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2015.08.15

イラスト「系」、絵「関係」って…ナニ?

「進路の考え方」の中で軽く触れていただけだったのですが、某質問サイトでなんだか見ていて不安を感じることが多かったので、わかる範囲ですが、ここに別途わけました。
私自身、いろいろやってみたり考えてみたりしたことがあるので、参考になればと。

さて、最初に。


絵が好きだから絵に関する仕事・・・・というところまではなんとなく考えている人が多いと思いますが自分が絵に関する「何が」好きなのかは、早くから意識して考えておいたほうがいいと思います。



たとえば某質問サイトでは「将来、イラスト系の仕事につきたいと思っています!」と言う子がけっこういますが・・・。


・・・「イラストの仕事」って、ナニ?

って思いますね。

「イラストを描く仕事」は、「イラストレーター」だけです。
せめて入れるなら「グラフィッカー」くらいまで。

他に「イラスト系」の仕事って、いったい何を指しているのか・・・。

まして、「イラスト系の仕事がしたいのでイラスト専門学校に行きたいのですが、就職できますか」などという質問をしている子がいると、ますます混乱します。

就職??なんで???
イラスト専門学校に行くってことは、イラストレーター志望なんじゃないの??
イラストレーターは、就職する仕事じゃないぞ??
漫画家も、画家も、絵本作家も、就職する仕事じゃないぞ??
アニメーターか??あれも厳密には就職じゃないぞ??(会社によるけど)
確実に就職するのはグラフィッカーくらいだけど、じゃあなぜ「グラフィッカー希望」と明記しないんだ??
他にどういう「イラスト系の仕事」で就職できると思ってるんだ???
デザイナーか???
デザイナーは「イラスト系の仕事」じゃないぞ???絵はかかないぞ??
っていうか、デザイナーになりたいなら、イラスト専門学校じゃなくデザイン専門学校だろ??
イラストだけ描けてもデザインスキルはまったく別モノだぞ??

この子はいったい、ナニになりたいんだ??専門に行く年齢で、それもわかってないのか???
そんなにわけがわからない状態で、専門学校なんか行っても、ナニにもなれないぞ??



こんな感じで、いろいろ心配にもなりますよ。

つまり、「イラストの仕事」「絵関係の仕事」という曖昧な言葉を使う子の多くが、将来をちゃんと考えてないんです

そして、もっと悪い場合には、この世に存在しない仕事を漠然と目指していたりします。

彼らがなぜ、「イラストレーターになりたい」「漫画家になりたい」というように、ちゃんと職業を絞れないのか。

単純に「何も考えていない」「まだ一つを選べない」場合もあるでしょうが・・・、けっこう多いのは、「そういう仕事は競争率が高そうだし、成功できるのは一握りっていうし、自分には多分無理」…と、挑戦すらせず、最初から漠然と諦めているケースだと思います。

では、彼らが目指す「イラスト系の仕事」とは何かというと
「イラストレーターとか漫画家みたいに、リスクが高くて才能が必要な仕事じゃなくて、専門学校とかで真面目に勉強したら普通に就職できる、ハードルが低くて、待遇が安定した、『イラスト系の仕事』」
…なんだと思います。


そんな仕事ないです。
そんな仕事があると信じて、イラスト専門学校とか行くと、えらいことになっちゃうので注意してください。


絵やイラストの仕事ってね、残念ながらそういう仕事じゃないんですよ。
才能も努力も必要で、競争率も高くて、待遇も不安定な仕事しか、基本はないんですよ。
この記事でもさんざん書いたとおりです。

リスクを負う覚悟はない、それほどの才能や自信もない、具体的な努力もしていない、そもそもちゃんと調べてすらいない。でも好きなイラストの仕事には就きたい・・・、
っていうか、ぶっちゃけ勉強したくないし、本格的な美大とか無理だし、高卒で働くのも嫌だし、なんか楽しそうな専門とか行ってみたいし、多分専門とか行ったら絵も上手になって、普通に就職とかどこかにはできるでしょ、多分…、

そんな都合のいい話、ないんですよ。



いや、小学生や中学生くらいまでならいいんですよ。その歳で将来を具体的にきっちり決めてる子の方が少ないし、まだまだ準備期間はありますから。今から自分で調べて準備をしてください。

問題は高校2~3年くらいで、まだそんなことを言っている子です。
ある程度、ちゃんと将来考えられる子なら、中学生くらいから職業ちゃんと絞っていって、具体的にどういう進路をとって、その職業に就くのか、調べますからね?
絵やイラストの仕事って、上記のとおり競争率の高い仕事しかないんです。なのに、高3にもなって、そんなこともできてないレベルの子は、無理とは言いませんけれど、かなり可能性は低いですからね。

昔は、そんなレベルの子は、絵の仕事なんて目指せなかったんです。
なぜなら、絵を志すための進路は、美大や芸大しかなかったから。まともに調べてない努力もできない子は、美大や芸大に合格できないんだから、そこで諦めて他の進路を目指すことができた。
完全に資質がない子は、入り口でちゃんとハネられたんです。そのほうがその子にとっても幸せなんです。だって他の進路にちゃんと進めるんだもの。

現在は、たちが悪いことに「イラスト専門学校」「漫画専門学校」という、「どんなデキの悪い才能のない子でも金さえ払えばとりあえず入れる(でも出口はない)」罠のような進路がありますからね。
資質がないのに、金だけ払わされて、就職もできないのに他の進路にも今更進めず…、ってひどいことになっちゃいますからね。
この罠にひっかからないように、ホント注意してください。

なので、もしここを読んでいる人にそういう子がいましたら、今すぐ「自分が就きたい仕事は具体的に何なのか」をよく考えて調べてください。

そして、その職業に就くために必要な道のりや手順もちゃんと調べ、それに適した進路を選んでください。

選ぶ職業によっては、美術系の進路が必要ないこともありますし、むしろ美術系の進路を選ばない方が良いかもしれない場合もあります。逆に、美術系の進路をとらないと厳しいものももちろんあります。

そのへんのことは、また詳しく書いていきます。

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