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2012.02.12

闘うアシスタント

ひさびさの更新ですが、半雑談という感じです。


しかも、大分前に書いていた記事です。仕事や何やらで遅くなってしまいました。


http://diamond.jp/articles/-/29159


前に「雑談」で紹介したダイアモンド社の「シュリンク業界」シリーズですが、今回はなぜか漫画家アシスタントです。


「なぜか」というのは、どっぷり漫画業界に漬かっている人、あるいはこのインタビュアーの方のように門外漢の方から見た場合にはまた違うのかもしれませんが、私のように中途半端に漫画業界を知っている人間からすると、「漫画家アシスタント」を職業として捉えづらいからです。


もちろん、いわゆるプロアシという人たちもいますが、大半の漫画家アシスタントは「漫画家見習い」です。
漫画家になるための一時的な修行兼バイトであり、けっして「アシスタントという職業」を目指して、その職に就いているわけではありません。


なので、「今回のシュリンク業界――漫画家アシスタント」と、「業界」としてタイトルにされてしまうと違和感があるわけですが、まあそれはいいとして。


ちょうどいいので?アシスタントの項目について書くのに使わせてもらいます。


実は私は一度もアシスタントをやったことがありません。私の場合漫画家を目指し始めた時点ですでに会社員だったので、アシスタントに入る時間がまったくとれなかったのです。
なので、申し訳ありませんがここで書けることはあまりありません。


この記事を読むほうが多少参考になるかと思います。


ただ、漫画家志望なら、アシスタントは絶対にやっておいたほうがいいと思います。
技術的な勉強になるのはもちろんですが、やっぱり「漫画家として生きる」ということを肌で感じられるのは大きいと思います。
もちろん、勉強させてもらいにいくわけではなく、お金をいただく仕事ですので、仕事をきちんとやれるだけの技術と意識は必要ですが。
私も当時は自分の原稿を優先させていたものの、今にして思えば、無理して自分の投稿を遅らせてでも、アシスタントを経験しておくべきだと思いました。(会社員で土日しか行けないアシなんて雇ってもらえたか疑問ですが…)
その業界を目指す以上、その業界にせめて半身でも浸かるのは大切です。


そして、そうやって業界に浸かりながら10年アシをやってらっしゃるという、この記事の田中さん(仮名)の言葉で印象的なのは、ついている先生について「売れる人は売れるべくして売れる」「才能の塊」「病的なまでに漫画が好き」という感想を述べていることですね。
私もこのブログに何度も書いていますが、あらためて「漫画家になるような人は、一部の特殊な人」なんですね・・・。
当たり前といえば当たり前ですけどね。


「漫画家のステップアップ」のところに書いたように、10年漫画でそこそこ食ってけるくらいになれる人が、最低限漫画をちゃんと描いて投稿できる人のうち、1500人に1人とかそんなレベルです。
さらに、「売れる人」となると、何千人に1人どころか、万単位に1人になるでしょう。
繰り返しますが、この分母は一般の人ではなく、「漫画が好きで、最低でも一作くらいは投稿できる漫画家志望者」です。そういう漫画家志望者1万人のうち1人とかのレベルです。
普通の人のわけないですね。


あと、これはアシスタントではなく漫画家としての仕事の話ですが、ページ4000円の仕事で、一枚仕上げるのに3日かかるから、1日の日給1000円強というのもリアルな話ですね…。
まあ、1枚3日はちょっとかかりすぎな気もしますが(汗)。まあこのへんは画風とかにもよりますが。
大手で新人がページ8000円くらいなのですが、私は中堅くらいの雑誌社で5000円でした。
高校生がファーストフードで8時間働いたとしても、5000円以上にはなります。
8時間で1枚仕上げられなければ、高校生のバイト以下ということですね。
さらに、それは単純な作業時間のみですので、プロット、ネーム、その打ち合わせや修正なども入れて考えると、私の場合は日給2000円くらいの計算になります(苦笑)。


連載をするような先生でも、1枚1万円くらいの人ってザラにいます。
アシスタントを入れるとバイト代以下どころか赤字になる先生もいるようです。
原稿料って安いんですよ。漫画家は単行本が出て印税が入らないと生活できないです。


というわけで、そもそも漫画家の原稿料自体、明らかに作業量に見合ってませんので、当然アシスタントのお給料もそりゃ安いです。
とはいえ24時間労働で8000円はちょっと安すぎですけどね。そんな価格で24時間こき使う先生は多くはないと思います。よほどカリスマ性のある方なら別かもしれませんが、あまりひどい扱いをすると良いアシさんは逃げてしまいますから。
普通、8時間労働で日給8000〜10000円くらいがバイトの相場かと思いますが、一人一日雇って原稿一枚分とんじゃうんですから厳しいですよね。
歩合制の先生もいますね。背景一コマいくら、みたいな。今はデジタルアシなら在宅でデータのやりとりという方法もあります。



この記事を読んでいて若干現在の現実とあっていないと感じるのは、「とにかく先生についていって、先生から教えてもらい、先生に業界の人間を紹介してもらえ」という最後の方のインタビュアーのアドバイスあたりですね。業界外の方なので当然っちゃ当然ですが。


まず、先生から漫画について教えてもらう…ですが、昔はアシスタントといえば弟子でもあったので、そういうことはよくあったと思うのですが、今はそういう先生は減っていると思います。
自分の原稿に精一杯で、とてもアシの原稿の面倒までみられない、アシはあくまでお金で雇ったお助け人という位置づけで考える先生は少なくないと思うので、アシスタントに入ったらそういうことまで先生にしてもらえるのが当然と思っていると、ちょっとアテがはずれるかもしれません。


もちろん、面倒見のいい先生はいますし、特に年配の先生だとご自身もそうやって育ててもらった経験のある方も多いでしょうから、人によるとは思いますが。
ちょっとした相談程度なら余裕があれば乗ってくださる先生は少なくないと思いますが、あくまでお金をいただいて仕事をしにいくという立場ですので、そういうときにも現場の状況や、先生との関係、先生の考え方などをよく考慮したうえにしましょうね。


あと、先生のツテで業界に紹介してもらう…ですが、これもなくはないかもしれませんが…、それほどはないと思います。
私がいた出版社の雑誌では、カットなどの小さい仕事ですら、あくまで最低限そこでデビューしている新人の仕事でした。
中堅以上の雑誌ではどこでもデビュー済の新人が溢れていますので、デビューもできていないのに、いきなり先生のコネで何か仕事ができるケースというのは多くはないと思います。他の先生へのアシスタントの紹介ならあると思いますが。


デビュー後、それなりに実績のある人が柔軟に動いて仕事をしていきたい場合には、業界内の人脈は重要でしょうから、その場合はまた別かもしれませんが、そういう人なら自分で売り込み、持ち込みした方がよっぽど早いし…。どうなんでしょうね。
すみませんが、なにせ実際にやったことがないのでそのあたりの詳細はわからないです。


いずれにしても、漫画家になるための活動としては、やはり「自分で自分の原稿を描いて自分で持ち込む・売り込む」というのが第一かと思いますので、先生の指導やコネをあまりアテにしすぎない方がいいと思います。


さて、この記事の田中さんですが、記事で紹介されている部分を読む限り、一応デビューして何度か載ったけど、その出版社ではその後続かなくて他に営業をかけながら投稿しなおしているくらいかな・・・。うーん、私がやっていたレベルと同じくらいのニオイがします。
今からブレイクできるかどうかは、正直なんとも言いがたいのですが、売れない歌手がヒット作に恵まれて売れっこになることがあるように、漫画家もヒット作を作れるかどうかが重要なところだと思います。
ブレイクするようなヒット作というのは、やっぱり程よい新鮮さのある設定とキャラクターを魅力的にみせること、あとはうまく時流に乗れるかというあたりが大きいと思います。今はネットがありますので、思わぬところから人気がつくこともあります。
雑談のところに書いたとおり、デビュー後10年下積みして本誌連載を勝ち取った方だっていますし、何かしら作品を描き、発表している限りは、チャンスはあるはずですので、頑張ってほしいと思います。


って、なんか上から目線っぽい書き方になってしまいましたね。すみません・・・。



 

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