、馬鹿馬鹿しいことで炎上する人に、まともに対応する必要はありません。
そんな「下層から他人にケチつけるだけが楽しみな人たち」を気にしていては、上に上がれません。

最近の若い中高生は、私たちのころ以上に「空気を読む」「攻撃されない」ために必死で、また相手にも同じことを求めているように思います。LINEやSNSの影響が大きいのだと思いますが。
空気なんか読んでいたら漫画家になれません。漫画家は空気を作り出す立場の人間です。他人の空気に流されていてはいけません。
もちろん、ダメなことはダメですよ。でも、悪くもないことを、「空気を読んで」遠慮する必要はないです。

以前、漫画専門学校に通ってる学生さんが、「周囲はみんな漫画なんて描いてないし、誰も作品を先生に見せたりしていないから、自分だけが作品を描いて見せるのは空気読めないようで気がひける」なんて言っていて、くらくらしました。最悪の空気の読み方です。明らかにおかしいのは周囲です。そんな底辺の輩の空気を読んであわせていたら、自分も底辺に引きずり落とされます。「空気を読む」のは必ずしも良いことじゃないのです。

幼稚なクレーマーは下に放置しておいて、あなたはそんな輩の手の届かない上を目指して頑張ってください。



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