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2012.01.24

シュール!

「シュール」という言葉はけっこう日常でも聞くと思います。「シュールギャグ」とかいいますよね。


これはシュルレアリスム、という美術用語からきています。学校の美術で習った方もいるでしょう。


シュルレアリスムとは直訳すると「超現実主義」。
「超・現実主義」ではありません「超現実・主義」です。
つまり「現実を超えている」…非現実的に近い意味です。


難しいことは私もよく知らないので割愛しますが、このシュルレアリスムを説明するのに適した言葉として「手術台の上でのミシンと蝙蝠傘の出会い」というのがあります。


意味がわからないですよね。


普通、手術台の上でミシンと蝙蝠傘は出会いませんから。



この「普通は出会わないもの」を「出会わせる」ことによって生じる、不思議さや不可解さによって、現実を超えた世界を構築し、人の感情に強い印象を残すのが、シュルレアリスムの手法です。


有名なシュルレアリスムの作家ではダリがいます。
みなさんも教科書で、時計がだら〜っと溶けている絵を見たことがあるのではないでしょうか。
時計という硬質で「普通は溶けない」ものが「溶けている」
それだけで、見る人に強い印象を残します。


この「意外な組み合わせで人をひきつける」手法は、漫画でも実によく使われています。


あちこちに書いている、「ギャップをつくる」ってやつです。


キャラの設定でもそうですし、ストーリーの設定もそうです。


もはや、ごく自然になってしまいましたが、「ドラえもん」は「SF」です。
ごくごく昭和な普通の一軒屋の、普通の小学生の、六畳間の勉強机の引き出しが、22世紀の未来世界へつながるタイムマシンになっているなんて、シュール以外のなにものでもないです。
日本の漫画でSFを日常的なものにしたのは藤子不二雄先生だと思います。それまでSFといえば、普通の小学生の勉強部屋を舞台にするものではありませんでしたから。


「のだめカンタービレ」は、作者が知人に「薄汚れた六畳一間にグランドピアノを置いてる音大生がいる」と聞き、「薄汚れた六畳一間」と「グランドピアノを弾く音大生」の組み合わせのギャップに興味を惹かれたところから生まれたとのことです。
「のだめ」という拍子抜けのするゆるい日本語と、「カンタービレ」という音楽用語(イタリア語です)のギャップも、インパクトのある題名をつくっています。
「テルマエロマエ」も「古代ローマ」と「現代日本の庶民生活」という普通結びつかないものを結びつけたところに面白さがありますし、「聖☆おにいさん」は誰もが知る「世界的な聖人」とこれまた「現代日本の庶民生活」を結びつけています。


あとギャグでも「シュール」な手法はよく使われています。


シュールギャグの草分け的な存在といえば、吉田戦車先生の「伝染るんです」ですが、最近ではジャンプで連載している空知英秋先生の「銀魂」なども典型的なシュールギャグだなと思います。


銀魂のギャグの基本的なスタイルは一つ一つは普通のものでも、「普通は結びつかないものを無理やり結びつけることによる可笑しさ」ですから。


もちろん銀魂の他にも、そういったことをやっている漫画は多いですので、ちょっと注意してみてみると面白いと思います。


 


 


あとは、設定ではなくストーリー展開も、「意外性」はほどよくあった方がいいです。
もちろん意外ならいいってわけではないですが、あまりに「予定調和」だと面白くありませんから。


倒したと思った敵が実は生きていたとか、主人公が仲間を見捨てたと見せかけて実は助けにくるとか、そういう展開はよくありますよね。
また、そういうストーリー展開に関わる大きな意外性でなくても、「ちっちゃい意外性」を1エピソードにいくつも散りばめている漫画はとても多いです。


たとえば、朝、部屋の中で「遅刻決定だ!」とわめいて大騒ぎしていた主人公が、次の瞬間には教室で涼しい顔をして座っているとか、とってもかわいい癒し系の子犬が、主人公にだけ突然牙をむくとか。


何気ないエピソードにも、そういうちっちゃい意外性をちりばめて進行させることで、読者が退屈せず読むことができます


みなさんが普通に読んでいる漫画でも、そういう小さい工夫をたくさんしていると思いますので、ちょっと注意して読んでみてください。


 


こういう意外性は、ストーリーやキャラにあってないものを、無理やり入れる必要はないのですが、「あまりにも普通すぎるかも」「お約束すぎ?」と自分で思ったら、少し何かひねりを入れられないか考えてみるといいと思います。


みなさんだって、学校で、先生が教科書をただ読むだけの授業はつまらないですよね。
先生が読み上げるのを聞かなくたって、教科書自分で読めばわかります。
さらに、あらかじめ塾で習ってたりしたら、さらに退屈な授業になるでしょう。
「聞かなくてもわかるものは聞きたくない」「読まなくてもわかるものは読みたくない」んです。


でも、普段ただ教科書を読むだけの先生が、ある日、
「…と、教科書にはこう書いてありますが、先生は敢えて違う方法を皆さんに教えます!」
と、パタンと教科書を閉じたら、それはちょっと聞こうかと思うでしょう?


「普通と違う」はそれだけでちょっと魅力的なんです。


人間は「定番」や「王道」に安心感を覚える一方、「意外性」のあるものに惹かれます。


「いや、これはありえなさすぎて無理」と思うネタでも、最初の「ポップ」と組み合わせて、「こうすれば一般ウケするネタにできるかも」と、工夫してゆくと、「ポップでシュール」が可能かもしれません。
「テルマエロマエ」が「お風呂」という日本人なら誰でも身近に感じるモチーフで、普通ならありえない「古代ローマ帝国」と「現代日本」を結びつけたように。


今は使えないネタでも、いつか何かと結びついて使えることがあるかもしれませんので、いろいろ自由に発想してストックしておくと良いとおもいます。

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