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2012.01.31

絵に関する「何」が好きなのか

さて、「絵に関するどういう仕事につきたいのか」を考えるにあたって、考えた方がいいと思ったことを書きますね。


1.仕事のジャンル的なこと

この記事で、イラスト「系」、絵「関係」という曖昧な考え方はやめてくださいと書きました。
そういうふわっとした仕事はありませんのでね。
高校生になるくらいの年齢では、ある程度はジャンルを絞らないといけないわけですが、ここでもちゃんとその仕事が何をする仕事なのか、調べておかないと進路を選んだあとで、「しまった!」ってことになります。

たとえば、たまに聞くのが「絵が好きなのでデザイナーになりたいです」という志望です。
なんとなく似たカテゴリで考えているのでしょう。
確かに、まったく無関係ではありません。が、今「デザイナー」と呼ばれる人の、大半は絵は描きません。
せいぜいデザインのラフ画くらいでしょうね。絵というか図みたいなものですが。
ですので、「絵を描くのが好きだからデザイナーに」と考えていると、アテが外れることになるかもしれません。


また、私の知人で、「絵が好きなので漫画家になりたい」と言って、何年も投稿を繰り返し、メジャー誌で担当がつくまでになった人がいますが、担当がついたとたん漫画家志望をやめてしまいました。
担当がつくと、自分のペースで好き勝手に作品は描けません。プロットやネームを詳細に詰めて、何度も何度もつくりなおします。なかなか作画にすすめなくなります。

「絵が描けないのがこんなに苦痛とは思わなかった、自分が本当に描きたいのは漫画じゃなくて絵だった。やっぱりイラストレーターになる」と言って、実際イラストレーターに転向してしまいました。
残念ながらイラストレーターとしてはうまくいかなかったらしくて、今は結婚し、趣味でたまに同人誌のみの活動をしているようですが。
こういう話は割りとききます。

なかなか事前に見極めが難しいですが、自分が絵に関する「何」が好きなのかは、よく考えておき、同時に目指す職業が具体的に何をする職業なのか、どういった手順で進めるものなのかも、できるだけ調べておきましょう。



2.仕事と趣味は違うということ

これもねー。多分頭ではわかっている人が多いと思います。
絵が好きだから絵の仕事をっていう人の多くは、プロのイラストレーターなどから「仕事と趣味は違う」というようなことを必ず言われますからね。
私も言われましたし、言われた当時は「それはよくよくわかっている」と自分で思っていたのですが…、体験するとやっぱり違いますね。

絵が好きな子の大半が、「自分の作品を作るのが好き」なんですよね。
当たり前です。だって進路を選ぶような段階の学生で、「自分の作品以外の作品」を作る機会なんて、ほとんどありません。
もちろん、美術授業の課題だとか、卒業文集の表紙だとか、文化祭のポスターだとか、人から依頼された作品を作ることはあると思いますが、依頼者が厳しく何度もやりなおしを命じたり、まったく意に沿わない修正を入れる、なんてことはあまりないでしょうからね。

でも、仕事にするならば、「自分の作品」ではなく、「その仕事」を好きでなければならないわけです。

たとえば。


「絵が好き」だから「アニメーター」になってみたけど、中割動画を何百枚もえんえん機械のように描く作業に耐え切れず、「もっと自分の好きに描きたい」とやめてしまう人もいますし、「ゲームとイラストが好き」だから「ゲーム会社のイラストレーター」になったけれど、実際仕事をしてみたら、深夜までドットを打ち続ける仕事で、「こんなのゲームでもイラストでもない」と、半年でやめてしまった人もいます。


アニメーターやゲーム会社社員になるなら、「自分の好きな絵やイラストを描く」ことではなく、「アニメやゲームを、組織の一部として制作する」という「仕事」に喜びを感じられる人でなければ、もたないわけです。

イラストレーターにしても漫画家にしても、またかなり自由に見える画家やアーティストですら、「仕事」である以上、「自分の好きな作品」にこだわり続けることは非常に難しいです。


また、この系の仕事の難しいところは、たいてい拘束時間が生命にかかわるレベルで長いとか、待遇が極端に不安定で兼業しなきゃいけないとかで、「仕事は仕事と割り切って、好きな作品は趣味でつくる」ってことができないことにあります。
要は趣味なんかできる時間はないってことですが。ほんと仕事と、あとは生命を維持するだけで精いっぱいって感じになるので。

なので、「本当に好き」なことなのか、よくよく考えて仕事にしないと「仕事も思ったほど好きでもない」「かといって仕事が激務すぎて好きなこともできない」「おまけに待遇悪い」という最悪な状況になってしまいます。そのうえ、ツブシきかないですからね〜、方向転換も大変です。


「自分の好きな作品をつくる」ことにこだわりがある人は特にきっついと思います・・・。


こういうのは難しいところで、いくら知識として事前に知っていても、実際に仕事としてやってみないと、自分が本当にやりたいことなのか、あっているのか、わからないということがよくあります。
また、目指しているうち、やっているうちに時代が変わってしまったということもままあります。
ITやネットによって、世の中の流れは非常に速くなってしまいましたから。


しかし、進路のところで書いたように、今の日本は、一度学生という身分を捨てて(卒業して)世に出てしまうと、転職が容易ではなく、何度もやりなおしができません。
「やってみてあわなかったからやめて、他の仕事につく」ということが、かなり難しいのです。
1回はなんとかなりますが、何度もやりなおしをしていると、人生の難易度はかなりハネあがります。

ですので、なるべくそういうことにならないように、やっぱりできるだけの準備はしておくといいかと思います。


幸い、絵や漫画を描く、デザインをつくる、ということは、学生のうちからやることができます。
学生からプロになれてしまう人もいますが、そこまでなれなくても、プロに近いことをやることはできます。
少なくとも、自分が本当にその作業を好きなのか、最低限レベルの能力はあるのか、そういった判断の目安くらいにはなると思います。
私が漫画において、「とにかく自力で一作持ち込め」と書いているのも、その目安になるからというのが大きいです。

結局は仕事にしてみてからしか、わからないことは多々あるとは思いますが、一作も漫画を描いたこともないのに、なんとなく漫画専門学校に入った後で、「自分は漫画を読むのは好きだけど、描くのは別に好きじゃなかった!でもいまさらどうしよう」なんてことにならないように、やれることは、どんどんやっておいて、「予行練習」をするとよいと思います。


なお、これは他の仕事でも一緒です。
結局やってみないとわからないんですよ。
だから学生でもできる限り、なるべくいろいろな仕事をどんどんバイトで経験するのをおすすめします。

自分が好きなのが「絵画」なのか「イラスト」なのか「漫画」なのか「アニメ」なのか「ゲーム」なのか。

そういったものを「見る」のが好きなのか「作る」のが好きなのか「関わる」だけでいいのか。

「自分の作品」としてでなく、「商品を制作する仕事」として好きでいられるのか。

自分にそういった能力や適性があるのか。



たいして待遇いい業界でもないし、不安定だったり、激務だったりするし、好きじゃなかったらとうてい持たないです。
人気業界なんで、入るだけでも大変ですしね・・・。


 


うかつに美術系にしか行けないような進路をとる前に、できるだけのことは実際に動いて体験しておきましょう・・・。

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